ルーターの開梱から音楽再生まで
マランツ製品で「ネットオーディオ」を基礎から体験 − 読者参加イベントを徹底レポート!
ついにDLNA経由で音楽を再生!
「元々、“PC内で音楽を管理する”というスタイルは、携帯用のデジタルオーディオプレーヤーに楽曲を転送する手段として一般的に広がりました。そして、“せっかくだからPC内にある音楽を、自宅でも良い環境で楽しめるようにしよう”という思いがきっかけの1つとなり、ネットワークオーディオの分野が発展しました」。D&Mホールディングス 鈴木敏之氏はそう説明し、ネットワークオーディオを楽しむための「DLNA」について解説を行った。
「”DLNA”とは、ユーザーが各メーカーの機器を自由に組み合わせてホームネットワークを構成し、家庭の様々な場所で手軽にAVコンテンツを楽しむことを目的に作成されたガイドライン。DLNA機器の役割は4種類に分かれており、NASやPCなど、コンテンツを配信する機能を持つ“デジタルメディアサーバー(DMS)”、DMS内のコンテンツを再生する機能を持つ“デジタルメディアプレーヤー(DMP)”および“デジタルメディアレンダラー(DMR)”、DMSに保存しているコンテンツを検索し、DMRやDMPに対して再生の指示を出す“デジタルメディアコントローラー(DMC)”があります」(鈴木氏)。
会場では、iPadにインストールした「DiXiM」や「PlugPlayer」などのDLNAコントロールアプリをDMCとして用い、今回NASやPCに取り込みを行ったばかりの音源を再生した。
普段からMacに音楽を取り込んで音楽再生を楽しんでいるという山本正平さんは、「LANケーブルでどの程度音が変わるのかといったところも気になります」とコメント。そこにマランツ鈴木氏が「確実な理由がはっきり答えられるわけではないですが、実際にLANケーブルの種類によって音は変わりますよね」と答えるなど、音楽を再生しながらネットワークオーディオの奥深さが語られる一幕もあった。
一同興味津々!「AirPlay」を楽しむ
次に、同じくiPadを使って「AirPlay」での音楽再生も実践した。
山本さんは再生された音楽を聴きながら「ワイヤレスでの音楽再生にも挑戦したことがあるんですが、なかなか安定性に信頼が持てず、最近は有線でやっていました。AirPlayはどれくらいの音声フォーマットまで対応するんですか?」と質問。「iTunesに取り込めるフォーマット/ビットレートであれば基本的には大丈夫なはず」との答えに頷いていた。
また、Androidスマホユーザーの小池さんは「AirPlayはAndroidで使えないんですか」とやや残念な様子。初めてAirPlay連携での音楽を体験したという野村さん夫妻は、「他の部屋でも音楽を聴けるというのは良いですね」と“快適さ”が印象に残ったようだ。一方で守屋さん夫妻からは、「iPadやiPhoneで楽曲情報を表示して操作が行えるというのは、どういう仕組みなんですか?」と質問が出るなど、イベント参加者は揃ってAirPlayに興味津々な様子だった。
最後に「NA7004」と「803Diamond」で、NAS音源の試聴会を実施
最後は別室にて、ネットワークプレーヤーに「NA7004」、プリメインアンプに「PM-11S2」、そしてSACDプレーヤーは「SA-13S2」、スピーカーは「803Diamond」というシステムを構築し、今回楽曲を取り込んだNAS内の音源の試聴会が行われた。
守屋さん夫妻は、持参したiPadを使って楽曲操作を体験。夫の公晴さんは「最後には別室で素晴らしい音質で試聴もでき、妻も興味を持ってくれたみたいで参加した甲斐がありました」とコメント。さらに「普段自分がPC+USB-DACで聴いている音と、今回のネットワーク環境での音の聴き比べもしたいと思いました」と、ネットワークオーディオに一段と興味が深まった様子だ。
小池さんは「普段聴いている音より、段違いに音質が良かったです」と、最後に設けられた別室での試聴タイムについて満足した様子。「今回一番難しかったのはCDからのリッピング」としながら、「自分でやってみるときに役立つ情報ばかりで良かった。自宅にいまあるルーターでもできるのか知りたい」と、これから自宅に導入する場合の手順を最後まで確認していた。
山本さんは「ワイヤレス音楽再生は一回挑戦したきりでやめてしまいましたが、今回参加してみて勉強になりました」と、ネットワークオーディオの基礎からワイヤレス再生の楽しみ方を改めて確認できたと語った。
野村晋一さんは「大変勉強になりました」と、最後に別室での試聴が終わったあともイベントの手順をイチからおさらいし、熱心にメモを取っていた。
妻の美恵子さんは「元々はCDをコレクションしたい派で、CDプレーヤーで音楽を聴いていたのですが、そういうアナログな楽しみ方とネットワークを使った楽しみ方と両立することで、幅が広がって面白いと思いました」とし、「近い将来自宅でもネットワークオーディオをやりたいです」と笑顔で語った。
今回のイベントでは、ルーター接続時のトラブルもあったが、接続を一つ一つ順番にこなしていくことで、参加者全員が無事にネットワーク環境を構築することができた。ネットワークトラブルがあったときには、いったん使用機器の電源を落としてもう一度イチからやりなおすなど、焦らずに一つ一つの手順を着実にやりなおしていくことが大切だ。
また、ネットワークプレーヤーなどの機器自体には特別なネットワーク設定は必要なく、LANケーブル1本でルーターとつなぐだけで準備が整うことも覚えておきたいポイントだ。つまり、ネットワーク環境が構築できれば、あとは対応機器を揃えるだけで誰でもすぐにネットワークオーディオを始められる。ネットワークオーディオのハードルは、それほど高くないのだ。
興味をお持ちでも「難しくて大変そう」とハードルの高さを感じている方は、ぜひともチャレンジしてみて欲しい。
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