公開日 2019/01/08 02:54
Siriによる音声操作も
今年のCESはアップルが陰の主役? 新テレビが相次ぎ AirPlay 2 対応、何がどう便利になるのか
編集部:風間雄介
昨日はアップルとサムスンの協業について発表し、それについてかんたんなコラムを書いた。概略を説明すると、サムスンのスマートテレビがiTunes Video再生とAirPlay 2に対応すること、それが示唆するのはアップルの大きな方針転換だ、という主旨だ。
予想通りというべきか、その後、ほかの各テレビメーカーも相次いでアップル「AirPlay 2」や「HomeKit」への対応を表明している。まずは世界ナンバーツーのテレビメーカー、LG電子。米国では存在感の大きいVIZIOとともに、AirPlay 2とHomeKitへの対応を発表した。
何年か前のCESでは、ドルビーが各テレビメーカーのプレゼンに、ひっきりなしに登壇。ドルビービジョンをアピールした。昨年はAmazonとGoogleが、テレビに音声アシスタントを搭載する利点を説明した。
そして今年はアップルだ。アップルはCESに自社ブースを展開していないが、各社がアップル対応を謳うことで、その「不在」が逆に目立つ結果となっている。
アップルが自社デバイスでのクローズドプラットフォームから、他社製ハードとの協業を行う路線へ転換したことを鮮烈に表明したのが、昨日のサムスンとの協業だった。次いでLG、VIZIOという大メーカーとの協業を発表したことで、いよいよ「アップルの本気さ」が見えてきた。恐らく他メーカーも、続々とAirPlay 2/HomeKit対応を発表するだろう。
iTunes Videoを開放するのは、異なるOS上で動くソフトウェアの作り込み、メンテナンス、個人情報の取り扱い、既存UIとのトーン&マナーを揃えるなどかなり難易度が高そうだ。そのためまずはサムスンのみに開放したのだろう。
一方、AirPlay 2とHomeKitは比較的実装が容易と考えられる。AirPlay 2やHomeKitはAPIが公開されており、これまでもAVメーカーや家電メーカーの対応が盛んだった。今回アップルが、テレビメーカーが実装できるAirPlayの規格やAPIを新たに開発し、それを各メーカーに売り込んだ結果、今回の発表ラッシュにつながっているのだと考えられる。
AirPlay 2では、iPhoneやiPad、MacなどのApple製デバイスから、様々なコンテンツを、効率的に共有やミラーリングすることができる。また音楽再生をテレビで行ったり、ほかのAirPlay 2対応スピーカーと同期再生したりすることも可能になる。アップルはすでにAirPlayの公式ページをアップデートし、これらのスマートテレビ向け機能について「COMING SOON」として紹介している。
またiPhoneのアプリやロック画面、コントロールセンターから、かんたんにコンテンツの再生/一時停止、早送り、早戻しなどの操作も可能になる。
さらに、HomeKitにテレビが対応することで、Siriを使ってテレビの操作を行うことも可能になる。
またAirPlay 2とHomeKitが一緒になると、Siriを通じてiPhoneのビデオをテレビに表示するように指示することができる。「ヘイSiri、リビングのテレビでゲーム・オブ・スローンズを再生して」といった具合だ。
サムスンのスマートテレビはHomeKitに対応していないが、これはサムスンが、自社の音声アシスタントでの統合コントロールを進めたいと考えているからではないかと推測される。
他社との協業路線、開放路線へと大きく、本格的に舵を切ったアップル。いずれにしても、iPhoneやiPad、MacなどApple製品を所有していたら、テレビがAirPlay 2やHomeKitへ対応することで、操作がかなり快適になるはず。どういった使い勝手を実現しているのか、CESでのデモ状況をお伝えするとともに、日本での対応状況など、今後の動向も改めて紹介していきたい。
予想通りというべきか、その後、ほかの各テレビメーカーも相次いでアップル「AirPlay 2」や「HomeKit」への対応を表明している。まずは世界ナンバーツーのテレビメーカー、LG電子。米国では存在感の大きいVIZIOとともに、AirPlay 2とHomeKitへの対応を発表した。
何年か前のCESでは、ドルビーが各テレビメーカーのプレゼンに、ひっきりなしに登壇。ドルビービジョンをアピールした。昨年はAmazonとGoogleが、テレビに音声アシスタントを搭載する利点を説明した。
そして今年はアップルだ。アップルはCESに自社ブースを展開していないが、各社がアップル対応を謳うことで、その「不在」が逆に目立つ結果となっている。
アップルが自社デバイスでのクローズドプラットフォームから、他社製ハードとの協業を行う路線へ転換したことを鮮烈に表明したのが、昨日のサムスンとの協業だった。次いでLG、VIZIOという大メーカーとの協業を発表したことで、いよいよ「アップルの本気さ」が見えてきた。恐らく他メーカーも、続々とAirPlay 2/HomeKit対応を発表するだろう。
iTunes Videoを開放するのは、異なるOS上で動くソフトウェアの作り込み、メンテナンス、個人情報の取り扱い、既存UIとのトーン&マナーを揃えるなどかなり難易度が高そうだ。そのためまずはサムスンのみに開放したのだろう。
一方、AirPlay 2とHomeKitは比較的実装が容易と考えられる。AirPlay 2やHomeKitはAPIが公開されており、これまでもAVメーカーや家電メーカーの対応が盛んだった。今回アップルが、テレビメーカーが実装できるAirPlayの規格やAPIを新たに開発し、それを各メーカーに売り込んだ結果、今回の発表ラッシュにつながっているのだと考えられる。
AirPlay 2では、iPhoneやiPad、MacなどのApple製デバイスから、様々なコンテンツを、効率的に共有やミラーリングすることができる。また音楽再生をテレビで行ったり、ほかのAirPlay 2対応スピーカーと同期再生したりすることも可能になる。アップルはすでにAirPlayの公式ページをアップデートし、これらのスマートテレビ向け機能について「COMING SOON」として紹介している。
またiPhoneのアプリやロック画面、コントロールセンターから、かんたんにコンテンツの再生/一時停止、早送り、早戻しなどの操作も可能になる。
さらに、HomeKitにテレビが対応することで、Siriを使ってテレビの操作を行うことも可能になる。
またAirPlay 2とHomeKitが一緒になると、Siriを通じてiPhoneのビデオをテレビに表示するように指示することができる。「ヘイSiri、リビングのテレビでゲーム・オブ・スローンズを再生して」といった具合だ。
サムスンのスマートテレビはHomeKitに対応していないが、これはサムスンが、自社の音声アシスタントでの統合コントロールを進めたいと考えているからではないかと推測される。
他社との協業路線、開放路線へと大きく、本格的に舵を切ったアップル。いずれにしても、iPhoneやiPad、MacなどApple製品を所有していたら、テレビがAirPlay 2やHomeKitへ対応することで、操作がかなり快適になるはず。どういった使い勝手を実現しているのか、CESでのデモ状況をお伝えするとともに、日本での対応状況など、今後の動向も改めて紹介していきたい。