VAIO、5.5型フルHD液晶のSIMフリーWindows Phone「VAIO Phone Biz」

VAIO（株）は、OSにWindows10 Mobileを搭載したSIMフリースマートフォン“VAIO Phone Biz”「VPB0511S」を4月に発売する。価格はオープンだが、5万円台での実売が予想される。

Windows 10 Mobileを採用し、Ofiice Mobileもプリインストール。PC版Windows 10と共通のUIであるため、Windows PCや企業システムとの高い連携性を持つ点が大きな特長。同社では、Windows PCで実績を残してきたメーカーが自ら手掛けるWindows Phoneであることの意義もアピールしている。

なお、製品名の通り本製品は主にビジネス用途を意識したものだが、もちろん個人向けにも提供。個人向けには、直販サイトのVAIOストアのほか、ビックローブ、楽天モバイルで販売を行い、量販店やMVNO販路での取り扱いも順次拡大していく予定だという。法人向けには、NTTドコモの法人ビジネス本部やダイワボウ情報システムを通して提供を行う。

ディスプレイは5.5インチのフルHDで、CPUにはSnapdragon617を採用。メモリーは3GBで、バッテリー容量は2,800mAh。

LTE対応で、バンド1/3/6/8/11/19/21と幅広いバンドをサポート。ドコモのキャリアアグリゲーションにも対応し、ドコモとの相互接続性試験も行っている。なおVoLTEには対応していない。

スペック面では上記のようにCPUにオクタコアのSnapdragon 617を採用した点も特長で、これによってLTE通信速度下り最大300Mbps、Wi-Fiでは.11acにも対応している。「これまでの一般的なWindows PhoneはエントリーモデルであるSnapdragon 210や410を搭載しているものが多かったが、本機ではコストバランスに優れた617を採用した」（同社スタッフ）という。

さらに、Windows 10 Mobileの特徴的な機能である、外部ディスプレイとの連携機能「Continuum」にも対応。本来、Continuumへの対応には最低でもSnapdragon 810の採用が求められていたが、VAIOとマイクロソフトとの協業によって、そのひとつ下のクラスであるSnapdragon 617でもContinuum正式サポートを実現できたとしている。

Continuum機能では、Windows Phone（本機）の画面を外部ディスプレイに表示させ、Windows Phone側の画面はタッチパッドとして利用するといった使い方が可能。また、外部ディスプレイ側でPC作業をしながら、Windows Phone側で電話をかけたり、Phone専用アプリを操作するといったこともできる。

本機能の利用は、ディスプレイ側にContinuumアダプターを挿入し、そのアダプターとWindows Phoneとで接続。VAIO Phoneでは、Actiontec社のContinuumアダプター「ScreenBeamMini2」（関連ニュース）との動作確認を行っている。

デザイン面では、VAIO PCのフラグシップ機「VAIO Z Canvas」のコンセプトをスマートフォンにも採用。削り出しのアルミと強化ガラスで包んだ筐体で高品位と高耐久を両立させ、道具としての本質を追求したとしている。

また、製品は同社安曇野向上で全数検査の工程を経て出荷する“安曇野FINISH”を実施。「VAIO PC同様の高い品質と信頼性を保証する」としている。