公開日 2023/08/24 06:30
“磁気伝導技術”による音質改善で注目の高まるイタリアのアクセサリーブランド・オミクロン。同社の「TESLA」と「POWER BOOST」をぜひモニターしたいと名乗りを上げてくれたのは、千葉県にお住まいの三田真太郎さん。約1週間お試しになったところでご自宅におうかがいした。
三田さんのオーディオルームに入ると、POWER BOOSTを上に載せた状態のTESLAが、OCTAVEのプリメインアンプ「V110」の電源ケーブルに装着されていた。スピーカーはソナス・ファベールのクレモナである。
まずMAYAの『マルチニークの女』から「稲村ジェーン」を聴く。ギター、ベース、ピアノ、そしてMAYAのヴォーカル、ひとつひとつの音像が立体的に、しかもちょっと聴いたことのないレベルの官能的な音色と質感で描かれる。
フランコ・セルブリンがつくったスピーカーが奏でる音色の艶や、音楽表現の繊細さ・豊かさにずっと惚れ込んできたという三田さんは、世間で定評のあるアクセサリーを数多く試してきたが、ハイファイ性能を高めてもクレモナの個性に合わないものはどれも手放したのだという。
スピーカーケーブルを買う際かなりの種類の製品を店頭や自宅で試聴した結果、最終的にフランコがつくった「Yter」に決めたのも、クレモナの個性を伸ばし魅力をさらに引き出してくれたからだ。
「そもそも今回オミクロンのモニターになったのは、TESLA・POWER BOOST同様に“磁気で電流を濃縮させる”磁気伝導技術を搭載したHigh Fidelity Cablesの『MC-0.5 Helix+ Signature』を数年前に導入したことで、やっとクレモナの本領が垣間見えたからなんです。ヴォーカルがしっとりと歌いつつ立体的に展開するさまが自分の心に深く響きまして、あー、クレモナって本当はこういう音で鳴らすスピーカーなんだって、しっくりきた。すごく納得できたんです」(三田さん)
なるほど、たしかにエッジを立てて高解像度感を高めたり、輪郭線を強調して立体感を表現するタイプのアクセサリーだと、ハイファイ性能が高まったとは言えてもクレモナ流の艶やかさや繊細な表現と喧嘩してしまう。しかし磁気伝導技術はエッジを立てずに解像度を高め、輪郭線を強調せずに立体感を増す。
「ですから、TESLAとPOWER BOOSTも磁気伝導技術を搭載しているということでずっと興味津々でした。ただHFCもそうでしたが、磁気伝導技術はブレークインに日数がかかりますし、やはりクレモナの個性を尊重するかどうかがとても大事だったので、自宅試聴してみたわけです。モニターを始めてから今日で約1週間経ちましたが、結論として、アンプの電源ケーブルに、“POWER BOOSTを載せてパワーアップさせたTESLA”を装着する形が1番凄いことになることが分かりました。
POWER BOOSTは単体では、オクターブのアンプ本体のトランス上に載せて試しました。強化電源の『Super Black Box』も繋いだ状態です。その結果、音楽全体の熱量が上がりました。低域の量感が増し、ヴォーカルが前に出て音像が引き締まる。イントロのギターをはじく感じやベース等、ひとつひとつの音像が研ぎ澄まされたような感覚を覚えましたね。
そしてその次にTESLA単体をアンプの電源ケーブルに装着して聴いてみたらPOWER BOOSTとけっこう違うんです。POWER BOOSTはもっぱら音像のエネルギー感と立体感、空間の前後を出すと言えるでしょうが、TESLAは柔らかさ、なめらかさをPOWER BOOSTよりも“積極的に”出すんですよ」(三田さん)
三田さんによれば、TESLA単体の効果として、
■S/Nが良くなる
■音場が拡大する
■音像定位が向上する
■細やかさ、柔らかさ、なめらかさ、デリカシーの表現が巧みになる
というものが挙げられ、これらの効果はTESLAの上にPOWER BOOSTを載せることで強化されるという。
そしてTESLAの柔らかな表現と、POWER BOOSTのエネルギッシュで立体的な表現とは実に見事に補い合い、調和するのだという。
次に聴かせてもらったのは、ブロムシュテット指揮、バンベルク交響楽団によるマーラーの交響曲第9番。ファゴットやホルンの独奏がポッポッとピンポイントで定位している。ともすれば混濁して埋もれがちなチェロ隊とコントラバス隊の音像が他と混ざらない。音色と質感、重量感の違いを緻密に描き分けるうえに、音場における両者の位置と音像自体を立体的に描写するので、混ざらずしっかりと浮き立つのである。
ちなみに三田さんは2022年のブロムシュテット指揮、NHK交響楽団による同曲の演奏を会場でお聴きになっている。それとは違う演奏ではあるがこちらのCDだとTESLA&POWERBOOSTの効果はどうだったのか?
「ホールで聴いた音と比較してしまうとスピーカーだとどうしても音場の狭さを感じてしまいがちですが、TESLAとPOWER BOOSTによって壁が取り払われ低域の量感も増すので、ホール感が出ました。ストリングスの艶やかな消え際もしっかり再現されますね」(三田さん)
この翌日、三田さんからLINEをいただき、我々は以下の画像の会話を交わした(抜粋)。磁気伝導技術製品はブレークインに時間がかかるとはいえ、よりによってインタビュー翌日に「さらに」化けたのだという。
今回のモニターでしっかりとオミクロンの効果を確認した三田さん、結果的にはPOWER BOOSTとTESLAの両方を購入をお決めになったとのこと。“磁気伝導”アクセサリーの確かな効果で、オーディオ、そして音楽を聴くことがますます楽しくなっていくようだ。
(提供:ブライトーン)
TESLAの柔らかさとPOWER BOOSTの立体的な表現が見事に調和
オミクロンの“磁気伝導”アクセサリーをオーディオファンが自宅でモニター!効果はいかに!?
園田洋世クレモナの艶やかさをもっと引き出したい! “磁気伝導技術”の効果を自宅で体験
“磁気伝導技術”による音質改善で注目の高まるイタリアのアクセサリーブランド・オミクロン。同社の「TESLA」と「POWER BOOST」をぜひモニターしたいと名乗りを上げてくれたのは、千葉県にお住まいの三田真太郎さん。約1週間お試しになったところでご自宅におうかがいした。
三田さんのオーディオルームに入ると、POWER BOOSTを上に載せた状態のTESLAが、OCTAVEのプリメインアンプ「V110」の電源ケーブルに装着されていた。スピーカーはソナス・ファベールのクレモナである。
まずMAYAの『マルチニークの女』から「稲村ジェーン」を聴く。ギター、ベース、ピアノ、そしてMAYAのヴォーカル、ひとつひとつの音像が立体的に、しかもちょっと聴いたことのないレベルの官能的な音色と質感で描かれる。
フランコ・セルブリンがつくったスピーカーが奏でる音色の艶や、音楽表現の繊細さ・豊かさにずっと惚れ込んできたという三田さんは、世間で定評のあるアクセサリーを数多く試してきたが、ハイファイ性能を高めてもクレモナの個性に合わないものはどれも手放したのだという。
スピーカーケーブルを買う際かなりの種類の製品を店頭や自宅で試聴した結果、最終的にフランコがつくった「Yter」に決めたのも、クレモナの個性を伸ばし魅力をさらに引き出してくれたからだ。
「そもそも今回オミクロンのモニターになったのは、TESLA・POWER BOOST同様に“磁気で電流を濃縮させる”磁気伝導技術を搭載したHigh Fidelity Cablesの『MC-0.5 Helix+ Signature』を数年前に導入したことで、やっとクレモナの本領が垣間見えたからなんです。ヴォーカルがしっとりと歌いつつ立体的に展開するさまが自分の心に深く響きまして、あー、クレモナって本当はこういう音で鳴らすスピーカーなんだって、しっくりきた。すごく納得できたんです」(三田さん)
なるほど、たしかにエッジを立てて高解像度感を高めたり、輪郭線を強調して立体感を表現するタイプのアクセサリーだと、ハイファイ性能が高まったとは言えてもクレモナ流の艶やかさや繊細な表現と喧嘩してしまう。しかし磁気伝導技術はエッジを立てずに解像度を高め、輪郭線を強調せずに立体感を増す。
「ですから、TESLAとPOWER BOOSTも磁気伝導技術を搭載しているということでずっと興味津々でした。ただHFCもそうでしたが、磁気伝導技術はブレークインに日数がかかりますし、やはりクレモナの個性を尊重するかどうかがとても大事だったので、自宅試聴してみたわけです。モニターを始めてから今日で約1週間経ちましたが、結論として、アンプの電源ケーブルに、“POWER BOOSTを載せてパワーアップさせたTESLA”を装着する形が1番凄いことになることが分かりました。
POWER BOOSTは単体では、オクターブのアンプ本体のトランス上に載せて試しました。強化電源の『Super Black Box』も繋いだ状態です。その結果、音楽全体の熱量が上がりました。低域の量感が増し、ヴォーカルが前に出て音像が引き締まる。イントロのギターをはじく感じやベース等、ひとつひとつの音像が研ぎ澄まされたような感覚を覚えましたね。
そしてその次にTESLA単体をアンプの電源ケーブルに装着して聴いてみたらPOWER BOOSTとけっこう違うんです。POWER BOOSTはもっぱら音像のエネルギー感と立体感、空間の前後を出すと言えるでしょうが、TESLAは柔らかさ、なめらかさをPOWER BOOSTよりも“積極的に”出すんですよ」(三田さん)
壁が取り払われて、ホールで聴くような臨場感も再現
三田さんによれば、TESLA単体の効果として、
■S/Nが良くなる
■音場が拡大する
■音像定位が向上する
■細やかさ、柔らかさ、なめらかさ、デリカシーの表現が巧みになる
というものが挙げられ、これらの効果はTESLAの上にPOWER BOOSTを載せることで強化されるという。
そしてTESLAの柔らかな表現と、POWER BOOSTのエネルギッシュで立体的な表現とは実に見事に補い合い、調和するのだという。
次に聴かせてもらったのは、ブロムシュテット指揮、バンベルク交響楽団によるマーラーの交響曲第9番。ファゴットやホルンの独奏がポッポッとピンポイントで定位している。ともすれば混濁して埋もれがちなチェロ隊とコントラバス隊の音像が他と混ざらない。音色と質感、重量感の違いを緻密に描き分けるうえに、音場における両者の位置と音像自体を立体的に描写するので、混ざらずしっかりと浮き立つのである。
ちなみに三田さんは2022年のブロムシュテット指揮、NHK交響楽団による同曲の演奏を会場でお聴きになっている。それとは違う演奏ではあるがこちらのCDだとTESLA&POWERBOOSTの効果はどうだったのか?
「ホールで聴いた音と比較してしまうとスピーカーだとどうしても音場の狭さを感じてしまいがちですが、TESLAとPOWER BOOSTによって壁が取り払われ低域の量感も増すので、ホール感が出ました。ストリングスの艶やかな消え際もしっかり再現されますね」(三田さん)
この翌日、三田さんからLINEをいただき、我々は以下の画像の会話を交わした(抜粋)。磁気伝導技術製品はブレークインに時間がかかるとはいえ、よりによってインタビュー翌日に「さらに」化けたのだという。
今回のモニターでしっかりとオミクロンの効果を確認した三田さん、結果的にはPOWER BOOSTとTESLAの両方を購入をお決めになったとのこと。“磁気伝導”アクセサリーの確かな効果で、オーディオ、そして音楽を聴くことがますます楽しくなっていくようだ。
(提供:ブライトーン)
- トピック
- オーディオレビュー
- BrightTone