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公開日 2018/02/02 10:00
伝統の音作りを継承した新シリーズの上位機

軽量&洗練されたデザインに真面目な音作り ー フィリップスのワイヤレスヘッドホン「SHB4805」を聴く

山本 敦(編集部レポート:川田菜月)

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フィリップス“Fliteシリーズ”の上位モデル、ワイヤレスヘッドホン「SHB4805」

フィリップスはブランドが誕生した頃から、オーディオの進化に重要な影響を与える技術や製品を数多く発表してきたブランドだ。ヨーロッパを中心に人気の総合家電ブランドとしても知られている。近年同社のオーディオ製品の主軸はデザインとポータビリティの強化に注力しているように見えていたが、このほどその集大成とも呼べる新シリーズ「Flite(フライト)」がデビューした。

新シリーズ「Flite」のワイヤレスヘッドホン「SHB4805」を紹介

元々フィリップスのヘッドホンやイヤホン、ワイヤレススピーカーなどのオーディオ製品は、「原音再生」をコンセプトに掲げたナチュラルでバランスの整ったサウンドを最大の特徴としていた。一方、プロダクトデザインの面では敢えて奇をてらわず、音楽再生の心地よさを高める機能美を徹底追求してきた印象がある。その成果は、年齢や性別を超えた幅広いファンからの支持にも反映されている。

「SHB4805」を装着したところ

今回発表されたFliteシリーズも、基本は従来のフィリップスのヘッドホンと同じく、ユーザーごとに異なる音楽の好みや聴き方に対して、自然に寄り添うオールラウンダーでありながら、デザイン面ではより個性的な美しさに磨きをかけた。

ワイヤレスヘッドホンの「SHB4805」は、Fliteシリーズの中で最も多機能な上位モデルだ(関連ニュース)。“Everlite Wireless”というもう一つのコンセプトが示す通り、リスニング時の負担を徹底して和らげる超軽量設計。イヤーカップにメタルのような光沢感を持たせた「ダーククローム」と「ローズゴールド」の2色バリエーションが揃う。

イヤーカップ部はメタリックな光沢感

「ダーククローム」はクールなブラックカラー

昨年にアップルのiPhone 7が音楽リスニング用のイヤホン端子を省略したことで、以来Bluetooth接続のワイヤレスヘッドホン・イヤホンに対する注目度が世界中で急上昇した。EarPodsやアナログイヤホン端子への変換アダプターなど、iPhoneに同梱されるLightning対応のアクセサリーは活用しつつ、ケーブルレスで便利なリスニング、快適な装着感が味わえるBluetoothオーディオも積極的に試したいという声の高まりを受けて、いま沢山のブランドによる新製品ラッシュが続いている。

フィリップスのSHB4805は、Bluetoothヘッドホンの初心者も迷わず使える、シンプルな操作性を特徴としている。本体の右側イヤーカップにまとめたリモコンボタンから、電源ボタンを長押しするとペアリングモードが起動する。スマホやDAPなどプレーヤー機器のBluetooth機能をオンにして待ち構えると、リストにSHB4805の名前が表示されるので、これをタップすればペアリング完了だ。

右側イヤーカップに操作ボタンをまとめて配置

シンプルな操作感で初心者でも使いやすい

オーディオコーデックは最もスタンダードなSBCを採用。内蔵バッテリーで約13時間の連続音楽再生に対応しているので、スタミナは十分と言えそうだ。

演奏に忠実なフィリップス伝統の音作りを継承する

今回はiPhone 8にペアリングして、Apple Musicの音源でSHB4805のサウンドを試聴した。

試聴ではiPhone 8と接続してApple Music音源を試聴

ビル・エヴァンスのアルバム「Portrait in Jazz」から『Someday My Prince Will Come』を聴く。ピアノの音にむやみな着色がない。とても素直でリアルな楽器の音色だ。ビル・エヴァンスの独特なクールで切ないメロディがクリアに描かれる。ウッドベースの低音は音像がタイトに引き締まっている。ドラムスが刻むリズムの粒立ちが鮮明で、ブラシで叩かれたスネアの乾いた余韻が空間にふわっと満ちていくようだ。

イヤークッションはソフトレザーで柔らかい質感

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