公開日 2013/11/18 17:48
新Kシリーズでハイレゾ比較試聴も − 横浜でビクタースタジオのシゴトを体感してきた
11月16日(土)と17日(日)、「横浜音祭り2013」(11月30日まで開催)内のイベントとして「ビクタースタジオ体感 2 days in 横浜」が開催された。
横浜音祭り2013は、あらゆる音楽ジャンルの壁を取り去って、様々な音楽が横浜市内の文化観光施設等でコラボレーションを繰り広げる音楽フェスティバル。「ビクタースタジオ体感 2 days in 横浜」では、レコーディングやマスタリングなど、ふだん聴いている音源ができるまでの工程をエンジニアによる解説とともに体験できるほか、音源の試聴も行うことができた。
■エンジニアによるマスタリング実演を体験
15時からのマスタリング講座では、エンジニアの川崎 洋さんが講師として登場。「マスタリングとは、録音→トラックダウンされた音声を、商品として最適な音/音楽に仕上げる作業。そして、音飛びやノイズがないかなどの品質保証も行い、プレス工場に納品します」と解説を行う川崎さん。
「レコーディングエンジニアはその場での音に集中する役割、マスタリングエンジニアは全体を見てユーザーに近いかたちでジャッジを行う役割。通りすがりの人みたいなものですね。第三者的な立場からバランスを取るんです。だいたいマスタリングにかかる時間は1曲30分。アルバム1枚だと6時間くらいかかります」とのこと。
川崎さんが所属するビクタースタジオのマスタリングワークス「FLAIR(フレアー)」についても解説が行われた。FLAIRは、機材やシステムではなく“人”をフィーチャー。6人のエンジニアがそれぞれの個性を発揮したサウンドづくりを行っている。部屋のレイアウトも全く違うということで、各部屋を映像で見ることができた。
その場でマスタリングの実演も。ボーカルやハイハット、シンバルを大きくする、バスドラムを下げる、空間を広げる、などの作業を、paris match「Sandstome」(アルバム「edition 10」)を使って体験。「マスタリングエンジニアにとって大切なのは、こういう時はこんな処理をすると良くなる、という引き出しをどれだけ自分のなかに持てるか、だと思います。いつでも同じ音源が来るわけではありませんからね」と語っていた。
■ハイレゾ試聴体験
16時15分からは、11月上旬に発売されたばかりの新“Kシリーズ”「A-K905NT」と「LS-K901」などを使ったハイレゾ試聴会が開かれた。
まず「ハイレゾ」とはどんなものなのか? CDや着うたなどとはどう違うのか? ということについて説明。続いてビクタースタジオが運営する、ハイレゾ音源に特化したレーベル「VICTOR STUDIO HD-Sound.」で配信中の音源をベースに、96kHz/24bit、44.1kHz/16bit、AAC 128kbpsなどの音源を、新“Kシリーズ”で比較試聴した。
講師を務めた青沼さんは「96kHz/24bitはCDよりも音域が広がり、奥行きが楽器のニュアンスなどが伝わってくる。AACは、よくできたコーデックなのでこれでも結構聴けてしまいますが、やはり細かなニュアンスや作り手の意図はそがれてしまう感じがします」と音の違いについて説明。「ハイレゾ音源は、マスターのクオリティそのままを体験できます。『VICTOR STUDIO HD-Sound.』では、アナログテープなど44.1kHz/16bit以上のデータを持つ素材から作られた『HD-MASTER』と、FLAIRのオリジナル技術“K2HDプロセッシング”を使ってハイレゾマスターを制作する『HD-ReMASTER』の2種類を用意しています」とアピールを行った。
◇ ◇ ◇
16日は10時から6コマが用意されていたが、ふだんなかなか触れられないスタジオワークを現役エンジニアの解説とともに体感できるとあって、熱心な参加者が会場を埋めていた。
ビクタースタジオ長の秋元秀之さんは「ふだん耳にする音楽がどんなプロセスで手元に届いているのか知っていただければ嬉しいです。ハイレゾをまだ聴いたことがない方にも、このイベントで試聴して違いを体感していただければと。『VICTOR STUDIO HD-Sound.』は、クラシックやジャズ以外の音源 ー たとえばKiroroや柴田 淳といった親しみある音源もハイレゾでご提供しています。もっともっと多くの方にハイレゾを楽しんでいただければと思っています」と語っていた。
横浜音祭り2013は、あらゆる音楽ジャンルの壁を取り去って、様々な音楽が横浜市内の文化観光施設等でコラボレーションを繰り広げる音楽フェスティバル。「ビクタースタジオ体感 2 days in 横浜」では、レコーディングやマスタリングなど、ふだん聴いている音源ができるまでの工程をエンジニアによる解説とともに体験できるほか、音源の試聴も行うことができた。
■エンジニアによるマスタリング実演を体験
15時からのマスタリング講座では、エンジニアの川崎 洋さんが講師として登場。「マスタリングとは、録音→トラックダウンされた音声を、商品として最適な音/音楽に仕上げる作業。そして、音飛びやノイズがないかなどの品質保証も行い、プレス工場に納品します」と解説を行う川崎さん。
「レコーディングエンジニアはその場での音に集中する役割、マスタリングエンジニアは全体を見てユーザーに近いかたちでジャッジを行う役割。通りすがりの人みたいなものですね。第三者的な立場からバランスを取るんです。だいたいマスタリングにかかる時間は1曲30分。アルバム1枚だと6時間くらいかかります」とのこと。
川崎さんが所属するビクタースタジオのマスタリングワークス「FLAIR(フレアー)」についても解説が行われた。FLAIRは、機材やシステムではなく“人”をフィーチャー。6人のエンジニアがそれぞれの個性を発揮したサウンドづくりを行っている。部屋のレイアウトも全く違うということで、各部屋を映像で見ることができた。
その場でマスタリングの実演も。ボーカルやハイハット、シンバルを大きくする、バスドラムを下げる、空間を広げる、などの作業を、paris match「Sandstome」(アルバム「edition 10」)を使って体験。「マスタリングエンジニアにとって大切なのは、こういう時はこんな処理をすると良くなる、という引き出しをどれだけ自分のなかに持てるか、だと思います。いつでも同じ音源が来るわけではありませんからね」と語っていた。
■ハイレゾ試聴体験
16時15分からは、11月上旬に発売されたばかりの新“Kシリーズ”「A-K905NT」と「LS-K901」などを使ったハイレゾ試聴会が開かれた。
まず「ハイレゾ」とはどんなものなのか? CDや着うたなどとはどう違うのか? ということについて説明。続いてビクタースタジオが運営する、ハイレゾ音源に特化したレーベル「VICTOR STUDIO HD-Sound.」で配信中の音源をベースに、96kHz/24bit、44.1kHz/16bit、AAC 128kbpsなどの音源を、新“Kシリーズ”で比較試聴した。
講師を務めた青沼さんは「96kHz/24bitはCDよりも音域が広がり、奥行きが楽器のニュアンスなどが伝わってくる。AACは、よくできたコーデックなのでこれでも結構聴けてしまいますが、やはり細かなニュアンスや作り手の意図はそがれてしまう感じがします」と音の違いについて説明。「ハイレゾ音源は、マスターのクオリティそのままを体験できます。『VICTOR STUDIO HD-Sound.』では、アナログテープなど44.1kHz/16bit以上のデータを持つ素材から作られた『HD-MASTER』と、FLAIRのオリジナル技術“K2HDプロセッシング”を使ってハイレゾマスターを制作する『HD-ReMASTER』の2種類を用意しています」とアピールを行った。
16日は10時から6コマが用意されていたが、ふだんなかなか触れられないスタジオワークを現役エンジニアの解説とともに体感できるとあって、熱心な参加者が会場を埋めていた。
ビクタースタジオ長の秋元秀之さんは「ふだん耳にする音楽がどんなプロセスで手元に届いているのか知っていただければ嬉しいです。ハイレゾをまだ聴いたことがない方にも、このイベントで試聴して違いを体感していただければと。『VICTOR STUDIO HD-Sound.』は、クラシックやジャズ以外の音源 ー たとえばKiroroや柴田 淳といった親しみある音源もハイレゾでご提供しています。もっともっと多くの方にハイレゾを楽しんでいただければと思っています」と語っていた。