公開日 2017/06/28 10:30
AUDIOFLYの6ドライバーIEM「AF1120」を聴く ー 独自のアプローチで音楽再生を追求
【特別企画】AF180のサウンドもチェック
オーストラリア発の新鋭イヤホン&ヘッドホンメーカー「AUDIOFLY」。ミュージシャンのためのイヤホンというコンセプトを掲げた同社は今年、モニターイヤホンの最上位モデルとして6BAドライバーモデル「AF1120」を投入した。本記事では野村ケンジ氏が、このAF1120と従来ラインナップのトップエンド「AF180」を取りあげて、AUDIOFLY流のモニターサウンドを探っていく。
■独自のコンセプトでモニターイヤホンを手がけるAUDIOFLY
オーストラリアに本拠を構える新進気鋭のヘッドホンメーカー「AUDIOFLY」の特徴といえば、モニターライクを基本としつつも独自のアイデンティティを持つ音作りと、ひと目でそれと分かるスタイリッシュなデザインだろう。
AUDIOFLYの創業者 Dave Thompson氏は、幼少期よりバイオリンを習い、後にギターの演奏も始めたという。根っからの音楽好きであることが、「ミュージシャンのためのイヤホン」というコンセプトのベースにあることは想像に難くない。Thompson氏はAUDIOFLYを設立する前にはアウトドアメーカーで商品企画に携わっていたということだが、サウンドと共にスタイリッシュかつ取り回しのよいデザインにもこだわっていることは、こうしたバックボーンからの影響も伺える。
そんなAUDIOFLYから、新たなるフラッグシップモデル「AF1120」がデビューした。片側6基のBAドライバーを搭載するこちらの製品、分類的には「高級ユニバーサルモニターイヤホン」と言うべきカテゴリーに属する製品だが、その言葉だけには収まらない様々な特徴を持ち合わせている。そこで今回は、「AF1120」の特徴とサウンドについてレビューすると共に、スタンダードラインのトップエンドモデルとなる「AF180」についても改めて紹介していこう。
ということで、まずはAUDIOFLYの最新モデルでもある「AF1120」の話から。現在、日本国内ではJH AudioやUnique Melody、FitEarなどの高級ユニバーサルモニターイヤホンが人気を集めているが、6BAドライバーを備えたAF1120はまさにこのカテゴリーに投入された製品といえる。
AUDIOFLYの魅力のひとつであるスタイリッシュなデザインに気を取られていると、AF1120のようなモデルが同ブランドから登場したことを意外に感じるかもしれない。しかし、AUDIOFLYはこれまでも、「AFシリーズ」としてモニターイヤホンをラインナップしてきた。AFシリーズは、耳掛け式の着脱式ケーブル+小型筐体という、まさにイヤーモニターのディメンションの製品であり、ミュージシャンが使用することを考えて設計されたということもその特徴としてアピールされてきた。これらのモデルで培われた技術やノウハウも、フラグシップとなるAF1120に活かされていると考えていいはずだ。
■特徴的なクロスオーバー回路でナチュラルサウンドを追求したAF1120
改めてAF1120を手に取ってみると、イヤーモニターとして考えられたコンパクトな筐体デザインが採用されており、6基ものBAドライバーを搭載しつつも、耳にピッタリと収まってくれるスマートなカタチとなっている。ノズル部はSHUREなどと同様に細めのタイプとなっていて、耳穴が細い人でも難なくフィットしてくれそうだ。
また、イヤーチップは一般的なシリコンタイプのほか、トリプルフランジやコンプライも3サイズずつ同梱されているため、フィット感については多くの人が満足できるだろう。付属品としてはやや大きめの表皮が布製のセミハードケースも用意されており、こちらは持ち運びに重宝しそうだ。
とはいえ、AF1120の最大の特徴といえば、やはり6BAドライバーの搭載だろう。高中低の各帯域に2基ずつBAドライバーを配置した3ウェイ構成となっていて、クロスオーバー回路にはバターワース・フィルターとアコースティック・パッシブ・フィルターを併せて活用。長時間の使用にも疲労感を感じさせない、ナチュラルなサウンドを追求しているという。
また、BAドライバーはいずれもAUDIOFLYのイヤホンのために特別チューニングが施されたメイド・イン・USAのものを使用。ドライバーのマグネットには、ネオジウム磁石が用いられている。
■独自のコンセプトでモニターイヤホンを手がけるAUDIOFLY
オーストラリアに本拠を構える新進気鋭のヘッドホンメーカー「AUDIOFLY」の特徴といえば、モニターライクを基本としつつも独自のアイデンティティを持つ音作りと、ひと目でそれと分かるスタイリッシュなデザインだろう。
AUDIOFLYの創業者 Dave Thompson氏は、幼少期よりバイオリンを習い、後にギターの演奏も始めたという。根っからの音楽好きであることが、「ミュージシャンのためのイヤホン」というコンセプトのベースにあることは想像に難くない。Thompson氏はAUDIOFLYを設立する前にはアウトドアメーカーで商品企画に携わっていたということだが、サウンドと共にスタイリッシュかつ取り回しのよいデザインにもこだわっていることは、こうしたバックボーンからの影響も伺える。
そんなAUDIOFLYから、新たなるフラッグシップモデル「AF1120」がデビューした。片側6基のBAドライバーを搭載するこちらの製品、分類的には「高級ユニバーサルモニターイヤホン」と言うべきカテゴリーに属する製品だが、その言葉だけには収まらない様々な特徴を持ち合わせている。そこで今回は、「AF1120」の特徴とサウンドについてレビューすると共に、スタンダードラインのトップエンドモデルとなる「AF180」についても改めて紹介していこう。
ということで、まずはAUDIOFLYの最新モデルでもある「AF1120」の話から。現在、日本国内ではJH AudioやUnique Melody、FitEarなどの高級ユニバーサルモニターイヤホンが人気を集めているが、6BAドライバーを備えたAF1120はまさにこのカテゴリーに投入された製品といえる。
AUDIOFLYの魅力のひとつであるスタイリッシュなデザインに気を取られていると、AF1120のようなモデルが同ブランドから登場したことを意外に感じるかもしれない。しかし、AUDIOFLYはこれまでも、「AFシリーズ」としてモニターイヤホンをラインナップしてきた。AFシリーズは、耳掛け式の着脱式ケーブル+小型筐体という、まさにイヤーモニターのディメンションの製品であり、ミュージシャンが使用することを考えて設計されたということもその特徴としてアピールされてきた。これらのモデルで培われた技術やノウハウも、フラグシップとなるAF1120に活かされていると考えていいはずだ。
■特徴的なクロスオーバー回路でナチュラルサウンドを追求したAF1120
改めてAF1120を手に取ってみると、イヤーモニターとして考えられたコンパクトな筐体デザインが採用されており、6基ものBAドライバーを搭載しつつも、耳にピッタリと収まってくれるスマートなカタチとなっている。ノズル部はSHUREなどと同様に細めのタイプとなっていて、耳穴が細い人でも難なくフィットしてくれそうだ。
また、イヤーチップは一般的なシリコンタイプのほか、トリプルフランジやコンプライも3サイズずつ同梱されているため、フィット感については多くの人が満足できるだろう。付属品としてはやや大きめの表皮が布製のセミハードケースも用意されており、こちらは持ち運びに重宝しそうだ。
とはいえ、AF1120の最大の特徴といえば、やはり6BAドライバーの搭載だろう。高中低の各帯域に2基ずつBAドライバーを配置した3ウェイ構成となっていて、クロスオーバー回路にはバターワース・フィルターとアコースティック・パッシブ・フィルターを併せて活用。長時間の使用にも疲労感を感じさせない、ナチュラルなサウンドを追求しているという。
また、BAドライバーはいずれもAUDIOFLYのイヤホンのために特別チューニングが施されたメイド・イン・USAのものを使用。ドライバーのマグネットには、ネオジウム磁石が用いられている。
次ページモニターライクな再現力と聴き心地の良さを兼ね備えたAF1120