PR 公開日 2023/12/08 06:30
ぶっちぎりの静けさ、ハイパワーDAPの集大成。Astell&Kern「KANN ULTRA」レビュー
これまで以上に高出力、なのに小型軽量も実現
Astell&KernのDAPの中でも独特の存在感を放つ「KANN」シリーズ。多機能と高出力を追求した初代「KANN」と、さらなる大型化を許容しそのコンセプトを突き進めた「KANN CUBE」はマニアックなファンの支持を獲得。一方で、筐体を小型化してポータビリティを高めた「KANN ALPHA」と後継機「KANN MAX」は、より幅広い層からの人気を得た。
そのKANNシリーズにおける、現在の最新モデルが「KANN ULTRA」だ。
「KANNシリーズの集大成」と紹介されると同時に、「AK史上最もパワフルな出力」「KANN CUBEに比べ大幅に軽量化・薄型化」ともされていることから、どちらかといえばKANN/KANN CUBEの系譜にあるモデルのようだ。しかし、KANN CUBEから小型化もされたとなれば、シリーズにおける両系統の魅力が遂に合流したとも言える。より多くのユーザーからの注目を集めることになるだろう。
今回はそのKANN ULTRAの実力を、詳しく検証したい。機能面ではヘッドホン/プリ/ライン出力を独立させそれぞれ最適化したという「トリプル出力モード」に大注目。中でもメイン出力であるヘッドホンアウトのクオリティについては、特にしっかりチェックしていく。
基本スペックから確認していこう。DACチップはESSの最新フラグシップ「ES9039MPRO」をデュアル構成で搭載。操作感はオクタコアプロセッサーと同社最新UIの搭載により、さらに軽快に使いやすくなった。
音質周りの機能としては「デジタルオーディオリマスター」が要注目。PCM音源はPCM 352.8 or 384KHz/32bit、またはDSD128 or 256へ、そしてDSD音源はDSD128 or 256へアップサンプリングしての再生を設定でき、音色のニュアンスや響きの調整が可能だ。フィルター切替機能も引き続き搭載する。
バッテリーは8,400mAhと大容量だが連続再生は約11時間ほどで特に長くはない。長時間駆動にではなく、音質周りに潤沢な電力を注ぐための大容量ということだろう。
デザインにおいてはシリーズ伝統の背面側の幅を絞り込んだフォルムを継承。5.5インチの大画面で幅82.4×縦141.1×厚み24.4mmというサイズにしては、握りやすく感じるのはそのおかげだ。なお、KANN CUBEからは小型軽量化と大出力化を同時に成し遂げている。
ボリュームホイールは、KANN CUBEやALPHA/MAXのように側面からの埋め込みではなく、AK Jrのような背面から埋め込まれた形を採用。なので使い初めは少々違和感もあったが、さすがボリュームホイールを長年採用し続けるメーカー。周辺のカットが巧みに調整されており、慣れれば従来通りに使いやすい。
そして本機最大の特長は、ヘッドホン/プリ/ラインの「トリプル出力モード」だ。3.5mmシングルエンド駆動/4.4mmバランス駆動の出力端子は、ヘッドホン/音量可変プリ&音量固定ラインそれぞれ専用に独立搭載されている。なお2.5mmバランス駆動端子は遂に非搭載となった。
そのKANNシリーズにおける、現在の最新モデルが「KANN ULTRA」だ。
「KANNシリーズの集大成」と紹介されると同時に、「AK史上最もパワフルな出力」「KANN CUBEに比べ大幅に軽量化・薄型化」ともされていることから、どちらかといえばKANN/KANN CUBEの系譜にあるモデルのようだ。しかし、KANN CUBEから小型化もされたとなれば、シリーズにおける両系統の魅力が遂に合流したとも言える。より多くのユーザーからの注目を集めることになるだろう。
今回はそのKANN ULTRAの実力を、詳しく検証したい。機能面ではヘッドホン/プリ/ライン出力を独立させそれぞれ最適化したという「トリプル出力モード」に大注目。中でもメイン出力であるヘッドホンアウトのクオリティについては、特にしっかりチェックしていく。
【製品仕様】ハイスペックながら軽快で使いやすく。巧みな本体デザインで操作性も◎
基本スペックから確認していこう。DACチップはESSの最新フラグシップ「ES9039MPRO」をデュアル構成で搭載。操作感はオクタコアプロセッサーと同社最新UIの搭載により、さらに軽快に使いやすくなった。
音質周りの機能としては「デジタルオーディオリマスター」が要注目。PCM音源はPCM 352.8 or 384KHz/32bit、またはDSD128 or 256へ、そしてDSD音源はDSD128 or 256へアップサンプリングしての再生を設定でき、音色のニュアンスや響きの調整が可能だ。フィルター切替機能も引き続き搭載する。
バッテリーは8,400mAhと大容量だが連続再生は約11時間ほどで特に長くはない。長時間駆動にではなく、音質周りに潤沢な電力を注ぐための大容量ということだろう。
デザインにおいてはシリーズ伝統の背面側の幅を絞り込んだフォルムを継承。5.5インチの大画面で幅82.4×縦141.1×厚み24.4mmというサイズにしては、握りやすく感じるのはそのおかげだ。なお、KANN CUBEからは小型軽量化と大出力化を同時に成し遂げている。
ボリュームホイールは、KANN CUBEやALPHA/MAXのように側面からの埋め込みではなく、AK Jrのような背面から埋め込まれた形を採用。なので使い初めは少々違和感もあったが、さすがボリュームホイールを長年採用し続けるメーカー。周辺のカットが巧みに調整されており、慣れれば従来通りに使いやすい。
【最大の特徴】独立/最適化された「トリプル出力モード」なら、どんな場面でもベストサウンド
そして本機最大の特長は、ヘッドホン/プリ/ラインの「トリプル出力モード」だ。3.5mmシングルエンド駆動/4.4mmバランス駆動の出力端子は、ヘッドホン/音量可変プリ&音量固定ラインそれぞれ専用に独立搭載されている。なお2.5mmバランス駆動端子は遂に非搭載となった。
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