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公開日 2019/10/08 06:15
ミニレビュー

これは直るの? 「iPhone 11 Pro」ナイトモードでゴーストが多めに発生

編集部:風間雄介
遅ればせながらアップル「iPhone 11 Pro Max」を買った。ミッドナイトグリーンを注文したら思いのほか時間がかかりそうだったので、スペースグレイに変更。無事受け取れた。

全般的に、その処理スピードの速さ、ディスプレイの美しさ、仕上げの良さなどに満足している。iPhone 11 Proシリーズを購入したことについては全く後悔していない。

だが今回、iPhone 11 Proが最も強く訴求しているカメラ性能については、諸手を挙げて「すごい!」とは言えない。

昼間やポートレートモードなど、光量が足りている場所で普通に使う分には、高い性能を発揮する。超広角、標準、2倍ズームが用意され、それぞれの描写に満足している。少しシャープネスが強めで、他社の派手な画作りに影響されている感はあるが、それでも比較的良心的な、素直な描写にとどめていると思う。また超広角の情報量をトリミングの際に活用できるなど、アップルならではのアイデアも気が利いている。

一方、自動で設定されるナイトモードについては、肉眼で見るより明るく美しい写真が手持ちで撮れるのは素晴らしいが、若干難がある。散歩しながら何枚か撮りはじめたらすぐ気づいたのだが、ゴーストが発生しやすいのだ。

ブルーがかった光が、強い光源の点対称に発生する。カメラを動かすと、それにあわせて移動する。いわゆる「ハレ切り」をし、光源の入り込みを抑えると消せることもあったので、反射した光源がゴーストとして映り込んでいるのは明らかだ。純正シリコンケースを装着していたので、念のため外し、裸で再度撮影しても、ゴーストは消えなかった。

赤で囲んだ部分がゴースト。未確認飛行物体の撮影が捗りそうだ


美しいゴーストではなく、単なる傷のように見えてしまうところが残念だ
もちろん、明るさが強い光源を構図から外せばゴーストは発生しないのだが、夜の撮影シーンに明るい光源はつきもの。いちいちそんなことを気にしていられないというのが本音だ。

カバーガラスに加え、光学レンズが大量に、かつ複雑に搭載されている以上、ゴーストやフレアが皆無というのはあり得ないことは承知している。検索してみると、私が体験したような事象を実際に確認した上で、「仕様」として諦めている方もいるようだ。たしかにゴーストやフレアは光学レンズにつきもので、程度問題とも言えるが、iPhone 11 Proのナイトモードの場合、ゴーストが単なるノイズに見えてしまう。あまり上手な設計とは思えない。

10数万円を出し、高いカメラ性能に期待して購入した方が、こういう問題に煩わされるのは残念。Photoshopを使えば、この程度のゴーストはすぐに消せるだろうが、いちいち修正するのは面倒だ。

アップルは次に、低照度下の解像感を高める「Deep Fusion」機能を追加する予定だそうだ。それも良いのだが、その膨大な機械学習の成果を活かし、ゴースト発生を抑える処理を加えてもらいたいと切に願う。

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