PR 公開日 2022/12/26 06:30
30周年を迎え新たなステージへ、進化を続けるDTSのテクノロジーから目が離せない
オーディオ領域外にも展開は広がる
サラウンドフォーマットで有名な「DTS」が、来年6月で誕生から30周年となる。当初は劇場のために作られたDTSだが、やがてデジタルが普及すると、その技術は家庭での映画体験にも広がっていた。しかし今日ではオーディオだけでなく、コネクテッドカーの技術にも取り組んでいることはご存知だろうか? いまDTSはどのような技術を持ち、何を目指しているのか、改めて確認していこう。
1993年6月10日にスティーブン・スピルバーグ監督の映画『ジュラシック・パーク』が公開されてから、まもなく30周年のアニバーサリーを迎える。本作品に没入感あふれるデジタルサラウンドを提供したDTSのテクノロジーも、このとき世界に名を轟かせた。
当時、多くの映画監督が映像のこだわりに釣り合うリアルなサウンドを求めたことから、DTSのテクノロジーが産声を上げた。劇場で上映される映画の場合、映写機にかけたフィルムを回すためのパーフォレーションという両側の小さな穴と、画像が記録されているフィルムとの間のわずかな隙間に音声トラックが記録される。フィルムでは繰り返す上映によって記録帯がダメージを負って音質が劣化したり、上映中に音が飛ぶなどトラブルの原因にもなっていた。
そこでDTSは、タイムコードだけフィルムに記録して、実際の音声は光ディスクに書き込み、専用のプレーヤーで再生しながらフィルムのタイムコードに同期させるという新しいプレイバックシステムを開拓。劇場はDTSの光ディスクと再生機、ならびにサラウンドスピーカー環境を整えることにより、ロングラン上映でも劣化のないサラウンド再生を観せられる画期的な技術を大いに歓迎したのだ。
こうしてDigial Theater Systems(DTS)として創立したサウンドのエキスパート企業は、劇場、および家庭環境におけるシアターエンターテインメントの技術革新とその普及拡大に伴い、急激な成長を遂げた。
2017年に米Xperiの傘下に入り2020年からは、DTSは得意としてきたオーディオだけでなく、イメージングやセンシングの技術を組み合わせたデジタルソリューションの総合テクノロジーブランドとして新たなスタートを切った。DTSというブランドネームには新たに「Dedicated To Sensational(ひたむきに感動を追求する)」というポリシーも加わった。
今回、筆者はdts Japanのオフィスを訪れて、最先端のイマーシブオーディオからコネクテッドカーにまで広くまたがるDTSのテクノロジーを体験する機会を得た。最初に、現在DTSが主力として掲げるデジタルサウンドの多彩なテクノロジーについて、同社の塚田信義氏と田野倉宏向氏に紹介していただいた。
塚田氏は「DTSのオーディオテクノロジーは誕生当初から “音の良さ” に定評がある。現在もクオリティの高さにおいては他の追随を許さず、抜群に快適なエンターテインメントを提供している」と胸を張る。
現在のDTSが主力に掲げるデジタルサウンドテクノロジーのひとつが「DTS:X」だ。DTSは5.1chサラウンドの頃から、「DTS-HD Master Audio」に代表される高品位なサラウンドフォーマットを世に送り出してきた。
DTS:Xが従来のサラウンドフォーマットと大きく違う点は、オブジェクトオーディオを含められるところにある。さらに、一般的な家庭のホームシアターで臨場感あふれるイマーシブオーディオが再現できるように、スピーカーレイアウトにも高い柔軟性を持たせた。なお、DTSが過去に提供してきたサラウンドフォーマットとの後方互換も保たれている。
昨今は様々な企業が独自にイマーシブオーディオのプラットフォームを提供しているが、DTS:Xの強みは “圧倒的な音のリアリティ” にあると筆者は考えている。オーディオデバイスから音が鳴るのではなく、まるで作品の舞台の中に飛び込んでしまったかのように、音と一体になる体験が味わえるからだ。そこにテクノロジーの存在を感じさせないほど、生々しい空間を描けるところに、DTS:Xによるサウンドの底力がある。
2015年にDTS:Xがローンチされてから、独自のイマーシブサウンドを採用する世界中のDTS:Xシアターは1,000館以上にのぼり、DTS:Xのフォーマットにより上映された作品は250を越えた。ホームシアターでも同じ感動が味わえるように、DTS:Xのフォーマットでイマーシブサウンドを収録するUHD BD/BDタイトルも200本以上発売されてきた。
なお日本国内では、筆者が本稿を執筆している時点で、7館・9スクリーンにDTS:Xシアターが展開されている。塚田氏によると「国内のスタジオでもDTS:Xの音声を収録する劇場作品、ディスクコンテンツの制作に向けた機運はますます高まっている」という。
1993年6月10日にスティーブン・スピルバーグ監督の映画『ジュラシック・パーク』が公開されてから、まもなく30周年のアニバーサリーを迎える。本作品に没入感あふれるデジタルサラウンドを提供したDTSのテクノロジーも、このとき世界に名を轟かせた。
当時、多くの映画監督が映像のこだわりに釣り合うリアルなサウンドを求めたことから、DTSのテクノロジーが産声を上げた。劇場で上映される映画の場合、映写機にかけたフィルムを回すためのパーフォレーションという両側の小さな穴と、画像が記録されているフィルムとの間のわずかな隙間に音声トラックが記録される。フィルムでは繰り返す上映によって記録帯がダメージを負って音質が劣化したり、上映中に音が飛ぶなどトラブルの原因にもなっていた。
そこでDTSは、タイムコードだけフィルムに記録して、実際の音声は光ディスクに書き込み、専用のプレーヤーで再生しながらフィルムのタイムコードに同期させるという新しいプレイバックシステムを開拓。劇場はDTSの光ディスクと再生機、ならびにサラウンドスピーカー環境を整えることにより、ロングラン上映でも劣化のないサラウンド再生を観せられる画期的な技術を大いに歓迎したのだ。
こうしてDigial Theater Systems(DTS)として創立したサウンドのエキスパート企業は、劇場、および家庭環境におけるシアターエンターテインメントの技術革新とその普及拡大に伴い、急激な成長を遂げた。
2017年に米Xperiの傘下に入り2020年からは、DTSは得意としてきたオーディオだけでなく、イメージングやセンシングの技術を組み合わせたデジタルソリューションの総合テクノロジーブランドとして新たなスタートを切った。DTSというブランドネームには新たに「Dedicated To Sensational(ひたむきに感動を追求する)」というポリシーも加わった。
今回、筆者はdts Japanのオフィスを訪れて、最先端のイマーシブオーディオからコネクテッドカーにまで広くまたがるDTSのテクノロジーを体験する機会を得た。最初に、現在DTSが主力として掲げるデジタルサウンドの多彩なテクノロジーについて、同社の塚田信義氏と田野倉宏向氏に紹介していただいた。
「DTS:X」が実現するリアルなサウンド
塚田氏は「DTSのオーディオテクノロジーは誕生当初から “音の良さ” に定評がある。現在もクオリティの高さにおいては他の追随を許さず、抜群に快適なエンターテインメントを提供している」と胸を張る。
現在のDTSが主力に掲げるデジタルサウンドテクノロジーのひとつが「DTS:X」だ。DTSは5.1chサラウンドの頃から、「DTS-HD Master Audio」に代表される高品位なサラウンドフォーマットを世に送り出してきた。
DTS:Xが従来のサラウンドフォーマットと大きく違う点は、オブジェクトオーディオを含められるところにある。さらに、一般的な家庭のホームシアターで臨場感あふれるイマーシブオーディオが再現できるように、スピーカーレイアウトにも高い柔軟性を持たせた。なお、DTSが過去に提供してきたサラウンドフォーマットとの後方互換も保たれている。
昨今は様々な企業が独自にイマーシブオーディオのプラットフォームを提供しているが、DTS:Xの強みは “圧倒的な音のリアリティ” にあると筆者は考えている。オーディオデバイスから音が鳴るのではなく、まるで作品の舞台の中に飛び込んでしまったかのように、音と一体になる体験が味わえるからだ。そこにテクノロジーの存在を感じさせないほど、生々しい空間を描けるところに、DTS:Xによるサウンドの底力がある。
2015年にDTS:Xがローンチされてから、独自のイマーシブサウンドを採用する世界中のDTS:Xシアターは1,000館以上にのぼり、DTS:Xのフォーマットにより上映された作品は250を越えた。ホームシアターでも同じ感動が味わえるように、DTS:Xのフォーマットでイマーシブサウンドを収録するUHD BD/BDタイトルも200本以上発売されてきた。
なお日本国内では、筆者が本稿を執筆している時点で、7館・9スクリーンにDTS:Xシアターが展開されている。塚田氏によると「国内のスタジオでもDTS:Xの音声を収録する劇場作品、ディスクコンテンツの制作に向けた機運はますます高まっている」という。
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