第13回 彩球オーディオクラブ作品発表会レポート
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左は会場のステージ上にセットされた機材、右は賑わう特売会場 |
(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
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◆去る5月12日埼玉県久喜市久喜総合文化会館小ホールにおいて、第13回彩球オーディオクラブ作品発表会が行われた。この日は五月晴れの天気に恵まれ、170名近い来場客で大盛況であった。いつもながらこの会の来場者が多いのは、毎回ユニークな企画を立てていることにあると思う。
今回は「ビッグ」がテーマで大型の真空管アンプ6種と小櫃政美氏製作の大型プリアンプ、それに樫村会長製作のヴァイタボックス(総重量200k)にアルテックを持ち込んでの開催である。今回は「ラジオ技術」誌筆者、那須好男氏と私も参加させて頂いた。12時半より2部構成で始まった。CDはマランツCDにワディアDAコンバーター、共通テーマ曲1枚と各自持ち込みのCDを、説明を交えながら持ち時間20分で行った。
最初は太田久司氏製作のSV572-3、初段、ドライバー段、出力段ともに無帰還、電源も各段独立電源を採用してSV-572-3の長所を生かした作品である。
2番手は沼口真一氏製作の845、大型トランスと巻き線抵抗も自作というまさに手作りの究極に迫るアンプで、845のよさを満遍なくとらえた一品。
3番手の小櫃政美氏製作のWE-284Dは、特に配線材を凝った編み方で配線したというこだわりアンプでWEトーンご披露していた。ここで第1部が終了し、休憩時間は提供品のジャンケン特売会が賑やかに行われた。
2部では4番手の三須敬三氏製作のDA-100、高圧回路はケミコンを排除、出力段と増幅段の電源を分離、整流管5R4をパラ接続という回路構成でDA-100を上手に使っていた。
5番手は那須好男氏製作のフィリップスMC1/50。「ラジオ技術」2000年3月号の211アンプの出力段を改造、出力管をカソードチョーク方式でドライブして回路のシンプル化を図っていることが特徴。昨年私もこの会場でMC1/50を鳴らしたが、この球は硬い音がする傾向だが那須氏のアンプはバランスよく鳴らしていた。
最後は私が出品したNT-36で、96年7月号「MJ」で紹介、今回の出品のために高速ダイオードと東京光音の無誘導抵抗3本を替えて、立ち上がりとスピード感のある音作りにしたアンプ。6台いずれもシングル動作であるが、流石にこのような大型の真空管アンプとなると、皆さんベテランのため甲乙つけがたい力作揃いであった。来られた方も、6種の大型管の持つ音質の比較ができて参考になったことと思う。
それにしても、これだけの大型SPや機材を運んで開催された彩球オーディオクラブのパワーには驚く。皆さんお疲れ様でした。なお次回は、10月20日(土)羽生市羽生文化会館小ホールとのこと。これからもますますこのクラブの発展を期待したい。今回提供して下さったアイエスオータンゴさん、K.クリエイトさんにお礼。
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●次回の「彩球オーディオクラブ」のイベントは、10月20日(土)羽生市羽生文化会館小ホールにて開催とのこと。入場無料で申し込みも不要ということなので、お近くの方や興味のある方は、ぜひご参加を。
詳細は、主催者の
〒348-0025埼玉県羽生市上手子林1300
彩球オーディオクラブ代表 樫村幸三氏
TEL:0485-65-3561へ。
なお下記ホームページは、真空管などのパーツと真空管アンプについてを特に詳しく取り上げた、松並氏のページ。ぜひご一読!
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