音楽製作陣たちの特別対談が実現
INORAN(LUNA SEA)とオーディオ談義!最新“ハイレゾポータブル時代”を音楽の作り手たちはどう見ているか?
■音楽の作り手・アーティストにとって、ハイレゾ時代とは?
時代によって音楽のトレンドが移り変わっていく中で、それを提供するメディアの形も進化している。デジタルオーディオの登場以降、我々一般リスナーにとっては、好きな音楽を享受するメディアとしてCDがメインだった時代が続き、その後データ配信がスタートし、いよいよCDスペックを超える“ハイレゾ”が近年登場した。現在では高スペックなハイレゾ音源をポータブルで楽しめる時代にまで進化している。では、そんな一般リスナーの再生環境の進化を、音楽の作り手・アーティスト側はどう見ているのだろうか?
このテーマに、1人のアーティストが生の声で答えて下さった。1992年にロックバンド・LUNA SEAでメジャーデビューして以降、第一線で活躍しているギタリスト・INORANさんだ。
INORANさんは、1997年のソロデビューを経て、LUNA SEAのほかにFAKE?やTourbillon、Muddy Apesなど数々のバンドで活動。2010年からは米フェンダー社とのエンドースメント契約を締結し、日本人アーティスト初のシグネチャー・ジャズマスターも発表するなど、精力的に活動している。ファイル・ウェブではそんなINORANさんを直撃し、イマドキの“ハイレゾポータブル時代”についての考えを訊いてみた。
なお今回は特別に、INORANさんと共に長年楽曲制作を行っているレコーディング&ミキシングエンジニアの比留間整さん、ギター&ベーステックの峰守一隆さんも迎えての三者対談が実現。せっかくなので、ファイル・ウェブ的には、アーティスト・音楽制作者の皆さんが普段どんなポータブルオーディオ機器を使っているのかにも迫ってみよう。
…ということで、INORANさんたちには、プライベートで音楽を楽しんでいる愛用のプレーヤーとヘッドホンも持ってきて頂いたのだが、現場では早速それらオーディオ機器の話で盛り上がる事態に。むしろ我々と同じ“1人の音楽リスナー”として、イマドキのハイレゾポータブル時代を楽しんでいる。そんなお三方の姿からインタビューはスタートしたのだった。
【1】INORANさんが愛用するヘッドホン&プレーヤーはコレ!
−− ということで、目の前には皆さんが普段使っているポータブルオーディオ機器、そして参考までにご用意した最新のヘッドホン/イヤホン各種が並んでいます。一体総額いくらなんだというものすごい光景です。ちなみに音楽の作り手である皆さんは、こういった普段使うヘッドホンやプレーヤーをどうやって選んでいるんですか?
INORANさん: 僕は比留間さんと峰守さんに教えてもらっています。2人は僕の楽曲制作にはほとんど携わって頂いてるので、レコーディングで半年に1回くらい会うんですよ。そのときに「良い製品を見つけたよ」って情報をくれるのですが、レコーディング機材だけじゃなくて、こういうプライベートで音楽を楽しむアイテムについても2人が色々教えてくれるんです。
比留間さん: 例えば今使っているAstell&Kernの「AK380」なんかも、もともと僕が使っている「AK240」を見てINORANが食いついてきたという(笑)
INORANさん: そうなんです。「何これ! こういうのあるの?」って(笑)。
−− おお、普段スタジオでそういう情報交換もされているとは。それがきっかけで現在INORANさんはAK380を使われているんですね。ヘッドホンは、INORANさんと比留間さんがそれぞれソニーのヘッドホンをお持ちですね。
INORANさん: 僕の持っている方は「MDR-CD900」で、基本的に仕事用で使っています。
比留間さん: すごいな、それまだ音出るの?
INORANさん: 出る出る。でもこれは仕事用が主で、現在プライベートで好きな音楽を楽しむときに使っているのは、ケンウッドの「KH-KZ3000」がメイン。ケンウッドから久しぶりに出たハイエンドヘッドホンで、すごく良いんです。
比留間さん: 僕が使っているのはソニー「MDR-V6」で、INORANが使っている一番初期のMDR-CD900と比較的近い音が出ると感じる機種です。イヤホンはetymotic researchの「ER6」。これに関しては、良い意味でこじんまりしつつ、フラットでバランスが良いイヤホンだと思いますね。
峰守さん: 僕はオーディオテクニカユーザーです。イヤホンが「ATH-CK100」、ヘッドホンが「ATH-W1000X」。特にヘッドホンATH-W1000Xは、全体のレンジに変にクセがなく中域を把握しやすい製品です。長時間使っていても疲れにくいのも嬉しいです。以前にこれのチタンモデルを聴いてみたんですが、ハウジングの素材で音が変わるのを体験して感動しました。
−− ヘッドホンとプレーヤーの話でこんなに盛り上がるとは…! 皆さんそれぞれ、音楽の作り手であると同時に「いち音楽ファン」であるこだわりが伺えますね。同じように、皆さんが制作された音楽を聴くリスナー側の再生環境も、人によって様々だと思います。音楽の作り手として、自分たちの音楽がどんな環境で聴かれるか気にしますか?
比留間さん: やはりそこは気にしていかなければいけないと思っています。時代によって変わってくるものですし。現在の若いリスナーは、ステレオじゃなくて圧倒的にヘッドホンやイヤホンで聴いている方が多いので、多少は意識して音づくりをしています。
−− 今回の取材では、そんな一般リスナー向けの最新ヘッドホン/イヤホンを各種ご用意してご体験頂きましたが、皆さんいかがでしたか?
時代によって音楽のトレンドが移り変わっていく中で、それを提供するメディアの形も進化している。デジタルオーディオの登場以降、我々一般リスナーにとっては、好きな音楽を享受するメディアとしてCDがメインだった時代が続き、その後データ配信がスタートし、いよいよCDスペックを超える“ハイレゾ”が近年登場した。現在では高スペックなハイレゾ音源をポータブルで楽しめる時代にまで進化している。では、そんな一般リスナーの再生環境の進化を、音楽の作り手・アーティスト側はどう見ているのだろうか?
このテーマに、1人のアーティストが生の声で答えて下さった。1992年にロックバンド・LUNA SEAでメジャーデビューして以降、第一線で活躍しているギタリスト・INORANさんだ。
INORANさんは、1997年のソロデビューを経て、LUNA SEAのほかにFAKE?やTourbillon、Muddy Apesなど数々のバンドで活動。2010年からは米フェンダー社とのエンドースメント契約を締結し、日本人アーティスト初のシグネチャー・ジャズマスターも発表するなど、精力的に活動している。ファイル・ウェブではそんなINORANさんを直撃し、イマドキの“ハイレゾポータブル時代”についての考えを訊いてみた。
なお今回は特別に、INORANさんと共に長年楽曲制作を行っているレコーディング&ミキシングエンジニアの比留間整さん、ギター&ベーステックの峰守一隆さんも迎えての三者対談が実現。せっかくなので、ファイル・ウェブ的には、アーティスト・音楽制作者の皆さんが普段どんなポータブルオーディオ機器を使っているのかにも迫ってみよう。
…ということで、INORANさんたちには、プライベートで音楽を楽しんでいる愛用のプレーヤーとヘッドホンも持ってきて頂いたのだが、現場では早速それらオーディオ機器の話で盛り上がる事態に。むしろ我々と同じ“1人の音楽リスナー”として、イマドキのハイレゾポータブル時代を楽しんでいる。そんなお三方の姿からインタビューはスタートしたのだった。
【1】INORANさんが愛用するヘッドホン&プレーヤーはコレ! |
【2】自分が弾く“ギターの違い”がちゃんと聴こえる!INORANさんが最新イヤホンを体験 |
【3】デンスケ、DAT、AKシリーズまで。“ポータブルリスニング”の昔と今を振り返る |
【4】音楽制作側のキモチ「CD時代からのこだわり」と「圧縮データ配信に対するホンネ」 |
【5】音楽の作り手たちにとって、“ハイレゾ”とは? |
【1】INORANさんが愛用するヘッドホン&プレーヤーはコレ!
−− ということで、目の前には皆さんが普段使っているポータブルオーディオ機器、そして参考までにご用意した最新のヘッドホン/イヤホン各種が並んでいます。一体総額いくらなんだというものすごい光景です。ちなみに音楽の作り手である皆さんは、こういった普段使うヘッドホンやプレーヤーをどうやって選んでいるんですか?
INORANさん: 僕は比留間さんと峰守さんに教えてもらっています。2人は僕の楽曲制作にはほとんど携わって頂いてるので、レコーディングで半年に1回くらい会うんですよ。そのときに「良い製品を見つけたよ」って情報をくれるのですが、レコーディング機材だけじゃなくて、こういうプライベートで音楽を楽しむアイテムについても2人が色々教えてくれるんです。
比留間さん: 例えば今使っているAstell&Kernの「AK380」なんかも、もともと僕が使っている「AK240」を見てINORANが食いついてきたという(笑)
INORANさん: そうなんです。「何これ! こういうのあるの?」って(笑)。
−− おお、普段スタジオでそういう情報交換もされているとは。それがきっかけで現在INORANさんはAK380を使われているんですね。ヘッドホンは、INORANさんと比留間さんがそれぞれソニーのヘッドホンをお持ちですね。
INORANさん: 僕の持っている方は「MDR-CD900」で、基本的に仕事用で使っています。
比留間さん: すごいな、それまだ音出るの?
INORANさん: 出る出る。でもこれは仕事用が主で、現在プライベートで好きな音楽を楽しむときに使っているのは、ケンウッドの「KH-KZ3000」がメイン。ケンウッドから久しぶりに出たハイエンドヘッドホンで、すごく良いんです。
比留間さん: 僕が使っているのはソニー「MDR-V6」で、INORANが使っている一番初期のMDR-CD900と比較的近い音が出ると感じる機種です。イヤホンはetymotic researchの「ER6」。これに関しては、良い意味でこじんまりしつつ、フラットでバランスが良いイヤホンだと思いますね。
峰守さん: 僕はオーディオテクニカユーザーです。イヤホンが「ATH-CK100」、ヘッドホンが「ATH-W1000X」。特にヘッドホンATH-W1000Xは、全体のレンジに変にクセがなく中域を把握しやすい製品です。長時間使っていても疲れにくいのも嬉しいです。以前にこれのチタンモデルを聴いてみたんですが、ハウジングの素材で音が変わるのを体験して感動しました。
−− ヘッドホンとプレーヤーの話でこんなに盛り上がるとは…! 皆さんそれぞれ、音楽の作り手であると同時に「いち音楽ファン」であるこだわりが伺えますね。同じように、皆さんが制作された音楽を聴くリスナー側の再生環境も、人によって様々だと思います。音楽の作り手として、自分たちの音楽がどんな環境で聴かれるか気にしますか?
比留間さん: やはりそこは気にしていかなければいけないと思っています。時代によって変わってくるものですし。現在の若いリスナーは、ステレオじゃなくて圧倒的にヘッドホンやイヤホンで聴いている方が多いので、多少は意識して音づくりをしています。
−− 今回の取材では、そんな一般リスナー向けの最新ヘッドホン/イヤホンを各種ご用意してご体験頂きましたが、皆さんいかがでしたか?
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