公開日 2012/12/21 13:50
【第28回】高音質&小型の“理想ハイレゾDAP”!? Astell&Kern「AK100」徹底チェック
[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
■ハイパフォーマンスと小型化を両立した“理想”のDAPが登場!?
高音質でハイレゾ対応のポータブルプレーヤーがほしい。しかしでかいのはお断りだっ!
…と思っている方も少なからずおられるのではないだろうか。音が良ければ全て良しとまでは割り切れない、毎日使うのだから、身軽さ気軽さ“も”それなりに重視したい。
しかし高音質ポータブルプレーヤーはマニア向け製品。そのマニア層に訴えるために音質最優先で多少の(?)巨大化は止むを得ずとした製品が目立っていた。それはそれで価値があるのだが、僕としては前述のようなニーズに応える選択肢もあってほしいと以前から感じていた。
今回そんな前置きで紹介するのは、新ブランドAstell&Kernから登場した「AK100」だ。実売価格は5万5,000円程度。Astell&Kernは、MP3プレーヤー時代からの定番ブランドiriverが新たに展開するハイエンド向けブランドだ。
本機の特徴は、製品サイトのひとつの文章に実にわかりやすくまとめられている。ここはそのまま引用させてもらおう。
「高級パーツを多数組み合わせることなく、ハイパフォーマンスと小型化を同時に可能にし、音質面においては音響特性に癖が少なくクリア且つニュートラル」
…なにそれ理想的なんですけど。
■仕様を徹底チェック! レスポンスの良さは特筆に値する
こう言われてしまってはチェックせざるを得ない。まずは「高級パーツを〜音質面においては〜」のところをもう少し具体的に紹介しよう。
クオリティ面では、定評ある英国ウォルフソン社製のハイエンドDACチップ「WM8740」を採用し、その性能を限界まで引き出していることが特長とのこと。サイズとしては59.2W×79H×14.4Dmm。上記の写真のように手のひらに収まる。重さは122g。サイズが小さくて密度感があるために体感的にはもう少し重いが、気になるほどではない。
では例によって使い勝手からチェックしていこう。
操作インターフェースは3つ。タッチパネルディスプレイ、再生・停止と前後スキップのボタン、そして音量のダイヤルだ。
タッチパネルは2.4インチ(約4.9mm×約3.7mm)と小さめなので操作性には少し不安を感じていたが、意外と悪くはない。インターフェースのデザインは特に変わったことはなく、階層メニューで音楽ライブラリをブラウズして、曲を選択して再生する流れだ。ボタン等のインターフェース要素は、小さめの画面でも操作に支障がないように適当に配置されている。
特筆できるのはタッチ操作へのレスポンスの良さ。タッチすると、ほんのほんの一瞬だけウェイトマークが表示されることがあるが、そのマークを表示する意味がないほどに素早く画面が切り替わる。というか、これだけ速いのにあえてウェイトマークを表示させて「待たせてます」感を出す意味がわからない。それも含めて操作性については、ハイエンドポータブルの中では優秀機であると評価したい。
高音質でハイレゾ対応のポータブルプレーヤーがほしい。しかしでかいのはお断りだっ!
…と思っている方も少なからずおられるのではないだろうか。音が良ければ全て良しとまでは割り切れない、毎日使うのだから、身軽さ気軽さ“も”それなりに重視したい。
しかし高音質ポータブルプレーヤーはマニア向け製品。そのマニア層に訴えるために音質最優先で多少の(?)巨大化は止むを得ずとした製品が目立っていた。それはそれで価値があるのだが、僕としては前述のようなニーズに応える選択肢もあってほしいと以前から感じていた。
今回そんな前置きで紹介するのは、新ブランドAstell&Kernから登場した「AK100」だ。実売価格は5万5,000円程度。Astell&Kernは、MP3プレーヤー時代からの定番ブランドiriverが新たに展開するハイエンド向けブランドだ。
本機の特徴は、製品サイトのひとつの文章に実にわかりやすくまとめられている。ここはそのまま引用させてもらおう。
「高級パーツを多数組み合わせることなく、ハイパフォーマンスと小型化を同時に可能にし、音質面においては音響特性に癖が少なくクリア且つニュートラル」
…なにそれ理想的なんですけど。
■仕様を徹底チェック! レスポンスの良さは特筆に値する
こう言われてしまってはチェックせざるを得ない。まずは「高級パーツを〜音質面においては〜」のところをもう少し具体的に紹介しよう。
クオリティ面では、定評ある英国ウォルフソン社製のハイエンドDACチップ「WM8740」を採用し、その性能を限界まで引き出していることが特長とのこと。サイズとしては59.2W×79H×14.4Dmm。上記の写真のように手のひらに収まる。重さは122g。サイズが小さくて密度感があるために体感的にはもう少し重いが、気になるほどではない。
では例によって使い勝手からチェックしていこう。
操作インターフェースは3つ。タッチパネルディスプレイ、再生・停止と前後スキップのボタン、そして音量のダイヤルだ。
タッチパネルは2.4インチ(約4.9mm×約3.7mm)と小さめなので操作性には少し不安を感じていたが、意外と悪くはない。インターフェースのデザインは特に変わったことはなく、階層メニューで音楽ライブラリをブラウズして、曲を選択して再生する流れだ。ボタン等のインターフェース要素は、小さめの画面でも操作に支障がないように適当に配置されている。
特筆できるのはタッチ操作へのレスポンスの良さ。タッチすると、ほんのほんの一瞬だけウェイトマークが表示されることがあるが、そのマークを表示する意味がないほどに素早く画面が切り替わる。というか、これだけ速いのにあえてウェイトマークを表示させて「待たせてます」感を出す意味がわからない。それも含めて操作性については、ハイエンドポータブルの中では優秀機であると評価したい。
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