• ブランド
    特設サイト
公開日 2010/01/14 16:51

さらなる進化でビデオカメラ「最強」モデルとなれるか − ソニー「HDR-CX550V」を速攻レビュー

一条真人の体当たり実験室
一条真人
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
民生用ビデオカメラにおいて、昨年春に登場したソニー“ハンディカム”のHDD搭載ハイビジョンビデオカメラ「HDR-XR500V/XR520V」がもたらしたインパクトは大きなものだった。感度を約2倍向上させ、暗所での撮影能力を改善した裏面照射型「Exmor R」CMOSセンサー、そして、従来比約10倍の効果を持つ「アクティブ手ブレ補正」機能によって、圧倒的な機能進化を見せてくれた。また、GPSを搭載したことも民生用ビデオカメラとしては初めての試みだった。さらに、昨秋に登場した内蔵メモリーモデルの「HDR-CX500V/520V」ではBIONZによる補正を加え、3方向の手ブレ補正を実現した。

ソニーによる技術革新が他に与えた影響は大きく、秋には他メーカーからもアクティブ手ブレ補正を搭載した機種がいくつも登場してきたし、最近では裏面照射CMOS搭載の機種も登場している。

そんな中、ソニービデオカメラの今年春モデルでは、HDD、内蔵メモリーモデルを同時に登場させた(関連ニュース)。それが今回紹介する「HDR-XR550V」「HDR-CX550V」だ。今回は内蔵メモリーモデルであるCX550Vのインプレッションとともに、その新機能をご紹介していきたい。

ついに発表された新モデル「HDR-CX550V」

■一回り(?)大きくなった外観の秘密とは

前機種のCX520Vと比較すると、明確に一回り、もしかしたら二回りといっていいほどボディが大柄になっているが、その主な理由はレンズにある。今回も自社開発レンズ「Gレンズ」を搭載しているのだが、今回のレンズでは飛躍的に広角側が拡大されているのだ。

右がCX520V、左がCX550V。やや大きくなっていることが分かる

レンズ部分を上から撮影。右が520で左が550だが、550のレンズ径が明確に大きいことがわかる

前機種では広角側が、動画撮影時で43mm(35mm換算)だったのに対して、CX550Vでは29.8mmに拡大されている。従来機種の広角は正直に言って、他機と比べてやや広角という程度のものだった。ビデオカメラでは遠くの被写体を撮る機会が多いため、それで問題がなかったということもあるだろう。しかし広角で撮影できればそれに超したことはない。また昨年に引き続き、虹彩絞りを採用し、美しいボケ味を楽しむことができる点も特筆しておきたい。

CX520Vと同じくGレンズを搭載



同じ場所から520と550で広角いっぱいで動画撮影したもの。写真はCX520V

同じくCX520Vの映像。かなり画角が広いのがわかる。ちなみに被写体の建物はスカイツリー
最近ではビデオカメラをデジカメ代わりに使う人も多いと思うが、その場合、前機種までの不満は広角が弱いことだった。今回の広角化によって、画角についてはようやくデジカメとしても十分に役割を果たせるようになったと言える。ちなみに静止画像の場合、前機種520の38mmに対して550では26.3mmとなった。デジカメと比べても、もはや立派な広角レンズだ。

商店街を広角いっぱいで撮影したもの。写真はCX520V

同じくCX550Vの広角端の画角


CX550Vで撮影した動画から静止画像を切り出したもの。夜景の撮影例。裏面照射でない機種と比較すると圧倒的にノイズが少ない

CX520Vで撮影した動画から静止画像を切り出したもの。先のCX550Vの場合と同じ位置から撮影したもので、CX550Vの画角の広さがよくわかる

ボディは大型化したが、グリップしにくくなったり、ボタン類が操作しにくくなったということはない。個人的には、CX520はややスリムすぎると感じていたほどだったので、逆に扱いやすくなったという印象だ。

大型化したのはボディだけでなく、搭載する液晶ディスプレイも大きくなった。CX520の液晶は3.0インチでやや小さめだった(ちなみにHDDモデルのXR520Vは3.2インチ)が、これが3.5インチになった。さらに液晶自体も同社のデジタルフォトフレーム「S-Frame」に採用されているTruBlack液晶を搭載することで、黒がしっかりと締まり、コントラストも向上しているため、映像が以前よりクッキリ見える。また、明るさも向上している印象だ。

左がCX520V、右がCX550Vの液晶ディスプレイ。一目で550の液晶が大型化していることがわかる

ソニーのビデオカメラの場合、液晶タッチパネルでメニュー操作するため、液晶サイズは映像の確認だけでなく、操作性の良し悪しにも影響がある。液晶が小さいと、あるボタンをタッチしたつもりでも、隣のボタンをタッチしてしまうということがしばしば起きる(筆者が不器用なだけか?)。今回、520と比較して実際に使ってみた印象でも、液晶の大型化によってそのような操作ミスが減少した。

撮影時はタッチでズームと録画開始・停止操作ができる

ちなみに搭載するフラッシュメモリの容量はCX550Vが64GBで、CX520Vと変わっていない。

次ページ新アクティブモードの威力を動画で紹介

1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 楽天ブラックフライデーでJBLの超人気サウンドバー「BAR 1000/800」が激安!プロも驚く革新的モデルはどんな音を鳴らす?
2 評論家が厳選!マランツ「MODEL M1」でPolk Audio/KEF/TAD/Harbethのスピーカーを鳴らす
3 ビクター新ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」速攻レビュー! 評論家が「もう驚きでしかない」と高評価した魅力とは?
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 レグザが100型クラス大画面4Kテレビを拡充する理由とは? 目黒蓮の特別コメントも
6 パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
7 山之内 正氏によるエソテリック×アキュフェーズ×マランツ比較試聴会、「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024」で開催
8 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
9 B&Wの音は “信頼に値する重要な指標”。音元出版の新試聴室に「802 D4」が導入されたワケ
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/22 10:41 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX