公開日 2019/06/17 17:15
「高音質な防音オーディオルーム」はどうやって作られた? 部屋づくりのプロが徹底解説!
【PR】アコースティックラボ主催「第62回Acoustic Audio Forum」レポート
音楽を大音量で心ゆくまで楽しめる専用オーディオルーム。オーディオファンなら誰しもが憧れるそんな防音室の設計工事を多数手がけるアコースティックラボは、その豊富なノウハウをもとに構築した“音がいい防音ショールーム”「蔵前ヴィレッジ」を会場にした試聴会を定期的に開催している。その最新回「第62回Acoustic Audio Forum」で明かされた、“高音質な部屋づくり”のポイントとは? 編集部記者がレポートする。
■“部屋”でオーディオの音質が変わる
「Acoustic Audio Forum」は、毎回テーマを変えながら同社が開催しているイベント。オーディオにおける“部屋”の重要性を様々な角度から体験することができる。
なぜ、オーディオにとって部屋が重要なのか? それはオーディオ機器の性能をフルに引き出せるかどうかが部屋によって変わるからだ。せっかく高級なプレーヤーやアンプ、スピーカーでシステムを組んだとしても、最終的な音が響く空間の環境が悪ければ、せっかくの機器のポテンシャルも台無しである。こうしたことから、同社は「部屋もオーディオの一部」だと説明している。
したがって、防音工事も単純に音漏れを防ぐだけでは意味がない。その空間で音がどのように響くのかをしっかり考慮しなければ、せっかく防音工事をしたとしても、かえって音が悪くなってしまう場合だって出てくる。オーディオやホームシアターにおける防音工事では、音質向上のために考慮すべき条件がいろいろと存在するというわけだ。
アコースティックラボでは、音がいい部屋をつくる条件として「縦/横/天井高という部屋の各辺の寸法比(低音の定在波対策)」、「壁/床/天井の剛性(不要高調波輻射音対策)」に留意すること、そして、そのうえで響きの長さを調整するなどといったことがポイントだと説明。こうした条件に沿ってつくった部屋を社名(Acoustic Lab)にちなんで「AL式オーディオルーム」と呼んで提唱している。
■“音がいい防音室”はどのようにつくられたのか?
イベント会場である同社防音ショールーム「蔵前ヴィレッジ」は、まさにそんなAL式オーディオルームの代表例。今回取材した「第62回Acoustic Audio Forum」では、この「蔵前ヴィレッジ」に注ぎ込まれているさまざまな音質的こだわりを例にしながら「良い音と建築音響設計とはどこでどう繋がっているのか?」を具体的に解説していくという試みが行われた。
同社では、オーディオルームづくりのおける重要ポイントは『重い材料でつくる』『自然素材でつくる』『適切な響きの長さ』『部屋の比率』『良質な電源計画』『静かな部屋であること』という6点だと紹介。これらについて今回から6回のシリーズで解説していくとし、初回は床や壁、天井を『重い材料でつくる』ことの重要性を説いた。
例えば、蔵前ヴィレッジの床は建物自体の基礎のコンクリートの上にグラスウールを敷いてさらにコンクリートを流す「浮床コンクリート構造」を採用。15cm前後の厚さで平米あたり400kgくらいの重さがある非常に重い床になっている。
また、壁はモルタルと合板を組み合わせた構造で、平米あたり200kg程度の重さがある。石膏ボード12.5o1枚当たりの重さが15kg程度であることを考えると、蔵前ヴィレッジの壁がどれだけ重いかお分かりいただけるだろう。天井も、一般住宅は9.5mmの石膏ボードを使うケースが多いが、同社の防音ショールームでは12.5mmのものを3枚使っている。「隙間をなくし、重い材料でつくることで防音性能を高めることが第一の目的。こうした方法をとることで、木造住宅でも、ドラムやバンド演奏も十分やれるほどの高い防音性能が実現できる」という。
そして、床や壁、天井を重い材料でつくるメリットは防音性能の向上だけにとどまらない。床や壁が重くなったことで振動もしにくくなり、それによって反射音の質も上がる。特に低音もしっかり跳ね返すようになることでオーディオ的な音質への満足感も向上するという。
同社では「こういう構造にすることで音が変わってくるなというのを我々も実感している」とコメント。「この蔵前ヴィレッジの部屋の音の良さの秘密の答えのひとつが、こうした重たい材料だ」と説明した。
そのほか、イベントでは同社が過去に手がけた実例紹介も実施。一般家屋に“高音質な防音室”を構築していった実際の過程を知ることができるようにもしている。
この日は3階建ての戸建ての3階部分にオーディオルームを構築した例などを紹介。前述のように重い材料を使ったほうが音質には有利なため、通常は1階に防音室を設けることが多いのだが、2階や3階でも同社は対応可能な点をアピールするなどした。
■次回は6月28日(金)・29日(土)に開催
次回「第63回Acoustic Audio Forum」は6月28日(金)・29日(土)に開催が決定している。テーマは『電源』で、『屋内配線』および『コンセント回路』について解説を行うとのこと。
同社では、電源ケーブルなどのアクセサリー類でオーディオの音質が変わることを受け、コンセントまでの屋内配線材や長さといった“コンセントから先”の部分こそが音質への影響が大きいのではないかとコメント。
一方で、住宅の100Vコンセントを改造するには電気工事士の資格や、場合によっては電力会社への届け出も必要だったりと、ブラックボックスとなっていることにも触れ、「オーディオルーム造りには、100V電源の検討は欠かせない重要事項です。オーディオルームの100Vのコンセントはどう考えるべきなのか,蔵前モデルルームを例にして考えます」としている。
なお、蔵前ヴィレッジの100Vコンセントは4種類のケーブルで配線されており、一般に使われるFケーブルの他に太さや形式の違う3種類のケーブル(その内2種類はオヤイデ製オーディオ用屋内配線ケーブル)になっている。当日はそれぞれの屋内配線ケーブルの違いを比較視聴する。加えて、出水電器の協力の下、分電盤のブレーカーのビス交換による改善威力検証も行う。
現在、公式サイトの公式サイトのメールフォーム、または下記問い合わせ先から参加申し込みを受け付けている。
■日時
6月28日(金)18時〜20時(17時開場・自由試聴時間)
6月29日(土)14時〜16時(13時開場・自由試聴時間)
■会場:同社蔵前ショールーム「蔵前ヴィレッジ」
(台東区柳橋2-19-10 第二東商センタービル2号館B棟1階/最寄り:各線浅草橋駅)
【問い合わせ先】
アコースティックラボ
担当:草階(くさかい)氏
TEL/03-5829-6035
E-mail/kusakai@acoustic-designsys.com
(PR企画 提供:アコースティックラボ)
■“部屋”でオーディオの音質が変わる
「Acoustic Audio Forum」は、毎回テーマを変えながら同社が開催しているイベント。オーディオにおける“部屋”の重要性を様々な角度から体験することができる。
なぜ、オーディオにとって部屋が重要なのか? それはオーディオ機器の性能をフルに引き出せるかどうかが部屋によって変わるからだ。せっかく高級なプレーヤーやアンプ、スピーカーでシステムを組んだとしても、最終的な音が響く空間の環境が悪ければ、せっかくの機器のポテンシャルも台無しである。こうしたことから、同社は「部屋もオーディオの一部」だと説明している。
したがって、防音工事も単純に音漏れを防ぐだけでは意味がない。その空間で音がどのように響くのかをしっかり考慮しなければ、せっかく防音工事をしたとしても、かえって音が悪くなってしまう場合だって出てくる。オーディオやホームシアターにおける防音工事では、音質向上のために考慮すべき条件がいろいろと存在するというわけだ。
アコースティックラボでは、音がいい部屋をつくる条件として「縦/横/天井高という部屋の各辺の寸法比(低音の定在波対策)」、「壁/床/天井の剛性(不要高調波輻射音対策)」に留意すること、そして、そのうえで響きの長さを調整するなどといったことがポイントだと説明。こうした条件に沿ってつくった部屋を社名(Acoustic Lab)にちなんで「AL式オーディオルーム」と呼んで提唱している。
■“音がいい防音室”はどのようにつくられたのか?
イベント会場である同社防音ショールーム「蔵前ヴィレッジ」は、まさにそんなAL式オーディオルームの代表例。今回取材した「第62回Acoustic Audio Forum」では、この「蔵前ヴィレッジ」に注ぎ込まれているさまざまな音質的こだわりを例にしながら「良い音と建築音響設計とはどこでどう繋がっているのか?」を具体的に解説していくという試みが行われた。
同社では、オーディオルームづくりのおける重要ポイントは『重い材料でつくる』『自然素材でつくる』『適切な響きの長さ』『部屋の比率』『良質な電源計画』『静かな部屋であること』という6点だと紹介。これらについて今回から6回のシリーズで解説していくとし、初回は床や壁、天井を『重い材料でつくる』ことの重要性を説いた。
例えば、蔵前ヴィレッジの床は建物自体の基礎のコンクリートの上にグラスウールを敷いてさらにコンクリートを流す「浮床コンクリート構造」を採用。15cm前後の厚さで平米あたり400kgくらいの重さがある非常に重い床になっている。
また、壁はモルタルと合板を組み合わせた構造で、平米あたり200kg程度の重さがある。石膏ボード12.5o1枚当たりの重さが15kg程度であることを考えると、蔵前ヴィレッジの壁がどれだけ重いかお分かりいただけるだろう。天井も、一般住宅は9.5mmの石膏ボードを使うケースが多いが、同社の防音ショールームでは12.5mmのものを3枚使っている。「隙間をなくし、重い材料でつくることで防音性能を高めることが第一の目的。こうした方法をとることで、木造住宅でも、ドラムやバンド演奏も十分やれるほどの高い防音性能が実現できる」という。
そして、床や壁、天井を重い材料でつくるメリットは防音性能の向上だけにとどまらない。床や壁が重くなったことで振動もしにくくなり、それによって反射音の質も上がる。特に低音もしっかり跳ね返すようになることでオーディオ的な音質への満足感も向上するという。
同社では「こういう構造にすることで音が変わってくるなというのを我々も実感している」とコメント。「この蔵前ヴィレッジの部屋の音の良さの秘密の答えのひとつが、こうした重たい材料だ」と説明した。
そのほか、イベントでは同社が過去に手がけた実例紹介も実施。一般家屋に“高音質な防音室”を構築していった実際の過程を知ることができるようにもしている。
この日は3階建ての戸建ての3階部分にオーディオルームを構築した例などを紹介。前述のように重い材料を使ったほうが音質には有利なため、通常は1階に防音室を設けることが多いのだが、2階や3階でも同社は対応可能な点をアピールするなどした。
■次回は6月28日(金)・29日(土)に開催
次回「第63回Acoustic Audio Forum」は6月28日(金)・29日(土)に開催が決定している。テーマは『電源』で、『屋内配線』および『コンセント回路』について解説を行うとのこと。
同社では、電源ケーブルなどのアクセサリー類でオーディオの音質が変わることを受け、コンセントまでの屋内配線材や長さといった“コンセントから先”の部分こそが音質への影響が大きいのではないかとコメント。
一方で、住宅の100Vコンセントを改造するには電気工事士の資格や、場合によっては電力会社への届け出も必要だったりと、ブラックボックスとなっていることにも触れ、「オーディオルーム造りには、100V電源の検討は欠かせない重要事項です。オーディオルームの100Vのコンセントはどう考えるべきなのか,蔵前モデルルームを例にして考えます」としている。
なお、蔵前ヴィレッジの100Vコンセントは4種類のケーブルで配線されており、一般に使われるFケーブルの他に太さや形式の違う3種類のケーブル(その内2種類はオヤイデ製オーディオ用屋内配線ケーブル)になっている。当日はそれぞれの屋内配線ケーブルの違いを比較視聴する。加えて、出水電器の協力の下、分電盤のブレーカーのビス交換による改善威力検証も行う。
現在、公式サイトの公式サイトのメールフォーム、または下記問い合わせ先から参加申し込みを受け付けている。
■日時
6月28日(金)18時〜20時(17時開場・自由試聴時間)
6月29日(土)14時〜16時(13時開場・自由試聴時間)
■会場:同社蔵前ショールーム「蔵前ヴィレッジ」
(台東区柳橋2-19-10 第二東商センタービル2号館B棟1階/最寄り:各線浅草橋駅)
【問い合わせ先】
アコースティックラボ
担当:草階(くさかい)氏
TEL/03-5829-6035
E-mail/kusakai@acoustic-designsys.com
(PR企画 提供:アコースティックラボ)