• ブランド
    特設サイト
ガジェット 公開日 2023/02/10 12:29

マスク氏、自身のツイート閲覧数の激減に怒りトップエンジニアを解雇か

決定が早くなったのはいいこと
Gadget Gate
多根清史
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
Twitterのイーロン・マスクCEOが自らのツイートがどれだけの人々に見られているかを気にするあまり、トップエンジニアを解雇したとのリーク情報が伝えられている。

今月初め、マスク氏は自身のTwitterアカウントを1日非公開にした。本人いわく、それにより公開時のツイートと同じぐらいフォロワーに表示されるかどうかを試す目的とのことだ。

米Platformerの情報源によれば、それを受けてマスク氏は、エンジニアやアドバイザーをTwitter本社の一室に集め、なぜ自分のエンゲージメント(1つのツイート当たりの反応数)が急降下しているか答え探しをしたとのこと。1億人以上のフォロワーがいるのに、数万回しかインプレッション(ツイートが表示された回数)がないのは馬鹿げている、と述べたという。

部下らはGoogle Trendsのチャートとともに、マスク氏アカウントへのエンゲージメントに関する社内データを本人に見せた。昨年4月、マスク氏は検索ランキングで「ピーク」にあり、「100」のスコアがあった。しかし、今や9点に過ぎない。

以前エンジニアらはマスク氏のリーチ(ツイートを見た人数)が何らかの形で人為的に制限されていないか調べたが、アルゴリズムがマスクに不利に働いている証拠は見つからなかったとのことだ。

それを報告したトップエンジニアに対して、マスク氏は「お前はクビだ、お前はクビだ」と告げたという。もっともPlatfomerは、マスク氏によるハラスメントの可能性を考慮し、この人物の名前を伏せている。

さらにマスク氏は、これまでのエンジニアの仕事ぶりに不満を抱いており、自分のツイートがそれぞれ何回「お勧め」されたか追跡するよう、社員に指示したとのことだ。

Twitterが全てのツイートの閲覧回数を表示する機能「view counts」を提供開始してから、すでに2ヶ月近くが経過した。当時、マスク氏はこの機能により、Twitterがどれほど活気に満ちているかを世界に知らしめられるとの趣旨をツイートしていた。

しかし、現在ではview countsは逆に、ほとんどのツイートがフォロワー数と比べていかに少ないエンゲージメントしか得られていないかを強調する結果となっている。最近のある調査では、マスク氏が買収して以降、米国でのTwitter利用率は約9%低下したとのデータも出ていた。

Twitter関係者によると、view counts機能そのものがエンゲージメントの低下、ひいては閲覧回数の減少に寄与している可能性があるという。限られたスペースにview countsを追加したため、いいね!やRTのボタンが小さくなり、簡単にタップしづらくなったとの分析だ。

エンゲージメント減少のさらなる理由としては、Twitterの不具合が増えていることが挙げられている。

メンションが消えたり、(「おすすめ」タイムラインでの)アルゴリズムの優先順位が変わったり、フォローしていないアカウントから一見して無作為に挿入されるツイートでユーザーが困惑している、という具合だ。

おりしも9日の早朝、マスク氏が買収して以来の大規模な障害が発生し、「1日のツイート送信制限を超えた」と表示される現象が全世界的に起こっていた。

そのほかTwitter現従業員への取材からは、様々な証言が紹介されている。いわく、マスク氏が製品管理に対して気まぐれで、サービスの中核が崩壊しても、新機能を実装するために奔走していること。そして長期的で説得力のある戦略をあまり見たことがないことや、最終目標が何かの明確な指針がないまま「効率を上げる」を強制されること。そしてマスク氏が自らのツイートへの返信を受け、例外的なユーザーの使用例まで部下に調査させているといった具合だ。

また、かつてTwitter社内のオープンカルチャーを支えていたSlackは、今や「ゴーストタウン」と化しているという。マスク氏から質問を受けると、従業員は「いま、最もクビにならない返事は何か」を考えるそうだ。

もっとも、マスク氏がいう「Twitter 2.0」は、一部では以前よりも改善に繋がっているとの声もある。かつてのTwitterは「どこにも行けない委員会」により運営されることがあまりに多かったが、今ではすぐ改善に動くことは評価できるという。

ただし、これは両刃の剣で、あまりに速く動くと、意図しない結果を招くことがある。

ある従業員は「イーロンは、意思決定のいくつかをもう少しよく考えて、素早く動く方法を学ぶことができれば、いい決定を行えるかもしれない」「彼は、自分が知らない分野を知り、知っている人に引き継がせる必要がある」と語っている。

一方でマスク氏は「自分が知らないことが技術畑にあるとは思いたくないようで、それがもどかしい」とも付け加えられている。

今回のリーク情報は、いちがいにマスク氏の経営姿勢を否定するものではない。が、同時にマスク氏が「自分が分からない技術もあり、餅は餅屋に任せる」という考えを頑なに拒んでいることも伝えているようだ。

Source: Platformer

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 楽天ブラックフライデーでJBLの超人気サウンドバー「BAR 1000/800」が激安!プロも驚く革新的モデルはどんな音を鳴らす?
2 評論家が厳選!マランツ「MODEL M1」でPolk Audio/KEF/TAD/Harbethのスピーカーを鳴らす
3 ビクター新ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」速攻レビュー! 評論家が「もう驚きでしかない」と高評価した魅力とは?
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 レグザが100型クラス大画面4Kテレビを拡充する理由とは? 目黒蓮の特別コメントも
6 パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
7 山之内 正氏によるエソテリック×アキュフェーズ×マランツ比較試聴会、「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024」で開催
8 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
9 B&Wの音は “信頼に値する重要な指標”。音元出版の新試聴室に「802 D4」が導入されたワケ
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/22 10:41 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX