オリジナルのアナログ・マスターテープをハイレゾ化
クリプトン、HQM Storeで森山良子の初期6作品をハイレゾ配信
森山良子の初期6作品ハイレゾ音源のマスタリングの様子を収録したビデオも公開された。本城プロデューサーが立ち会いのもと、杉本氏によってマスタリングが進められていく様子を見ることができた。なお、今回のハイレゾ化にあたって幸運だったのは、テープの保存状態が非常に良好だったことだという。テープの劣化を起因とするような修正もほとんどなかったとのこと。マスタリングを終えた音源を試聴した杉本氏が「鳥肌が立った」と思わず呟いたほどだった。
一方で、そのマスターテープの品質を保つのもそろそろ限界だったのだという。オープンリール・テープは、その樹脂性のバインダーが経年変化で溶けてヘッド部に癒着し、再生に支障が出てしまうのだ。今回の6作品については現時点でテープの状態が驚くほど良好だったが、アーカイブはこのタイミングで行う必要があった。
発表会にはビクタークリエイティブメディア(株)のマスタリングセンター長、小澤孝浩氏も登場。「マスタリングを手がけた杉本は、クラシックを中心にマスタリングを行ってきたベテランです。数年前まではCDが中心でしたが、ここ2、3年はハイレゾ音源やSACDのマスタリングも行っています」と同社の杉本氏のプロフィールを紹介。
さらに「スタジオで働く人間にとって、生音を聞けるというのはまさに特権でした。しかし、今や一般家庭でもある程度のシステムをそろえれば、それに近いサウンド聴けるようになってきています。これは驚くべきことです。スタジオマスターを家庭で聴く素晴らしさをぜひ多くの方に知ってもらいたい」とも述べていた。
■マスターテープはシンコーミュージックが提供
発表会では(株)シンコーミュージックの取締役 著作権部長 吉田聡志氏が登場。シンコーミュージックが音楽出版社として70年以上の歴史を誇っており、原盤の制作も手がけてきたことを冒頭で紹介した。今回配信される6作品は、その最初期のものとなる。マスターテープ自体も、シンコーミュージックで保管されていた。
吉田氏は「森山さんのデビューアルバムである『この広い野原いっぱい』が発売されたのは1967年で、当時はグループサウンズのブームやビートルズ来日を背景に新しいスタイルのミュージシャンが待望されていた時期でした。そこにポピュラーミュージックの新星として登場したのが森山良子さんだったのです」と当時の状況を解説。
さらに「これら作品は何度もCD化されていますが、今回のハイレゾ音源では、66年にスタジオで録音された歌声が、今日そのままの形で聴けるという感動がありました。まるでタイムマシーンのように、マスターテープそのものの音が再現できるというのは大変有意義であり、今後も楽しみです。」ともコメント。ハイレゾ音源については、技術の進歩と共に、音楽の普遍性や彼女の歌の変わらない魅力を改めて実感しとのこと。
また、シンコーミュージックには当時のアーティストのマスターテープが他にも大量に保管されていることにも言及。「第2弾、第3弾も実現していきたいです。森山さんの音源についても、まだ他にもマスターテープがあるので、ひとつひとつ丁寧にやっていければと思います」と述べていた。
一方で、そのマスターテープの品質を保つのもそろそろ限界だったのだという。オープンリール・テープは、その樹脂性のバインダーが経年変化で溶けてヘッド部に癒着し、再生に支障が出てしまうのだ。今回の6作品については現時点でテープの状態が驚くほど良好だったが、アーカイブはこのタイミングで行う必要があった。
発表会にはビクタークリエイティブメディア(株)のマスタリングセンター長、小澤孝浩氏も登場。「マスタリングを手がけた杉本は、クラシックを中心にマスタリングを行ってきたベテランです。数年前まではCDが中心でしたが、ここ2、3年はハイレゾ音源やSACDのマスタリングも行っています」と同社の杉本氏のプロフィールを紹介。
さらに「スタジオで働く人間にとって、生音を聞けるというのはまさに特権でした。しかし、今や一般家庭でもある程度のシステムをそろえれば、それに近いサウンド聴けるようになってきています。これは驚くべきことです。スタジオマスターを家庭で聴く素晴らしさをぜひ多くの方に知ってもらいたい」とも述べていた。
■マスターテープはシンコーミュージックが提供
発表会では(株)シンコーミュージックの取締役 著作権部長 吉田聡志氏が登場。シンコーミュージックが音楽出版社として70年以上の歴史を誇っており、原盤の制作も手がけてきたことを冒頭で紹介した。今回配信される6作品は、その最初期のものとなる。マスターテープ自体も、シンコーミュージックで保管されていた。
吉田氏は「森山さんのデビューアルバムである『この広い野原いっぱい』が発売されたのは1967年で、当時はグループサウンズのブームやビートルズ来日を背景に新しいスタイルのミュージシャンが待望されていた時期でした。そこにポピュラーミュージックの新星として登場したのが森山良子さんだったのです」と当時の状況を解説。
さらに「これら作品は何度もCD化されていますが、今回のハイレゾ音源では、66年にスタジオで録音された歌声が、今日そのままの形で聴けるという感動がありました。まるでタイムマシーンのように、マスターテープそのものの音が再現できるというのは大変有意義であり、今後も楽しみです。」ともコメント。ハイレゾ音源については、技術の進歩と共に、音楽の普遍性や彼女の歌の変わらない魅力を改めて実感しとのこと。
また、シンコーミュージックには当時のアーティストのマスターテープが他にも大量に保管されていることにも言及。「第2弾、第3弾も実現していきたいです。森山さんの音源についても、まだ他にもマスターテープがあるので、ひとつひとつ丁寧にやっていければと思います」と述べていた。