ニュース
HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース
公開日 2020/09/07 15:42
2022年までにオリジナル15作品以上を予定
Netflixが日本上陸5周年、今後もオリジナル作品を強化。『今際の国のアリス』は“劇場以上のクオリティ”目指す
編集部:平山洸太
Netflixは、日本ローンチ5周年を記念するオンライン説明会をメディア向けに開催。これまでの振り返りをはじめ、今後の戦略について発表した。
同サービスは1997年にアメリカで創業し、当初はDVD配送サービスを行っていた。2007年に現在のようなストリーミング配信を開始。日本には2015年9月1日に上陸した。そして、いまでは全世界190カ国以上で、1億9,300万人以上のユーザーがNetflixを利用している。
日本でのサービス開始から5年が経ち、国内ユーザーは500万人を突破。50作品以上の日本発オリジナル作品が全世界に配信されるようになった。また会社としても成長し、当初20名だった日本のスタッフも100名まで拡大した。
日本の成長について、同社コンテンツ・アクイジション部門ディレクターの坂本和隆氏は「市場規模の拡大と並行して増加している」と説明。国内の動画配信サービス市場規模は、2015年の約1,414億円から、2019年はおよそ2倍の約2,770億円まで拡大した。
また、「スタジオ機能の内製化・ローカル化を加速している」と坂本氏は説明。実写・アニメ作品ともに構想からリリースまで3年がかかるため、日本ローンチ当初は配信の権利を預かる戦略だったが、ここ数年は制作会社やクリエイターと自由度の高い作品づくりができる包括的な契約も実施しているという。
日本作品は世界で人気となっており、『泣きたい私は猫をかぶる』は世界30カ国以上でTOP10(映画)、『バキ』は世界50カ国以上でTOP10(総合)にランクインしたとのこと。「視聴者が見たことのない作品を作るにはどうすれば良いのかを考え、自由な作品作りを目指したい。これからも感動を届けてまいります」と、今後の意気込みも語った。
今後のラインナップ強化についても明らかになった。実写オリジナル作品については、2022年末までに15作品以上を配信するなど、ラインナップを加速。昨年話題になった『全裸監督』についても、2021年の配信に向けて続編『全裸監督2』を製作中だという。
また、2020年冬には『今際の国のアリス』を配信予定。監督は『GANTZ』『アイアムアヒーロー』『いぬやしき』『キングダム』などを手掛けた佐藤信介氏、キャストには山崎賢人さんと土屋太鳳さんが選ばれている。
■『今際の国のアリス』は劇場以上のクオリティで制作
説明会では、佐藤信介氏を招いたトークセッションも実施。作品作りの裏側や、制作において “Netflixならでは” と感じた点などが語られた。
携わった感想を問われると、佐藤氏は「普段からどんな人が見ても新鮮で楽しめることをモットーに作品をつくっている。しかし、世界190カ国での配信を念頭につくるのは、とても新鮮だった」と回答。「映画以上の規模感で、8シーズンをつくりきったのは日本の映画史でもなかなか無い。それだけでも、見たことがないものを体感できるのでは」と語った。
また2Kで制作する映画とは異なり、4Kで制作することにも驚いたとのこと。「劇場以上のクオリティを出さないといけない。CGのクオリティの細かさも4Kのほうがより繊細になる。そこが出発の時点から大きなハードルだった」というように、4K制作には苦労も多かったようだ。
そのうえで、「音響に関しては、劇場と同じ5.1ch対応。そのため、5.1chで観るのが一番いい状態」と説明。「劇場とほぼ同じか、それ以上のクオリティで作っている」「配信という言葉でまとまってしまうが、新しい規格で作ったと思ってほしい」と話すなど、映像体験の品質についても自信を見せた。
そのほか、「Netflixは様々なデータに基づいて制作すると聞いたことがあるが、そういうことは1度もなかった。実際につくってみると、自由な気持ちでつくれたので、本当に面白いものが何かを常に考えていた」といった裏話も披露。「印象的だったのは、『この予算だからこう、と考えないでほしい、予算を度外視してやりたいことを提案してほしい』と言われたこと。これは初めての経験だと思った」など、Netflixでの作品制作の良いところを語っていた。
そのほか、説明会冒頭にはNetflix COO兼CPOのグレッグ・ピーターズ氏からのビデオメッセージが流され、「日本はアジア初の大きな賭けだった。クリエイターや配給会社とのパートナーシップ、支払いの仕組み、作品の翻訳が正しいかなど、最適なサービスを提供するため多くの課題に取り組んだ」とのコメントが寄せられた。
また「我々の使命は日本のファンを楽しませること」と話し、今後もオリジナル作品を増やしていくと説明。最後には、「エンターテインメントがこれまで以上に必要とされている今、メンバーに喜んで貰えるサービスを提供し続け、今日よりも明日、メンバーの期待に応えたいと思う」と締めくくった。
同サービスは1997年にアメリカで創業し、当初はDVD配送サービスを行っていた。2007年に現在のようなストリーミング配信を開始。日本には2015年9月1日に上陸した。そして、いまでは全世界190カ国以上で、1億9,300万人以上のユーザーがNetflixを利用している。
日本でのサービス開始から5年が経ち、国内ユーザーは500万人を突破。50作品以上の日本発オリジナル作品が全世界に配信されるようになった。また会社としても成長し、当初20名だった日本のスタッフも100名まで拡大した。
日本の成長について、同社コンテンツ・アクイジション部門ディレクターの坂本和隆氏は「市場規模の拡大と並行して増加している」と説明。国内の動画配信サービス市場規模は、2015年の約1,414億円から、2019年はおよそ2倍の約2,770億円まで拡大した。
また、「スタジオ機能の内製化・ローカル化を加速している」と坂本氏は説明。実写・アニメ作品ともに構想からリリースまで3年がかかるため、日本ローンチ当初は配信の権利を預かる戦略だったが、ここ数年は制作会社やクリエイターと自由度の高い作品づくりができる包括的な契約も実施しているという。
日本作品は世界で人気となっており、『泣きたい私は猫をかぶる』は世界30カ国以上でTOP10(映画)、『バキ』は世界50カ国以上でTOP10(総合)にランクインしたとのこと。「視聴者が見たことのない作品を作るにはどうすれば良いのかを考え、自由な作品作りを目指したい。これからも感動を届けてまいります」と、今後の意気込みも語った。
今後のラインナップ強化についても明らかになった。実写オリジナル作品については、2022年末までに15作品以上を配信するなど、ラインナップを加速。昨年話題になった『全裸監督』についても、2021年の配信に向けて続編『全裸監督2』を製作中だという。
また、2020年冬には『今際の国のアリス』を配信予定。監督は『GANTZ』『アイアムアヒーロー』『いぬやしき』『キングダム』などを手掛けた佐藤信介氏、キャストには山崎賢人さんと土屋太鳳さんが選ばれている。
■『今際の国のアリス』は劇場以上のクオリティで制作
説明会では、佐藤信介氏を招いたトークセッションも実施。作品作りの裏側や、制作において “Netflixならでは” と感じた点などが語られた。
携わった感想を問われると、佐藤氏は「普段からどんな人が見ても新鮮で楽しめることをモットーに作品をつくっている。しかし、世界190カ国での配信を念頭につくるのは、とても新鮮だった」と回答。「映画以上の規模感で、8シーズンをつくりきったのは日本の映画史でもなかなか無い。それだけでも、見たことがないものを体感できるのでは」と語った。
また2Kで制作する映画とは異なり、4Kで制作することにも驚いたとのこと。「劇場以上のクオリティを出さないといけない。CGのクオリティの細かさも4Kのほうがより繊細になる。そこが出発の時点から大きなハードルだった」というように、4K制作には苦労も多かったようだ。
そのうえで、「音響に関しては、劇場と同じ5.1ch対応。そのため、5.1chで観るのが一番いい状態」と説明。「劇場とほぼ同じか、それ以上のクオリティで作っている」「配信という言葉でまとまってしまうが、新しい規格で作ったと思ってほしい」と話すなど、映像体験の品質についても自信を見せた。
そのほか、「Netflixは様々なデータに基づいて制作すると聞いたことがあるが、そういうことは1度もなかった。実際につくってみると、自由な気持ちでつくれたので、本当に面白いものが何かを常に考えていた」といった裏話も披露。「印象的だったのは、『この予算だからこう、と考えないでほしい、予算を度外視してやりたいことを提案してほしい』と言われたこと。これは初めての経験だと思った」など、Netflixでの作品制作の良いところを語っていた。
そのほか、説明会冒頭にはNetflix COO兼CPOのグレッグ・ピーターズ氏からのビデオメッセージが流され、「日本はアジア初の大きな賭けだった。クリエイターや配給会社とのパートナーシップ、支払いの仕組み、作品の翻訳が正しいかなど、最適なサービスを提供するため多くの課題に取り組んだ」とのコメントが寄せられた。
また「我々の使命は日本のファンを楽しませること」と話し、今後もオリジナル作品を増やしていくと説明。最後には、「エンターテインメントがこれまで以上に必要とされている今、メンバーに喜んで貰えるサービスを提供し続け、今日よりも明日、メンバーの期待に応えたいと思う」と締めくくった。