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公開日 2017/01/08 13:53
様々な展示方法にて各製品を強力にアピール
<CES>LG、超薄型有機ELテレビを訴求。4K HDRモニターやモバイルノート、AIロボットなども展示
折原一也
韓国LG電子はCES2017にブースを出展し、多数の来場者を集めていた(関連ニュース)。まず、来場者を迎えるのは同社のカーブドOLEDパネルを216枚使って作られたトンネル。まさしく夜空に輝くオーロラのようだ。
●有機ELパネル採用の大型テレビ「LG OLED TV W」
ブース内には「LG OLED TV W」(製品型番は65型で「OLED65W7P」)が、文字通り様々な形で展示されている。入り口近くには2017年モデルで採用されている有機ELパネルの画質デモ。有機ELは一般に液晶テレビよりも暗いが、昨年モデルより輝度が25%アップしたという2017年のパネルは、800nits以上のスペックを持つことになる。
実際にその映像を観ると漆黒の素晴らしさのみならず、ピーク輝度の輝き感もHDRらしさを引き出してきた。2017年の有機ELパネルも、製造するライン自体は従来と同じとのことだが、大型有機ELパネルの製造を始めて5年が経つだけに、そのポテンシャルを十分に引き出せる段階まで来たという事だろう。
最大の特徴は2.57mmという、未だかつてない超薄型の有機ELパネルで、ブース内では「LG OLED TV W」を透明のパネルに設置し回転させるという趣向を凝らした展示で、その薄型ぶりをデモしていた。
壁掛けにあまり馴染みのない日本人としては「薄型テレビがいくら薄くなっても結局はスタンドに設置するのでは?」と思ってしまいがちだが、「LG OLED TV W」はその2.57mmという薄さだけでなく、16.8ポンド(約7.62kg)と非常に軽いため、壁の補強も必要なくマグネットを使って“貼って”設置できる。ちなみに、「LG OLED TV W」にはそもそもスタンドが用意されていないとこと。今まで壁かけを考えたこともなかった日本人でも、「テレビを壁に“貼る”」スタイルになれば自然に受け入れる事になりそうだ。
「LG OLED TV W」は本体が超薄型という事もあり、チューナーは別筐体に収める仕様。その仕様を逆手に取ってということか、外付けのボックスがそのままシアターバーとなっており、「ドルビーアトモス」にも対応している。スピーカーの仕様は4.2chとなる。なお、外付けのボックスと有機ELパネルのテレビ部は専用ケーブル一本で接続するため、スッキリと収める事ができる。
「LG OLED TV W」を用いたHDR関連のデモも行われている。一つは「ドルビービジョン」「HDR10」「HLG」に加えて、フィリップスやテクニカラーが提案している「テクニカラー」方式でのHDR信号にも対応したことを表すデモ。プレスカンファレンスでLGとテクニカラー社のパートナーシップも発表されたが、LGとしては全世界で用いられるHDR信号方式をカバーするという立場だ。もう一つはSDRからHDRへのアップコンバートで、こちらでもHDRらしい映像を表現できていることを確認できた。
LGブースでじっくり観た「LG OLED TV W」だが、見れば見るほどその薄さの完成度、提案性が素晴らしい。そして薄型に特化した専用モデルという訳ではなく、画質でも勝負する最上位モデルということもポイントだ。「LG OLED TV W」は、65型の米国での販売価格は7,950ドル。日本への発売は、正式な発表こそなかったものの、期待しても良さそうだ。
●IPS液晶テレビを高画質化する「Nano Cell」
LGブースでは、同社の展開するIPS液晶テレビを高画質化する技術の展示として「Nano Cell Display」の紹介が行われた。
「Nano Cell Display」とはバックライトのLEDに塗布する高画質化技術で、RGBの色純度を高めることができる。サムスンが採用する量子ドット技術を彷彿とさせるが、LGとしてはシートを挟み込むことで光量が落ちる量子ドット技術を使わないようにするため、独自の「Nano Cell Display」を採用したという意味合いが大きく、DCI比でほぼ100%の広色域をカバーする。IPSパネルの強みである視野角の変化に強い特性のデモも行っており、IPS液晶の実力を引き上げる技術といえる。
●LGからHDR対応のPCモニターも登場
LGは同社の発売するPC用ディスプレイも出展。なかでも注目は、PC用としては貴重なHDR信号入力に対応するLG UHD 4K Monitorの「32UD99」。HDR10のHDR信号入力対応の32型(31.5型)で、HDRの輝度信号はピーク550nits、全白で350nits。DCI-P3を95%カバーと現在の映像トレンドををカバーしている。映像制作者はもちろん、PS4 Proのゲーミング用途でも活躍しそうだ。
また軽量モバイルノート「gram」も新モデルを展示。15.6型、14型、そして13型がラインナップされ、その全てでフルHD対応IPSタッチパネル液晶を採用。その上で実現した軽量性をアピールしていた。
LGが得意とするDLP方式の小型プロジェクターでは、日本でも発売され注目を集める38cm距離で100インチを投射可能な超短焦点プロジェクター「PF1000UG」のLG Smart TV (WebOS 3.0)対応バージョン「PF1000UW」など、複数の新モデルが展示された。
●ロボット、AI対応機器も多数登場
LGブースでもうひとつ、大々的にスペースを用いて出展をしていたのがロボット。プレスカンファレンスで登場した音声アシスタントに対応したAIロボット「HUB ROBOT」の、様々なタイプを出展していた。最大サイズのモデルと言える空港に導入されるタイプのほか、家庭に導入して情報機器と連動するモデル、ロボット掃除機、芝刈り機と一体化したタイプまで、全6種類を出展していた。
もう一つ、関連する出展としたAmazonの提供するクラウド型AIサービス「Alexa」に対応したスピーカーも出展していた。プレスカンファレンスで発表された、「Alexa」に対応した冷蔵庫も、同機能の動作デモこそなかったが実機が置かれていた。
●有機ELパネル採用の大型テレビ「LG OLED TV W」
ブース内には「LG OLED TV W」(製品型番は65型で「OLED65W7P」)が、文字通り様々な形で展示されている。入り口近くには2017年モデルで採用されている有機ELパネルの画質デモ。有機ELは一般に液晶テレビよりも暗いが、昨年モデルより輝度が25%アップしたという2017年のパネルは、800nits以上のスペックを持つことになる。
実際にその映像を観ると漆黒の素晴らしさのみならず、ピーク輝度の輝き感もHDRらしさを引き出してきた。2017年の有機ELパネルも、製造するライン自体は従来と同じとのことだが、大型有機ELパネルの製造を始めて5年が経つだけに、そのポテンシャルを十分に引き出せる段階まで来たという事だろう。
最大の特徴は2.57mmという、未だかつてない超薄型の有機ELパネルで、ブース内では「LG OLED TV W」を透明のパネルに設置し回転させるという趣向を凝らした展示で、その薄型ぶりをデモしていた。
壁掛けにあまり馴染みのない日本人としては「薄型テレビがいくら薄くなっても結局はスタンドに設置するのでは?」と思ってしまいがちだが、「LG OLED TV W」はその2.57mmという薄さだけでなく、16.8ポンド(約7.62kg)と非常に軽いため、壁の補強も必要なくマグネットを使って“貼って”設置できる。ちなみに、「LG OLED TV W」にはそもそもスタンドが用意されていないとこと。今まで壁かけを考えたこともなかった日本人でも、「テレビを壁に“貼る”」スタイルになれば自然に受け入れる事になりそうだ。
「LG OLED TV W」は本体が超薄型という事もあり、チューナーは別筐体に収める仕様。その仕様を逆手に取ってということか、外付けのボックスがそのままシアターバーとなっており、「ドルビーアトモス」にも対応している。スピーカーの仕様は4.2chとなる。なお、外付けのボックスと有機ELパネルのテレビ部は専用ケーブル一本で接続するため、スッキリと収める事ができる。
「LG OLED TV W」を用いたHDR関連のデモも行われている。一つは「ドルビービジョン」「HDR10」「HLG」に加えて、フィリップスやテクニカラーが提案している「テクニカラー」方式でのHDR信号にも対応したことを表すデモ。プレスカンファレンスでLGとテクニカラー社のパートナーシップも発表されたが、LGとしては全世界で用いられるHDR信号方式をカバーするという立場だ。もう一つはSDRからHDRへのアップコンバートで、こちらでもHDRらしい映像を表現できていることを確認できた。
LGブースでじっくり観た「LG OLED TV W」だが、見れば見るほどその薄さの完成度、提案性が素晴らしい。そして薄型に特化した専用モデルという訳ではなく、画質でも勝負する最上位モデルということもポイントだ。「LG OLED TV W」は、65型の米国での販売価格は7,950ドル。日本への発売は、正式な発表こそなかったものの、期待しても良さそうだ。
●IPS液晶テレビを高画質化する「Nano Cell」
LGブースでは、同社の展開するIPS液晶テレビを高画質化する技術の展示として「Nano Cell Display」の紹介が行われた。
「Nano Cell Display」とはバックライトのLEDに塗布する高画質化技術で、RGBの色純度を高めることができる。サムスンが採用する量子ドット技術を彷彿とさせるが、LGとしてはシートを挟み込むことで光量が落ちる量子ドット技術を使わないようにするため、独自の「Nano Cell Display」を採用したという意味合いが大きく、DCI比でほぼ100%の広色域をカバーする。IPSパネルの強みである視野角の変化に強い特性のデモも行っており、IPS液晶の実力を引き上げる技術といえる。
●LGからHDR対応のPCモニターも登場
LGは同社の発売するPC用ディスプレイも出展。なかでも注目は、PC用としては貴重なHDR信号入力に対応するLG UHD 4K Monitorの「32UD99」。HDR10のHDR信号入力対応の32型(31.5型)で、HDRの輝度信号はピーク550nits、全白で350nits。DCI-P3を95%カバーと現在の映像トレンドををカバーしている。映像制作者はもちろん、PS4 Proのゲーミング用途でも活躍しそうだ。
また軽量モバイルノート「gram」も新モデルを展示。15.6型、14型、そして13型がラインナップされ、その全てでフルHD対応IPSタッチパネル液晶を採用。その上で実現した軽量性をアピールしていた。
LGが得意とするDLP方式の小型プロジェクターでは、日本でも発売され注目を集める38cm距離で100インチを投射可能な超短焦点プロジェクター「PF1000UG」のLG Smart TV (WebOS 3.0)対応バージョン「PF1000UW」など、複数の新モデルが展示された。
●ロボット、AI対応機器も多数登場
LGブースでもうひとつ、大々的にスペースを用いて出展をしていたのがロボット。プレスカンファレンスで登場した音声アシスタントに対応したAIロボット「HUB ROBOT」の、様々なタイプを出展していた。最大サイズのモデルと言える空港に導入されるタイプのほか、家庭に導入して情報機器と連動するモデル、ロボット掃除機、芝刈り機と一体化したタイプまで、全6種類を出展していた。
もう一つ、関連する出展としたAmazonの提供するクラウド型AIサービス「Alexa」に対応したスピーカーも出展していた。プレスカンファレンスで発表された、「Alexa」に対応した冷蔵庫も、同機能の動作デモこそなかったが実機が置かれていた。