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公開日 2018/07/24 07:30
配信作品の傾向に違い

Amazon Prime VideoとNetflix、「名作映画」をより多く観られるのはどっち?

編集部:風間雄介

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定額制動画配信サービスの世界的な二大巨頭と言えば、「Netflix」と「Amazon Prime Video」。どちらも巨額の資金を惜しげも無く投入し、オリジナルコンテンツの制作や作品の買い付けを行っている。今回は「名作映画」をテーマに、より多くの作品を観られるのはどちらかを調べてみた。


とはいえ、何が名作映画かは人それぞれ。ここは一つ、権威あるランキングの力を借りよう。はじめに思いついたのはフランスの映画批評誌「カイエ・デュ・シネマ」の歴代ベスト100だった(イキっててすいません)が、試しにNetflixで検索してみると、まったくと言っていいほどヒットしない。ジャン・ルノワールもマルセル・カルネも、小津安二郎も溝口健二も、どこにも見当たらない。これはムリと判断した。

次に米アカデミー賞を調べることを考えたが、邦画も対象にしたかったので、今回はパス。いろいろと考えた末、洋画・邦画のベストテンを毎年公開している「キネマ旬報」の1位作品で調べることにした。単館系作品から娯楽大作まで、バラエティに富んでいる点も適していると思える。なお今回の調査対象は、過去30年(1988年 - 2017年)の作品に絞った。

注意して欲しいのは、両サービスとも頻繁に配信作品を入れ替えているということ。今回の結果は、あくまで調査時点(2018年7月21日)のものだ。

まずはNetflixで、邦画作品を調べた結果から紹介しよう。

■Netflix 邦画対応状況

2017年「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」 ×
2016年「この世界の片隅に」 ○
2015年「恋人たち」 ○
2014年「そこのみにて光輝く」 ○
2013年「ペコロスの母に会いに行く」 ×
2012年「かぞくのくに」 ×
2011年「一枚のハガキ」 ×
2010年「悪人」 ○
2009年「ディア・ドクター」 ×
2008年「おくりびと」 ×
2007年「それでもボクはやってない」 ○
2006年「フラガール」 ○
2005年「パッチギ!」 ○
2004年「誰も知らない」 ×
2003年「美しい夏キリシマ」 ×
2002年「たそがれ清兵衛」 ×
2001年「GO」 ○
2000年「顔」 ×
1999年「あ、春」 ×
1998年「HANA−BI」 ×
1997年「うなぎ」 ×
1996年「Shall We ダンス?」 ×
1995年「午後の遺言状」 ×
1994年「全身小説家」 ×
1993年「月はどっちに出ている」 ×
1992年「シコふんじゃった。」 ×
1991年「息子」 ○
1990年「櫻の園」 ×
1989年「黒い雨」 ×
1988年「となりのトトロ」 ×

全30作品中、Netflixで観られるのは9作品。カバー率は30%だ。2014年から2016年まで、3年連続で1位作品をカバーしているのはさすが。個人的には、わりとマイナーなはずの橋口亮輔監督作品「恋人たち」をしっかり押さえていることに驚いた。「パッチギ!」や「フラガール」「それでもボクはやってない」 など、人気作品もカバーしている。

さて、続いてはNetflixの洋画対応状況を見ていこう。

Netflixはキネ旬ベストワン洋画をどれだけカバーしているか?

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