ロスレス再生や遅延への対応を強化
「Snapdragon Sound」が第2世代に進化、何が変わる?クアルコム幹部に聞いた
米クアルコムがハワイ・マウイ島で開催中のイベント「Snapdragon Summit 2022」で、Snapdragon Soundのワイヤレスオーディオに関連するアップデートを発表している。Bluetooth LE Audioへの対応に関わる最新状況など、クアルコムのオーディオ担当の責任者であるJames Chapman(ジェームズ・チャップマン)氏にインタビューした。
Snapdragon Soundはクアルコムによる独自のワイヤレスオーディオ技術のパッケージだ。Bluetoothオーディオに関連する技術を「S5」と「S3」の2つのプラットフォームに分けて、それぞれに異なるカスタマーニーズに応える体制を整えた。
Snapdragon Summitでは、ふたつのプラットフォームが第2世代に更新されることが明らかになった。「Qualcomm S5 Gen 2 Sound Platform」と「Qualcomm S3 Gen 2 Sound Platform」はそれぞれに従来のSnapdragon Soundテクノロジーを受け継ぎ、なおかつフラグシップスマートフォン向けチップセット「Snapdragon 8 Gen 2 Mobile Platform」の新機能を取り込む。
Snapdragon 8 Gen 2チップでは新たに立体音響技術(Spatial Audio)とダイナミックヘッドトラッキングへの対応が加わった。Spatial Audioとダイナミックヘッドトラッキングは、S5/S3 Gen 2のプラットフォームとの組み合わせでベストな体験が引き出せる。チャップマン氏に詳細を聞いた。
「ワイヤレスヘッドホン/イヤホンにクアルコムの次世代Bluetoothオーディオ向けチップセットを組み込み、さらにワイヤレスオーディオ側に搭載するモーションセンサーがユーザーの体の動きに関する情報を取得して、モバイル側のチップセットと同期しながらヘッドトラッキングを実現します。ダイナミックヘッドトラッキングは音質だけでなく、心地よい体験を実現するためにモーショントラッキングの精度を高めることを意識しながら開発を続けてきました。そのため、スマートフォンとワイヤレスオーディオの双方に最新のチップセットが必要になります。Gen 2よりも前世代のチップがアップデートによりダイナミックヘッドトラッキングに対応する計画はありません」
Spatial AudioはDolby Atmosや360 Reality Audioなど、立体音響技術に対応する。最大24チャンネルのイマーシブオーディオをサポートしているが、ダイナミックヘッドトラッキングを利用する際には、スマートフォンからGen 2対応のオーディオデバイスへ送り出す手前でステレオ信号に変換する。
Snapdragon Soundプラットフォームは過去に発売されたデバイスとの後方互換性を確保しているが、今回新しく加わるSpatial Audioとダイナミックヘッドトラッキングは後方互換がない。今後OEMメーカーからは、任意に対応を選べるオプション項目に位置付けられる。
■S5/S3 Sound Platformが「Gen 2」に進化する
Snapdragon Soundはクアルコムによる独自のワイヤレスオーディオ技術のパッケージだ。Bluetoothオーディオに関連する技術を「S5」と「S3」の2つのプラットフォームに分けて、それぞれに異なるカスタマーニーズに応える体制を整えた。
Snapdragon Summitでは、ふたつのプラットフォームが第2世代に更新されることが明らかになった。「Qualcomm S5 Gen 2 Sound Platform」と「Qualcomm S3 Gen 2 Sound Platform」はそれぞれに従来のSnapdragon Soundテクノロジーを受け継ぎ、なおかつフラグシップスマートフォン向けチップセット「Snapdragon 8 Gen 2 Mobile Platform」の新機能を取り込む。
■高精度なダイナミックヘッドトラッキングを実現
Snapdragon 8 Gen 2チップでは新たに立体音響技術(Spatial Audio)とダイナミックヘッドトラッキングへの対応が加わった。Spatial Audioとダイナミックヘッドトラッキングは、S5/S3 Gen 2のプラットフォームとの組み合わせでベストな体験が引き出せる。チャップマン氏に詳細を聞いた。
「ワイヤレスヘッドホン/イヤホンにクアルコムの次世代Bluetoothオーディオ向けチップセットを組み込み、さらにワイヤレスオーディオ側に搭載するモーションセンサーがユーザーの体の動きに関する情報を取得して、モバイル側のチップセットと同期しながらヘッドトラッキングを実現します。ダイナミックヘッドトラッキングは音質だけでなく、心地よい体験を実現するためにモーショントラッキングの精度を高めることを意識しながら開発を続けてきました。そのため、スマートフォンとワイヤレスオーディオの双方に最新のチップセットが必要になります。Gen 2よりも前世代のチップがアップデートによりダイナミックヘッドトラッキングに対応する計画はありません」
Spatial AudioはDolby Atmosや360 Reality Audioなど、立体音響技術に対応する。最大24チャンネルのイマーシブオーディオをサポートしているが、ダイナミックヘッドトラッキングを利用する際には、スマートフォンからGen 2対応のオーディオデバイスへ送り出す手前でステレオ信号に変換する。
Snapdragon Soundプラットフォームは過去に発売されたデバイスとの後方互換性を確保しているが、今回新しく加わるSpatial Audioとダイナミックヘッドトラッキングは後方互換がない。今後OEMメーカーからは、任意に対応を選べるオプション項目に位置付けられる。
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