11.2MHz DSDや384kHz/32bit PCMに対応
マランツ、ネットワーク/USB-DACにCDプレーヤーを統合した「ND8006」。13万円
アナログオーディオ回路については、ディファレンシャルFET入力のHDAMによって低ノイズ化をはかった増幅段、およびHDAM-SA2による出力バッファーアンプによって歪みを抑えたフィルター回路を搭載する。
尾形氏は本機において、多様なソースに対応するデジタル回路、そしてアナログ回路をいかに干渉なく共存させることが大きなテーマだったと説明。特にノイズ対策には苦労したと話していた。
電源部や各種音質パーツにも注力。電源部には二重シールドを施した低漏洩磁束トロイダルコアトランス、ニチコンと共同開発した容量3,300μFのカスタムブロックコンデンサーを採用している。また、電源をトランスからブロックコンデンサーへと橋渡しするブリッジ回路には、ハイスピードなショットキーバリアダイオード回路を採用。高速かつ安定した電源供給を可能にしている。
ちなみにトランスは、従来モデルではNA8005がEIコアトランス、SA8005がトロイダルコアトランスを用いていたが、ND8006はトロイダルコアトンラスを採用している。
D/Aコンバーター回路やアナログ出力回路には、リスニングテストによって厳選されたオーディオグレードのフィルムコンデンサーやメルフ抵抗、面実装フィルムコンデンサー、導電性高分子コンデンサーを使用する。
本機では通常のアナログ音声出力(ボリューム固定)に加え、出力音声の音量を調整できるアナログ音声出力(ボリューム可変)も搭載。後者を使う場合はアプリやリモコンから音量を調節することができる。なお、固定出力の端子には真鍮削り出し端子を採用。可変端子、同軸デジタル出力端子には金メッキ加工が施されている。
ヘッドホン出力については、HDAM-SA2を用いたフルディスクリート型のヘッドホンアンプを搭載。3段階のゲイン切り替えも行える。出力は可変最大で30mW/32Ω。
多彩なソースを扱うND8006だが、本機から出力する音声信号に周辺回路からノイズが流入するのを徹底して抑えるため、使用しない各回路をオフにするモードを充実させた。具体的には、ネットワーク/USBメモリー再生(ネットワークモジュール)、デジタル出力、ヘッドホン出力、可変オーディオ出力を個別にオン/オフ設定できる。また、ネットワークモジュール動作時でもWi-FiとBluetoothを個別にオン/オフ可能。ディスプレイの消灯も行える。
Wi-Fiは2.4/5GHzデュアルバンド対応。MIMO対応により高速かつ安定した通信が可能となっている。ディスプレイは日本語表示に対応する3行表示の有機ELディスプレイを備えている。また、本機にはリモコンが付属する。ケーブルは着脱式となる。
シャーシは、メインシャーシにボトムプレートを追加することによって重心を下げ、外部からの振動による音質への影響を抑制するダブルレイヤードシャーシを採用している。
消費電力は42W(通常スタンバイ 0.3W/ネットワーク スタンバイ4W)。外形寸法は440W×106H×369Dmm(アンテナを寝かせた場合)、質量は8.0kg。
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