ブランド背景と歴史についても聞いた
「ポータブル最高峰の音を目指した」− OPPOプロダクトマネージャーに聞く「PM-3」「HA-2」
ーー HA-2の音作りは、据え置き型ヘッドホンアンプ「HA-1」の音作りと比較するといかがでしょうか。
ヴィック氏 据え置き型としてOPPOの技術力を結集した「HA-1」のサウンドをリファレンスに、ここになるべく近づけるような音作りを目指しました。一方で、やはりポータブルモデルということもあり、PM-3同様に低域はチューンしています。
ーー PM-3を鳴らすには、やはりHA-2との組み合わせがベストマッチなのでしょうか。
ヴィック氏 PM-3もしくはHA-2に合わせてサウンドをチューニングしていったかというと、そんなことはありません。PM-3については入力された信号に対して脚色なく忠実に再現することを第一義としていますので、HA-2を特に組み合わせるべき相手として想定したということはないのです。HA-2に関しても、ポータブル機ながらあらゆるヘッドホンを鳴らし切ることを目標に開発しています。
■“アコースティックデザイナー”イゴール・レヴィツキー氏の役割
ーー ヘッドホンやヘッドホンアンプの開発はカリフォルニアの本社で行っているのでしょうか。
ヴィック氏 そうです。シリコンバレーにあるOPPO Digital本社は、研究開発部の拠点という機能も持っていて、その中に先ほど申したイゴール・レヴィツキーがおります。OPPOのサウンド関連製品の音作りについては、基本的に全てイゴールが一人で担当しています。
ーー イゴールさんの役割は、いわゆる“サウンドマイスター”的なものなのでしょうか。
ヴィック氏 そういうことですね。我々はアコースティックデザイナーと呼んでいます。音響設計の担当ということです。
ーー ところで、ポータブルヘッドホンアンプは日本国内ではある意味でブームになっていますが、海外ではいかがでしょうか。
ヴィック氏 OPPO Digitalの本社があるアメリカでも、スマートフォンの普及に伴い、ポータブル環境で良い音を聴きたいというニーズが増えています。よってスマートフォンのオプション的な位置付けとして、ポータブルアンプやポータブルDACの需要が増えています。
ーー OPPOにとって、ポータブルタイプのオーディオ製品を手がけるのは初めてかと思います。製品を小型化する上で、あるいはコンパクトな筐体で高音質を実現する上で、やはり苦労はあったのでしょうか。
ヴィック氏 コンパクトにすること自体はOPPOの技術力を持ってすればそれほど難しいことではありませんでしたが、それでもやはり機能の取捨選択は必要でした。例えばHA-2であれば、光デジタル入出力は盛り込みたい機能ですが、開発における最優先すべきテーマは「薄さ」でしたので、そこは思い切って割り切りました。他社の大型のポータブルヘッドホンアンプ/USB-DACと比べてできないこともあるのは承知していますが、HA-2は何よりサイズ感にこだわり、機能を絞り込みました。
■ESSとは技術者レベルで積極的な交流を行う
ーー OPPO Digitalという会社についても、少しお話を伺えればと思います。
ヴィック氏 OPPO Digitalは2004年に設立されました。現在はカリフォルニア州マウンテンビュー、いわゆるシリコンバレーにメイン・オフィスを構えています。創業後の中核になったのは非常に才能豊かなデザイナー・チームで、いかに質の高い製品を適正な価格で提供するかをつねに追求してきました。そしてアメリカ国内では直販によるビジネスモデルを確立し、お客様からの声を直に製品に反映できる体制を整えています。
ーー DACデバイスを手がけるESS Technology社との関係も深いと伺っています。
ヴィック氏 ESS Technologyは、OPPO Digitalのオフィスとは15kmしか離れていません。ですから、OPPOの製品に使用しているDACのことで何か課題があれば、すぐにESSのオフィスにOPPOのエンジニアを送り込んで膝をつき合わせて議論します。シリコンバレーに本拠を持つことはこうした点で有利で、革新性を持ったテクノロジーにすぐアクセスできることは魅力的です。
ヴィック氏 据え置き型としてOPPOの技術力を結集した「HA-1」のサウンドをリファレンスに、ここになるべく近づけるような音作りを目指しました。一方で、やはりポータブルモデルということもあり、PM-3同様に低域はチューンしています。
ーー PM-3を鳴らすには、やはりHA-2との組み合わせがベストマッチなのでしょうか。
ヴィック氏 PM-3もしくはHA-2に合わせてサウンドをチューニングしていったかというと、そんなことはありません。PM-3については入力された信号に対して脚色なく忠実に再現することを第一義としていますので、HA-2を特に組み合わせるべき相手として想定したということはないのです。HA-2に関しても、ポータブル機ながらあらゆるヘッドホンを鳴らし切ることを目標に開発しています。
■“アコースティックデザイナー”イゴール・レヴィツキー氏の役割
ーー ヘッドホンやヘッドホンアンプの開発はカリフォルニアの本社で行っているのでしょうか。
ヴィック氏 そうです。シリコンバレーにあるOPPO Digital本社は、研究開発部の拠点という機能も持っていて、その中に先ほど申したイゴール・レヴィツキーがおります。OPPOのサウンド関連製品の音作りについては、基本的に全てイゴールが一人で担当しています。
ーー イゴールさんの役割は、いわゆる“サウンドマイスター”的なものなのでしょうか。
ヴィック氏 そういうことですね。我々はアコースティックデザイナーと呼んでいます。音響設計の担当ということです。
ーー ところで、ポータブルヘッドホンアンプは日本国内ではある意味でブームになっていますが、海外ではいかがでしょうか。
ヴィック氏 OPPO Digitalの本社があるアメリカでも、スマートフォンの普及に伴い、ポータブル環境で良い音を聴きたいというニーズが増えています。よってスマートフォンのオプション的な位置付けとして、ポータブルアンプやポータブルDACの需要が増えています。
ーー OPPOにとって、ポータブルタイプのオーディオ製品を手がけるのは初めてかと思います。製品を小型化する上で、あるいはコンパクトな筐体で高音質を実現する上で、やはり苦労はあったのでしょうか。
ヴィック氏 コンパクトにすること自体はOPPOの技術力を持ってすればそれほど難しいことではありませんでしたが、それでもやはり機能の取捨選択は必要でした。例えばHA-2であれば、光デジタル入出力は盛り込みたい機能ですが、開発における最優先すべきテーマは「薄さ」でしたので、そこは思い切って割り切りました。他社の大型のポータブルヘッドホンアンプ/USB-DACと比べてできないこともあるのは承知していますが、HA-2は何よりサイズ感にこだわり、機能を絞り込みました。
■ESSとは技術者レベルで積極的な交流を行う
ーー OPPO Digitalという会社についても、少しお話を伺えればと思います。
ヴィック氏 OPPO Digitalは2004年に設立されました。現在はカリフォルニア州マウンテンビュー、いわゆるシリコンバレーにメイン・オフィスを構えています。創業後の中核になったのは非常に才能豊かなデザイナー・チームで、いかに質の高い製品を適正な価格で提供するかをつねに追求してきました。そしてアメリカ国内では直販によるビジネスモデルを確立し、お客様からの声を直に製品に反映できる体制を整えています。
ーー DACデバイスを手がけるESS Technology社との関係も深いと伺っています。
ヴィック氏 ESS Technologyは、OPPO Digitalのオフィスとは15kmしか離れていません。ですから、OPPOの製品に使用しているDACのことで何か課題があれば、すぐにESSのオフィスにOPPOのエンジニアを送り込んで膝をつき合わせて議論します。シリコンバレーに本拠を持つことはこうした点で有利で、革新性を持ったテクノロジーにすぐアクセスできることは魅力的です。