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音楽製作陣たちの特別対談が実現

INORAN(LUNA SEA)とオーディオ談義!最新“ハイレゾポータブル時代”を音楽の作り手たちはどう見ているか?

公開日 2015/10/28 10:32 記事構成・執筆/編集部:杉浦みな子
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【5】音楽の作り手たちにとって、“ハイレゾ”とは?

−− そんなCD時代を経て、いまハイレゾ時代になってきていると思うのですが、そもそもハイレゾというものについてどう思われますか?

INORANさん: ハイレゾが持つ音のライブ感だったり躍動感だったりというのは、「音楽を楽しんで聴く」ということの一番大事な部分を拾ってくれているものだと思いますね。

ハイレゾが持つ音のライブ感や躍動感は、「音楽を楽しんで聴く」ということの一番大事な部分を拾ってくれているもの、と語る

−− 本当にそうですね。ちなみに、ハイレゾ時代に入って制作側として音楽の作り方は変わってきますか? 例えばレコーディングでスタンダードに96kHz録音を取り入れるとか。

比留間さん: だんだんそういう風になっていくとは思います。環境の進化も大きくて、今は機材のスペックが追いついて実現できるようになってきましたから。現場でも96kHzスペックを意識するようにはなってきています。それに僕の周囲もそうですが、ハイレゾでの楽曲配信も最近すごく増えてきていますよね。同じ楽曲をCDとハイレゾで同時リリースとか。

−− 増えていますね。ちなみに、同じ楽曲をCDとハイレゾにする場合、音作りは変わるものなのでしょうか?

比留間さん: CDの場合は、作った音源を最終的に44.1kHz/16bitにダウンコンバートさせることになるので、最後のマスタリングで“音のつじつま”をあわせます。つまりレンジ感などを微調整して、44.1kHz/16bitに落とす前のマスターの状態にできるだけ近づくようにマスタリングしてもらうんです。

ハイレゾだと、ダウンコンバートしなくて良いのでその辺のマスタリングイメージが異なってきます。同じ楽曲でも、例えばCD用にはレベルをガン!と入れて、ハイレゾ用にはもっと余裕を持たせてレンジが広く聴こえるようにするとか。マスタリングエンジニアによってそのイメージは様々でしょうが、そういう音作りの分け方は実際にあります。

峰守さん: 同じ楽曲でも、96kHzマスタリングと48kHzマスタリングしたもので聴こえは違うものになりますよね。ハイレゾは音に立体感が出て、音の奥行きが見えてきます。僕らからすると、スタジオでの作業が最高なハイレゾな音の環境だとしたら、それがリスナーの人に伝わっていくことが一番いいことだと思いますしね。それがこういったポータブル環境でちゃんと感じられるというのもすごいことだと思います。

比留間さん: もちろんスペックが全てというわけではありませんが、みんなハイレゾを体験したら音楽の意識は変わるだろうし、変わってほしいと思いますね。

−− 音楽制作者の方からそのような言葉を聞くとワクワクしますね。では最後に、INORANさんはまだハイレゾでの楽曲リリースはされていませんが、そのあたりはどうですか?

INORANさん: 個人的にはハイレゾでもリリースしたいなと思ってます。ぜひやりたいですね。

−− 力強いですね。まさにハイレゾリリースを期待されているリスナーの方も多いと思います。ぜひ楽しみにしています。皆さん、今回は本当にありがとうございました。



写真撮影:小野広幸
インタビュー:野村ケンジ/NetAudio編集長 浅田陽介/水上渉/Phile-web編集部 杉浦みな子

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