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公開日 2022/04/26 17:13
元Amazon技術者、2人同時シャワーを実現する「Tandem Shower」開発【Gadget Gate】
Alexaは非搭載
米Amazonの無人コンビニ「Amazon Go」に技術面で開発に携わっていた技術者2名が、2人で同時にシャワーを浴びることを可能にする拡張シャワーヘッド「Tandem Shower」を開発した。クラウドファンディングサービスのKickstarterでプロジェクトを開始したところ、記事執筆時点で目標額の5倍超となる、56万ドルを集める大ヒットを記録している。
毎日風呂に浸かる日本とは異なり、欧米の生活習慣では、身体の汚れはシャワーで流しておしまいということが多い。しかし、Amazonでエンジニアとして働いていたJeff Feiereisen氏とBrett Skaloud氏は、ある日シャワーの習慣についての話になったとき、友人やパートナーと一緒にシャワーを浴びるのは楽しい体験だが、通常のシャワールームではシャワーヘッドがひとつしかなく、どちらか一方が常に寒い思いをしなければならないことが共通の不満であることに気づいた。
特にSkaloud氏は、夫婦で一緒にシャワーを浴びる際、常に奥さんが温かいお湯を享受することが不満だったが、シャワーヘッドを複数にするためにバスルームをリフォームするほどの金銭的余裕はなかった。
技術者というのは、目の前にある問題を認識すると、まずその解決策を考える人種である。
2人は、すぐに単純かつ安価な、画期的ソリューションを思いついた。そしてそのアイデアに類似する商品が市場に見当たらないことを知り、すぐに試作品を製作して試してみた。その使い心地はこれまでの寒い経験を払拭する、非常に満足いくものだったという。
2人で同時にシャワーを浴びられる製品「Tandem Shower」のしくみは簡単だ。形状としては、長い棒の片側にシャワーヘッド、反対側にはフレキシブルパイプとバルブつきのT型継手がくっついた形をしている。
つっぱり棒の要領でシャワールームの適当な位置に固定し、T型継ぎ手を既存のシャワーヘッドと配管の間に挟む格好で取り付ければ、あとはいつものようにお湯を出すだけ。既存シャワーヘッドとTandem Showerのシャワーヘッドの両方から温かい湯が出る。設置にかかる時間はわずか10分ほどで、これだけで2人でシャワーを浴びるときに、ひとりが震えながら待つ必要がなくなるのだから便利なものだ。
そして、ひとりでシャワーを浴びる場合は、本体に付いているバルブを閉じておけば良い。ただ、Feiereisen氏とSkaloud氏は「ひとりで使うときも前後からお湯を浴びることで、一度に身体の両面を温められる」と、Tandem Showerのメリットを説いている。なお、内部は断熱ホースになっているので、途中で湯がぬるくなる心配もなさそうだ。
Kickstarterの紹介ページにはその他の効果として、2人で2度シャワーに入るより、1度で済ます方が節水になると書かれている。また、シャワーヘッドが2つあっても最適な吐出圧が得られるよう設計してあるといったことも記載されているが、これらはあまり期待しない方が良いだろう。
それよりも、ひとりで寂しく1日の汚れを落とすより、仲の良い相手またはパートナーと2人で話をしながら湯を浴びる方が、互いに楽しい気分になれるという心理的メリットのほうが大きそうだ。元Amazon技術者が開発したTandem Showerだが、残念ながらAlexaは搭載していないので、2人の秘密の会話を盗み聞きされる心配もない。
記事執筆時点では、このTandem Showerを受け取れる支援枠が249ドルから用意されている(約3万2000円と少し高い)。キャンペーン期間は残り21日。単純な製品にもかかわらず、製品の発送時期が2023年の予定となっているのは不思議なところだが、面白そうだと思ったら一度Kickstarterの紹介ページを見に行ってみるのも良いかもしれない。
ちなみに、発送可能地域は米国とカナダのみなので注意が必要だ。もっとも、湯船に浸かってシャワーの順番を待てる日本では、まず必要ない製品かもしれない。
Source: Kickstarter
via: GeekWire
※テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」を近日中にローンチ予定です。本稿は、そのプレバージョンの記事として掲載しています。
毎日風呂に浸かる日本とは異なり、欧米の生活習慣では、身体の汚れはシャワーで流しておしまいということが多い。しかし、Amazonでエンジニアとして働いていたJeff Feiereisen氏とBrett Skaloud氏は、ある日シャワーの習慣についての話になったとき、友人やパートナーと一緒にシャワーを浴びるのは楽しい体験だが、通常のシャワールームではシャワーヘッドがひとつしかなく、どちらか一方が常に寒い思いをしなければならないことが共通の不満であることに気づいた。
特にSkaloud氏は、夫婦で一緒にシャワーを浴びる際、常に奥さんが温かいお湯を享受することが不満だったが、シャワーヘッドを複数にするためにバスルームをリフォームするほどの金銭的余裕はなかった。
技術者というのは、目の前にある問題を認識すると、まずその解決策を考える人種である。
2人は、すぐに単純かつ安価な、画期的ソリューションを思いついた。そしてそのアイデアに類似する商品が市場に見当たらないことを知り、すぐに試作品を製作して試してみた。その使い心地はこれまでの寒い経験を払拭する、非常に満足いくものだったという。
2人で同時にシャワーを浴びられる製品「Tandem Shower」のしくみは簡単だ。形状としては、長い棒の片側にシャワーヘッド、反対側にはフレキシブルパイプとバルブつきのT型継手がくっついた形をしている。
つっぱり棒の要領でシャワールームの適当な位置に固定し、T型継ぎ手を既存のシャワーヘッドと配管の間に挟む格好で取り付ければ、あとはいつものようにお湯を出すだけ。既存シャワーヘッドとTandem Showerのシャワーヘッドの両方から温かい湯が出る。設置にかかる時間はわずか10分ほどで、これだけで2人でシャワーを浴びるときに、ひとりが震えながら待つ必要がなくなるのだから便利なものだ。
そして、ひとりでシャワーを浴びる場合は、本体に付いているバルブを閉じておけば良い。ただ、Feiereisen氏とSkaloud氏は「ひとりで使うときも前後からお湯を浴びることで、一度に身体の両面を温められる」と、Tandem Showerのメリットを説いている。なお、内部は断熱ホースになっているので、途中で湯がぬるくなる心配もなさそうだ。
Kickstarterの紹介ページにはその他の効果として、2人で2度シャワーに入るより、1度で済ます方が節水になると書かれている。また、シャワーヘッドが2つあっても最適な吐出圧が得られるよう設計してあるといったことも記載されているが、これらはあまり期待しない方が良いだろう。
それよりも、ひとりで寂しく1日の汚れを落とすより、仲の良い相手またはパートナーと2人で話をしながら湯を浴びる方が、互いに楽しい気分になれるという心理的メリットのほうが大きそうだ。元Amazon技術者が開発したTandem Showerだが、残念ながらAlexaは搭載していないので、2人の秘密の会話を盗み聞きされる心配もない。
記事執筆時点では、このTandem Showerを受け取れる支援枠が249ドルから用意されている(約3万2000円と少し高い)。キャンペーン期間は残り21日。単純な製品にもかかわらず、製品の発送時期が2023年の予定となっているのは不思議なところだが、面白そうだと思ったら一度Kickstarterの紹介ページを見に行ってみるのも良いかもしれない。
ちなみに、発送可能地域は米国とカナダのみなので注意が必要だ。もっとも、湯船に浸かってシャワーの順番を待てる日本では、まず必要ない製品かもしれない。
Source: Kickstarter
via: GeekWire
※テック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」を近日中にローンチ予定です。本稿は、そのプレバージョンの記事として掲載しています。