公開日 2022/12/03 07:00
すべてのサウンドバーを過去にする独自システム
音で満たされる劇場体験を自宅で!JBLサウンドバー「BAR 1000」なら“最高峰シネマ”が再現できる
折原一也
リビングが最高峰のシアタールームに早変わり! ───そんなコピーでクラウドファンディングで1億円以上の支援を集めたJBLの7.1.4chの完全ワイヤレスサラウンドシステム「BAR 1000」の一般販売が11月25日から始まった。
本製品を送り出すJBLは、コンシューマーオーディオのみならずJBL PROFESSIONALのブランドで映画館やコンサートPAなど業務用分野でも高音質スピーカーを展開。日本国内においても同社製のスピーカーは、音響にこだわる様々な映画館で採用されている。
つまりJBLサウンドバーの原点は、映画館にあるということだ。筆者は2020年、「Bar 5.0 MultiBeam」登場の際、千葉県にあるイオンシネマ幕張新都心に足を運び、サウンドの源流を体験した上で、そのクオリティをレビューした。今回もまた、JBLスピーカーが実現する最高峰シネマサウンドを確認し、その高すぎるレファレンスの壁に対してサウンドバーがどれほど近づけるのかをチェックする、という手法をとった。
では今回、BAR 1000の源流にふさわしい劇場はどこか。JBL PROFESSIONALを扱う担当者曰く、それは「イオンシネマ新利府にある “ULTIRA” の4番スクリーンを置いて他にはない」とのこと。JBL製の最新かつ最上位シネマスピーカーに、さらにカスタムを加えた “規格外” のモデルを採用しているのだという。そんな情報を頼りに、編集部および関係者と共に宮城県のイオンシネマ新利府へと向かった。
イオンシネマ新利府───仙台駅から車で約30分、電車ならJR利府駅からも徒歩圏とアクセス良好な場所にある仙台エリアきっての巨大シネコンだ。
取材陣を出迎えてくれたのは、イオンシネマ新利府の総支配人・久米田 淳氏。
コロナ禍の2021年3月に開業したイオンシネマ新利府。全座席間に飛沫防止とパーソナルスペースを確保するパーテーションを設置した東北初の映画館という、安全面を前面に出してのオープンだった。そしてその一方で、イオンシネマ歴代最高スペックという4Kレーザー映像と、ドルビーアトモス対応という音響スペックも用意していた。
久米田総支配人によると、宮城県のみならず東北エリアは映画館へのドルビーアトモス導入はまだ途上であるとのこと。そんななか、イオンシネマ新利府は東北地方最大の11スクリーンを有し、中でも4番スクリーンは「東北唯一のULTIRA×Dolby Atmos」の高画質・高音質スクリーンとして、ドルビーアトモス対応の設備を追加料金なしで提供している。
実はこの「4番スクリーン」、音響が良好なことでも知られる『ガールズ&パンツァー』の岩浪美和音響監督が訪れ音質調整を施した実績もある。地域一の音質最高な映画館という認知が人々に広まり、「音の良さを求めて東北中から観客が集まる映画館」になりつつあるのだ。
さて気になるのは、この「4番スクリーン」で用いられている音響設備の中身。たんに「ドルビーアトモスだから音がいい」だなんてヌルい内容ではない。
まず、劇場で採用されているスピーカーリストは下記の通り。
■スピーカー構成 ※いずれもJBL製
・シネマスピーカー フラグシップモデル「5742」カスタムver.(JBL D2ドライバー使用)×5台
・サブウーファー「ASB6118」×10台
・サラウンドスピーカー「AM5215/26」×32台
・サラウンドスピーカー「AM5212/00」×18台
■アンプ構成 ※いずれもハーマングループのCROWN製
・「DCi4 2400N」 ×8台
・「DCi4 1250」 ×3台
・「DCi8 600N」 ×5台
映画館向けスピーカーのなかでもかなり高額な部類に入るJBL製スピーカーで揃えられた上に、シネマスピーカーのフラグシップモデル「5742」のカスタムバージョンが5台も入っているという尋常ではない設計。ただでさえJBL最高音質のシネマスピーカーから、さらに音質アップしたカスタム版が採用されているのだ。前述のようにメーカー担当者が「イオンシネマ新利府のスピーカーは “規格外”」と語るほど、超高音質に全振りしているのだ。これはもう、音を耳にする前から期待度が高まるのは無理もない。
メーカー担当者すら前のめりになるイオンシネマ新利府「4番スクリーン」。実際にドルビーアトモスのサウンドデモ、そして映画『すずめの戸締まり』でその音響を体験してみると……そこは、これまで映画館で体験したことのない高音質の世界だった。
まず、フロント方向のみでも極めて情報量豊かで透き通るような台詞の解像感と、空間再現性を発揮。そしてドルビーアトモスのコンテンツでは、サラウンド空間の移動感とともに、音情報が空間を埋める密度感が凄まじい。低音は一瞬で重低音の音圧を高め、体を震わせて拡散していく。ああ、これぞ極上のシネマ体験だ。
改めて館内を見回すと、壁と天井に取り付られたサラウンドスピーカーが巨大で、スピーカー同士の距離も近く、その密度感に納得。座席数も合計245席と、ミドルサイズのハコであるというところも高音質に寄与しているようだ。
日本で唯一、ここイオンシネマ新利府の「4番スクリーン」で採用された「5742」のカスタムバージョンを始めとするJBL PROFESSIONALの機材群によってもたらされる、超高音質の映画音響。これこそ、JBLの考える映画音響の到達点と脳裏に刻まされた。
サウンドバーを体験する前に最高峰の劇場を味わってしまうのは、サウンドバーに対するハードルがあまりに高くなりすぎるのではないか? そんな心配をしてしまった人も居るかもしれない。だが、BAR 1000もJBLサウンドバーの最高峰モデルとして、決して負けてはいない。
本製品を送り出すJBLは、コンシューマーオーディオのみならずJBL PROFESSIONALのブランドで映画館やコンサートPAなど業務用分野でも高音質スピーカーを展開。日本国内においても同社製のスピーカーは、音響にこだわる様々な映画館で採用されている。
つまりJBLサウンドバーの原点は、映画館にあるということだ。筆者は2020年、「Bar 5.0 MultiBeam」登場の際、千葉県にあるイオンシネマ幕張新都心に足を運び、サウンドの源流を体験した上で、そのクオリティをレビューした。今回もまた、JBLスピーカーが実現する最高峰シネマサウンドを確認し、その高すぎるレファレンスの壁に対してサウンドバーがどれほど近づけるのかをチェックする、という手法をとった。
では今回、BAR 1000の源流にふさわしい劇場はどこか。JBL PROFESSIONALを扱う担当者曰く、それは「イオンシネマ新利府にある “ULTIRA” の4番スクリーンを置いて他にはない」とのこと。JBL製の最新かつ最上位シネマスピーカーに、さらにカスタムを加えた “規格外” のモデルを採用しているのだという。そんな情報を頼りに、編集部および関係者と共に宮城県のイオンシネマ新利府へと向かった。
JBLシネマの最上位スピーカーをさらにカスタム。東北随一の音響特化型劇場
イオンシネマ新利府───仙台駅から車で約30分、電車ならJR利府駅からも徒歩圏とアクセス良好な場所にある仙台エリアきっての巨大シネコンだ。
取材陣を出迎えてくれたのは、イオンシネマ新利府の総支配人・久米田 淳氏。
コロナ禍の2021年3月に開業したイオンシネマ新利府。全座席間に飛沫防止とパーソナルスペースを確保するパーテーションを設置した東北初の映画館という、安全面を前面に出してのオープンだった。そしてその一方で、イオンシネマ歴代最高スペックという4Kレーザー映像と、ドルビーアトモス対応という音響スペックも用意していた。
久米田総支配人によると、宮城県のみならず東北エリアは映画館へのドルビーアトモス導入はまだ途上であるとのこと。そんななか、イオンシネマ新利府は東北地方最大の11スクリーンを有し、中でも4番スクリーンは「東北唯一のULTIRA×Dolby Atmos」の高画質・高音質スクリーンとして、ドルビーアトモス対応の設備を追加料金なしで提供している。
実はこの「4番スクリーン」、音響が良好なことでも知られる『ガールズ&パンツァー』の岩浪美和音響監督が訪れ音質調整を施した実績もある。地域一の音質最高な映画館という認知が人々に広まり、「音の良さを求めて東北中から観客が集まる映画館」になりつつあるのだ。
さて気になるのは、この「4番スクリーン」で用いられている音響設備の中身。たんに「ドルビーアトモスだから音がいい」だなんてヌルい内容ではない。
まず、劇場で採用されているスピーカーリストは下記の通り。
■スピーカー構成 ※いずれもJBL製
・シネマスピーカー フラグシップモデル「5742」カスタムver.(JBL D2ドライバー使用)×5台
・サブウーファー「ASB6118」×10台
・サラウンドスピーカー「AM5215/26」×32台
・サラウンドスピーカー「AM5212/00」×18台
■アンプ構成 ※いずれもハーマングループのCROWN製
・「DCi4 2400N」 ×8台
・「DCi4 1250」 ×3台
・「DCi8 600N」 ×5台
映画館向けスピーカーのなかでもかなり高額な部類に入るJBL製スピーカーで揃えられた上に、シネマスピーカーのフラグシップモデル「5742」のカスタムバージョンが5台も入っているという尋常ではない設計。ただでさえJBL最高音質のシネマスピーカーから、さらに音質アップしたカスタム版が採用されているのだ。前述のようにメーカー担当者が「イオンシネマ新利府のスピーカーは “規格外”」と語るほど、超高音質に全振りしているのだ。これはもう、音を耳にする前から期待度が高まるのは無理もない。
脳裏に刻まれるシネマサウンド。イオンシネマ新利府4番スクリーンの実力に圧倒
メーカー担当者すら前のめりになるイオンシネマ新利府「4番スクリーン」。実際にドルビーアトモスのサウンドデモ、そして映画『すずめの戸締まり』でその音響を体験してみると……そこは、これまで映画館で体験したことのない高音質の世界だった。
まず、フロント方向のみでも極めて情報量豊かで透き通るような台詞の解像感と、空間再現性を発揮。そしてドルビーアトモスのコンテンツでは、サラウンド空間の移動感とともに、音情報が空間を埋める密度感が凄まじい。低音は一瞬で重低音の音圧を高め、体を震わせて拡散していく。ああ、これぞ極上のシネマ体験だ。
改めて館内を見回すと、壁と天井に取り付られたサラウンドスピーカーが巨大で、スピーカー同士の距離も近く、その密度感に納得。座席数も合計245席と、ミドルサイズのハコであるというところも高音質に寄与しているようだ。
日本で唯一、ここイオンシネマ新利府の「4番スクリーン」で採用された「5742」のカスタムバージョンを始めとするJBL PROFESSIONALの機材群によってもたらされる、超高音質の映画音響。これこそ、JBLの考える映画音響の到達点と脳裏に刻まされた。
サウンドバーを体験する前に最高峰の劇場を味わってしまうのは、サウンドバーに対するハードルがあまりに高くなりすぎるのではないか? そんな心配をしてしまった人も居るかもしれない。だが、BAR 1000もJBLサウンドバーの最高峰モデルとして、決して負けてはいない。
サウンドバーの域を超えた多彩な機能。BAR 1000の性能を紐解く
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