PR 公開日 2024/06/13 07:00
復活の銘機、デノン「DP-3000NE」。アナロググランプリ金賞の理由を審査員4名が語る
2023年発売のフラグシップアナログプレーヤー
2023年、デノンが新たなアナログプレーヤー「DP-3000NE」を発表した。久々となるフラグシップ機、それも銘機「DP-3000」の名を冠したモデルの登場ということで、多くのデノンファンが喜びをもって迎えたことだろう。
そんな伝統の仕様を現代の最新技術で再構築した本機は、小社刊行誌「季刊analog」が主催する「アナロググランプリ2024」で金賞に選ばれた。グランプリ審査員4名によるDP-3000NE評をお届けしよう。
「DP-3000NE」プロフィール
「DP-3000」は1972年に登場し大ヒットモデルとなったDENON(当時はデンオン)のアナログプレーヤー。その銘機の名を引き継ぎ、現代に蘇ったのが「DP-3000NE」である。駆動方式は同ブランド伝統のダイレクトドライブ・サーボモーター方式。最新のモーター制御技術により、正確性、安定性、信頼性の実現が図られている。トーンアームは、かつての設計図を過去の資料から掘り起こし、試作を重ねて作られたものである。
音質もこれら技術が反映され、中低域に量感を感じさせる高密度な音が特徴で、奏者を空間にくっきりと浮かび上げる空間描写性の高さも高評価。高精度で初期感度の高いアームの効果も評価する。
その操作感はシルキーかつ精密にして確実。その音質はワイドレンジで聴感上のSN比が高く、しかも音楽に推進力がある。この推進力がDD方式機最大の魅力だと個人的には考えている。音楽ジャンルの対応幅は極めて広く、何を聴いても満足していただけるだろう。コストパフォーマンスが高く評価された。
ただそれが単なる復刻ではなく、電源やモーターなど現代の技術が投入されていることにも留意しておかなければならない。もっともこの完成度の前にはそんなことはどうでもいいとも言える。音調が安定して無駄がなく、豊富で正確な情報量が均整の取れた精密な再現を引き出している。
トーンアームも往時のデザインを踏襲しながら完全な新規設計。出てくる音はまごうことなきデノン伝統の重心の低さと安定感を示すもの。がんばれば手の届く価格設定もいい。
Specificaions
●駆動方式:ダイレクトドライブ●回転数:33 1/3、45、78回転●ワウ・フラッター:0.06 %以下WRMS●起動時間:1秒以内で規定回転(33回転時)●起動トルク:4.5kg・cm●プラッター:アルミダイキャスト・ステンレス、直径 305mm●モーター:ブラシレスDCモーター●スピード制御式:SV PWM制御、クォーツロック●回転数偏差:±0.5%●SN比:70dB以上●トーンアーム:スタティックバランス/S字型パイプアーム●アーム有効長:244mm●オーバーハング:14mm●オフセット角:20.5度●トラッキングエラー:2.5度以内(最大)●高さ調整幅:0-9mm●消費電力:4W以下、待機電力 0.3W以下●サイズ:500W×185H×394Dmm(ダストカバーを含む)●質量:18.5kg(ダストカバーを含む)●取り扱い:(株)ディーアンドエムホールディングス
本記事は「季刊analog Vol.83」収録記事を転載したものです。収録誌の詳細はこちら
(協力:ディーアンドエムホールディングス)
そんな伝統の仕様を現代の最新技術で再構築した本機は、小社刊行誌「季刊analog」が主催する「アナロググランプリ2024」で金賞に選ばれた。グランプリ審査員4名によるDP-3000NE評をお届けしよう。
「DP-3000」は1972年に登場し大ヒットモデルとなったDENON(当時はデンオン)のアナログプレーヤー。その銘機の名を引き継ぎ、現代に蘇ったのが「DP-3000NE」である。駆動方式は同ブランド伝統のダイレクトドライブ・サーボモーター方式。最新のモーター制御技術により、正確性、安定性、信頼性の実現が図られている。トーンアームは、かつての設計図を過去の資料から掘り起こし、試作を重ねて作られたものである。
回転制御や高精度アームなど独自の最新技術投入を評価
筆者:角田郁雄
デノン往年の銘機、DP-3000が大幅にブラッシュアップされ、落ち着きのある美しい姿で登場した。デザインの良さだけではなく、DD方式で大切な要素となる回転制御を進化させ、放送局用アームを彷彿とさせる高精度なアームを搭載するなど独自の最新技術が投入されたことを評価した。音質もこれら技術が反映され、中低域に量感を感じさせる高密度な音が特徴で、奏者を空間にくっきりと浮かび上げる空間描写性の高さも高評価。高精度で初期感度の高いアームの効果も評価する。
操作感は精密にして確実。音楽に推進力がある
筆者:石原 俊
レコード全盛期の1972年に発売され、一世を風靡したDP-3000の型番を継承するデノンのDD式新型レコードプレーヤーである。その操作感はシルキーかつ精密にして確実。その音質はワイドレンジで聴感上のSN比が高く、しかも音楽に推進力がある。この推進力がDD方式機最大の魅力だと個人的には考えている。音楽ジャンルの対応幅は極めて広く、何を聴いても満足していただけるだろう。コストパフォーマンスが高く評価された。
単なる復刻ではなく現代の技術が投入されていることに注目
筆者:井上千岳
デノンの新しいフラッグシップとして開発されたモデルだが、ダイレクトドライブやDA-309を継承するトーンアームなど銘機の復活という側面が圧倒的な好意で迎えられベストセラーとなった。ただそれが単なる復刻ではなく、電源やモーターなど現代の技術が投入されていることにも留意しておかなければならない。もっともこの完成度の前にはそんなことはどうでもいいとも言える。音調が安定して無駄がなく、豊富で正確な情報量が均整の取れた精密な再現を引き出している。
がんばれば手の届く価格設定。低重心で安定感のある再生音
筆者:小原由夫
栄光の型番の嬉しい復活だ。“3000”はデノンのターンテーブル史上、決して外すことのできない名機の称号。そのリバイバルに当たって、同社は新たにDCモーターを開発。放送局ユースで鍛え上げられたコンセプトを曲げることなく、素早い立ち上がりと剛性の高いターンテーブルを完成させた。トーンアームも往時のデザインを踏襲しながら完全な新規設計。出てくる音はまごうことなきデノン伝統の重心の低さと安定感を示すもの。がんばれば手の届く価格設定もいい。
Specificaions
●駆動方式:ダイレクトドライブ●回転数:33 1/3、45、78回転●ワウ・フラッター:0.06 %以下WRMS●起動時間:1秒以内で規定回転(33回転時)●起動トルク:4.5kg・cm●プラッター:アルミダイキャスト・ステンレス、直径 305mm●モーター:ブラシレスDCモーター●スピード制御式:SV PWM制御、クォーツロック●回転数偏差:±0.5%●SN比:70dB以上●トーンアーム:スタティックバランス/S字型パイプアーム●アーム有効長:244mm●オーバーハング:14mm●オフセット角:20.5度●トラッキングエラー:2.5度以内(最大)●高さ調整幅:0-9mm●消費電力:4W以下、待機電力 0.3W以下●サイズ:500W×185H×394Dmm(ダストカバーを含む)●質量:18.5kg(ダストカバーを含む)●取り扱い:(株)ディーアンドエムホールディングス
本記事は「季刊analog Vol.83」収録記事を転載したものです。収録誌の詳細はこちら
(協力:ディーアンドエムホールディングス)