アナログ回路も刷新
マランツ、ESS製DAC搭載のエントリー・ネットワークプレーヤー「NA6006」。7.5万円
USBストレージ再生については、USBメモリーだけでなく外付けUSB HDDを接続しての再生も可能。ストレージ内の音源を他のHEOS機器へ配信することもできる。
HEOS経由で音楽ストリーミングの再生も行える。Spotify(Spotify Connectで再生)、Amazon Prime Music、AWA、SoundCloudなどの再生が可能(一部有料プランのアカウントが必要)。MP3・WMA・AACで配信されているインターネットラジオも試聴できる。
なお、ネットワークモジュールの刷新によって、Wi-Fiは従来の2.4GHzに加えて5GHzにも対応。ビームフォーミング技術で接続性を向上させるMIMOにも対応する。Bluetoothはバージョン3.0+EDRで、コーデックはSBCをサポートしている。
高山氏は「HEOS対応の最新ネットワークモジュールを搭載したことで、従来モデルに比べてネットワーク接続の安定性や速度も向上した。これらがネットワーク再生の音質にも貢献している」とした。
■アナログ出力は可変/固定の2系統を搭載
シャーシは、ボトムプレートを追加し重心を下げたダブルレイヤードシャーシとした。フット部には、ND8006も採用した高密度インシュレーターを使用。アナログ出力のRCA端子には金メッキ加工を施している。
フロントパネルはアルミ製。3行表示の有機ELディスプレイを採用。日本語表示にも対応するほか、オフの他に4段階の明るさに設定できる。電源ケーブルは着脱可能だ。
アナログ出力端子は、ボリューム固定出力に加えて、ボリューム可変出力も搭載。従来モデルでは1系統の出力をソフトウェア切替で固定/可変に切り変えていたが、本機からは固定/可変を独立させた。可変出力については、HEOSアプリからボリュームをコントロールすることができる。
アナログオーディオ信号へのノイズや干渉にも配慮。Wi-Fiや、Bluetooth、ヘッドホン出力、可変オーディオ出力などは個別にオン/オフすることができる。
その他の機能として、リピート・ランダム・プログラム再生、最大90分のスリープタイマー、最大99分のオートスタンバイ機能を備える。
■NA6006と従来モデルNA6005を比較試聴
発表会では、短時間ながらNA6006と従来モデル NA6005の比較試聴も実施された。CDクオリティの宇多田ヒカル「初恋」を再生すると、NA6005では冒頭のソロボーカルがやや歪みっぽく聴こえるのに対して、NA6006では一聴してわかるストレスのない伸びやかな歌声を聴かせてくれる。
続いて再生した多人数によるコーラスでは、NA8006ではコンサートホールの空間がひとまわり大きくなったように音場が広がり、音の厚みやスケール感が大幅に増した印象だ。3曲目のピアノ協奏曲では、やはり音場がひと回り大きく展開して、オーケストラやピアノの一音一音がほぐれて明瞭度が大幅に増した印象だ。
尾形氏は「S/Nのさらなる改善が実現したことで、静寂感や楽器の分離感が向上して、音楽が立体的に聴こえるようになった」とコメントしていた。
■国産ブランドとしていち早くネットワークプレーヤーを実現させたマランツ
高山氏は、マランツがHi-Fiカテゴリーのネットワークプレーヤーを国産ブランドの中でも他社に先駆けて実現させたことも改めて言及。これまでの製品展開について説明した。
次ページ時代の変化に合わせてラインナップや製品のスタイルを変化
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