• ブランド
    特設サイト
ガジェット 公開日 2023/06/20 21:06

第66回グラミー賞、選考対象は「人間のクリエイターに限る」新ルールを導入

人が作った音楽であることが重要です
Gadget Gate
Munenori Taniguchi
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
音楽業界の最も著名な賞であるグラミー賞は、第66回グラミー賞から適用される新ルールとして「ノミネートおよび受賞の対象となるのは人間のクリエイターだけであり、人間の作者を含まない作品はどのカテゴリーにおいても対象外とする」と発表した。

これは昨今のジェネレーティブAIが作り出した音楽の取り扱いを明確にする動きと言えそうだ。ただし、AIを使用した作品がすべて自動的に対象外となるわけではなく、作品における人の手による著作要素が重要になると、賞を運営するレコーディング・アカデミーは述べている。音楽作品においてAIの部分的な使用はあっても、「人間のクリエイターによる著作要素はそれなりの量が必要となり、またその人間の要素はエントリーされるカテゴリーに関連している必要がある」とのことだ。つまり、楽曲の録音物すべてをAIで出力したものなどは対象外になる。

たとえば、作品が作曲部門にエントリーされる場合は、作品の楽曲や歌詞が重要となりその部分にクリエイターによるしかるべき分量の著作要素がなければならない。同様に、作品がパフォーマンスに関する部門へのエントリーをする場合は、そのパフォーマンス、つまり演奏や歌唱などにおいてクリエイターによるしかるべき量の著作要素が必要になる。

レコーディング・アカデミーの最高経営責任者(CEO)、ハーベイ・メイソンJr.氏は「AIの声による歌唱であったり、AIによる楽器演奏があれば、それを審議するつもりだ」とグラミーのウェブサイトにて語っている。「しかし、ソングライティングに基づいたカテゴリーでは、それは主に人間によって書かれたものでなければならない」とした。

また楽曲に使用されたAI素材の作者は、当該AI素材による作品への貢献度に関する限り、ノミネート対象になることはなく、受賞資格を持ち得ないとされている。

AI以外のルールについてもいろいろと変更が加えられた。最優秀レコード賞、最優秀アルバム賞、最優秀楽曲賞、最優秀新人賞の主要4部門においては、ノミネート数をそれぞれ10組から8組に。また最優秀アルバム賞へのノミネートには、音楽クリエイターがアルバム全体の少なくとも20%に参加していることが必要という条件が加わった。これまでは、プロデューザー、作曲家、エンジニアなどから、フィーチャリングアーティストまで、アルバムに貢献した人は例えそれが1曲だけでも、ノミネート対象に含まれていた。この変更はアルバムの製作参加者なら誰でもノミネートに含まれるとした2021年の変更を覆すものだ。

一方、これまでになかった新部門として、最優秀アフリカン・ミュージック・パフォーマンス賞、最優秀オルタナティブ・ジャズ・アルバム賞、最優秀ポップ・ダンス・レコーディング賞の3つが追加された。

2024年冬に開催される第66回グラミー賞の選考対象となるのは、これらの条件を満たし、2022年10月1日から2023年9月15日の間にリリースされた楽曲およびアルバムとなる。ノミネート発表は11月の予定だ。

Source: Recording Academy(1), (2,PDF)

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 楽天ブラックフライデーでJBLの超人気サウンドバー「BAR 1000/800」が激安!プロも驚く革新的モデルはどんな音を鳴らす?
2 評論家が厳選!マランツ「MODEL M1」でPolk Audio/KEF/TAD/Harbethのスピーカーを鳴らす
3 ビクター新ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」速攻レビュー! 評論家が「もう驚きでしかない」と高評価した魅力とは?
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 レグザが100型クラス大画面4Kテレビを拡充する理由とは? 目黒蓮の特別コメントも
6 パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
7 山之内 正氏によるエソテリック×アキュフェーズ×マランツ比較試聴会、「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024」で開催
8 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
9 B&Wの音は “信頼に値する重要な指標”。音元出版の新試聴室に「802 D4」が導入されたワケ
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/22 10:41 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX