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公開日 2015/10/14 10:56

<レビュー>ボーズ史上最小の“プレミアム”イヤホン「SoundTrue Ultra in-ear」実力検証

小型軽量で装着性向上。音質も追求
鴻池賢三
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本機「Bose SoundTrue Ultra in-ear headphones(以下、SoundTrue Ultra in-ear)」は、“ボーズ史上最小”を謳うインイヤー型のイヤホン。小型軽量設計による快適な装着性と、音質を追求したニューモデルだ。

Bose SoundTrue Ultra in-ear headphones(¥17,000・税抜)

>>ボーズ製品サイトはこちら


ボーズと言えばノイズキャンセリング機能を持つ「QC(クワイアットコンフォート)」シリーズを連想する方も多いだろうが、本機はそうした電気仕掛けを持たないノーマルタイプ。同社のラインナップとしては、「Bose SoundSport in-ear headphones」に続く第2弾とも言えるが、本機はスポーツ向けでなく音質を追求している点で異なり、フラッグシップ的な性格を持つ。

機能面ではマイク付きリモコンを備え、iPhone/iPodなどiOS端末用の「Apple製品対応モデル」と、Androidなどのスマートフォン用の「スマートフォン対応モデル」の2種類を用意。カラーはiOS端末用がチャコールと呼ぶグレー系と、フロストと呼ぶホワイト系の2色から選べる。Android用はチャコールのみだ。

カラーはiOS端末用がチャコールと呼ぶグレー系と、フロストと呼ぶホワイト系の2色から選べる。Android用はチャコールのみ


ケーブルの分岐点はU字型。マイク付きリモコンを備える

ケーブルはフロストとホワイトのツートンカラー
製品を手にとってみると、驚くべきはやはりコンパクトなシルエットだ。造型がシンプルなこともあり、ギュッと凝縮された印象を受ける。試聴機はチャコール色のせいか、質感がプラスチック素材そのものでやや素っ気無さも感じるが、これは軽量化を最優先した結果であると言い、合理性を優先するボーズの伝統を感じる。近年、この価格帯の高級イヤホンは、見栄えの良いアルミ素材を採用するケースが多いので、ある意味対照的で面白い。

コンパクトでシンプルなデザインの筐体

実際に装着してみると、耳穴にピタッとフィットする感覚が心地良い。「StayHear Ultraチップ」と呼ぶイヤーチップの効用だが、これは同社のインイヤー型ノイズキャンセリングイヤホン「QC20」に付属する「StayHear+」と同じもの。耳穴に触れる部分は、富士山のような裾野の広がった円錐形状で、しかも薄く柔らかいのが特徴で、個人差を吸収してくれる。こうした構造でも耳穴からズレないのは、軟骨のような“羽”が適度なテンションで支えているお陰である。

StayHear Ultraチップ

耳に装着したところ

少なくとも筆者の場合、完璧なフット感によって長時間の装着でも全く違和感が無く、さらに吸盤のような密閉性によって、周囲の騒音がぐっと軽減される効果も体感できた。新幹線で東京と大阪を何度も往復しているが、装着感は実に快適で、同時に高い遮音効果が得られることから、新しい定番イヤホンとして使い続けたくなった。

絶対的な遮音性能としては、やはり同社のQCシリーズには敵わないが、本機は価格が手頃で充電も不要といったアドバンテージがあり、手軽に高い静寂性を得たいユーザーにお勧めできる。

次ページ音質チェック! 低域の“量から質へ”路線変更したハイレゾ時代のサウンド

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