今後への期待と浮かび上がった課題
「東京インターナショナルオーディオショウ」で見た注目のネットワークオーディオ機器を総まくり!
年に一度の大オーディオイベント「2015東京インターナショナルオーディオショウ」が終わり、帰宅する電車の中でこの原稿を書いている。ユーザー時代から3日間じっくりと会場を回るのが慣例であったが、今年は5月にミュンヘンで開催された「HIGH END」オーディオショーの取材に行ったこともあり、「さあ!今度は日本だ!」と新鮮な気持ちで今回披露されたオーディオ製品に接することができた。今回は特にネットワークオーディオ関連の注目製品を取り上げ、個々の製品の特徴を解説しながら、国内ネットワークオーディオ界の動向と、浮かび出てきた課題点をお伝えしたい。
■エソテリックは待望のネットワークプレーヤーを参考出展
まずはネットワークオーディオ関連で1番のニュースから。本サイトでも一報されたとおり(関連ニュース)、エソテリックから待望のネットワークプレーヤー「N-05」が参考出展された。国内ハイエンドの巨人がついに動いたのだ。
本機はエソテリックの名に恥じぬ、音質的にも機能的にもかなり強力なネットワークプレーヤーだ。DACチップには、先に発売されたSACDプレーヤー、「K-05X」同様の旭化成エレクトロニクス社製32bitデバイス「AK4490」を採用、DSD 5.6MHzやPCM 384kHz/24bitのネイティブ・ネットワーク再生に対応している。
対応フォーマットもDSF/DSDIFF/FLAC/ALAC/WAV/AIFF/MP3/AACと幅広く、すべてのロスレスフォーマットでギャップレス再生が可能とアナウンスされている。また、DSD 11.2MHzに対応するUSB入力端子や、DSD 2.8MHz、PCM 192kHz/24bitに対応したデジタル入力を2系統(同軸・光)装備している。
そして、今回の発表で何よりも驚いたのは、専用アプリ「ESOTERIC Sound Stream」の仕上がりだろう。ネットワークプレーヤー操作性の鍵を握る、アプリで必要な3つの基本画面「再生ステータス表示」「プレイリスト表示」「NAS内の音源表示」がスクロールなしで表示可能となっている。
海外製プレーヤーなどではこうした表示が可能なアプリはすでに登場しているが、ついに国産ハイエンドのモデルで、同様の操作環境が手に入ることになる。なお「ESOTERIC Sound Stream」がインストールできる端末についてはiPad用から提供が開始され、将来的にはiPhone用、Android用も用意されるとのこと。
また、国内で正式なサービスが開始されれば、TIDALを始めとするロスレスストリーミングサービスにも対応可能。「N-05」の発表により、国内ネットワークプレーヤー事情は新たな段階に入ったと言える。
■LINNはロスレスストリーミング「TIDAL」の再生をデモ
ネットワークオーディオの先駆者たるLINNは、今回のショーでも「Klimax」「Akurate」「Majik」各シリーズのネットワークプレーヤーを展示。
スタッフはスムーズにプレーヤーを操作して音源を再生、さすがに余裕を感じさせるデモを見せていた。
驚かされたのは、LINNは期間中、ほぼ全ての音源をストリーミングサービスのTIDALを利用して再生を行っていた事。
ネットワークプレーヤーとストリーミングサービスは相性が良い。ユーザーインターフェイスが優れたLINNの新ソフト「KAZOO」と組み合わせれば、ユーザーはNASが1つ増えるくらいの感覚でこのサービスを楽しむことができる(そのNASには3000万曲ものCDクオリティの楽曲が保存されているのだ!)。
現在国内では正式契約ができないTIDALだが、LINNは今回あえてフィーチャーしてきた。その意欲には敬意を表したい。この世界で同社は一歩進んでいる印象だ。
■エソテリックは待望のネットワークプレーヤーを参考出展
まずはネットワークオーディオ関連で1番のニュースから。本サイトでも一報されたとおり(関連ニュース)、エソテリックから待望のネットワークプレーヤー「N-05」が参考出展された。国内ハイエンドの巨人がついに動いたのだ。
本機はエソテリックの名に恥じぬ、音質的にも機能的にもかなり強力なネットワークプレーヤーだ。DACチップには、先に発売されたSACDプレーヤー、「K-05X」同様の旭化成エレクトロニクス社製32bitデバイス「AK4490」を採用、DSD 5.6MHzやPCM 384kHz/24bitのネイティブ・ネットワーク再生に対応している。
対応フォーマットもDSF/DSDIFF/FLAC/ALAC/WAV/AIFF/MP3/AACと幅広く、すべてのロスレスフォーマットでギャップレス再生が可能とアナウンスされている。また、DSD 11.2MHzに対応するUSB入力端子や、DSD 2.8MHz、PCM 192kHz/24bitに対応したデジタル入力を2系統(同軸・光)装備している。
そして、今回の発表で何よりも驚いたのは、専用アプリ「ESOTERIC Sound Stream」の仕上がりだろう。ネットワークプレーヤー操作性の鍵を握る、アプリで必要な3つの基本画面「再生ステータス表示」「プレイリスト表示」「NAS内の音源表示」がスクロールなしで表示可能となっている。
海外製プレーヤーなどではこうした表示が可能なアプリはすでに登場しているが、ついに国産ハイエンドのモデルで、同様の操作環境が手に入ることになる。なお「ESOTERIC Sound Stream」がインストールできる端末についてはiPad用から提供が開始され、将来的にはiPhone用、Android用も用意されるとのこと。
また、国内で正式なサービスが開始されれば、TIDALを始めとするロスレスストリーミングサービスにも対応可能。「N-05」の発表により、国内ネットワークプレーヤー事情は新たな段階に入ったと言える。
■LINNはロスレスストリーミング「TIDAL」の再生をデモ
ネットワークオーディオの先駆者たるLINNは、今回のショーでも「Klimax」「Akurate」「Majik」各シリーズのネットワークプレーヤーを展示。
スタッフはスムーズにプレーヤーを操作して音源を再生、さすがに余裕を感じさせるデモを見せていた。
驚かされたのは、LINNは期間中、ほぼ全ての音源をストリーミングサービスのTIDALを利用して再生を行っていた事。
ネットワークプレーヤーとストリーミングサービスは相性が良い。ユーザーインターフェイスが優れたLINNの新ソフト「KAZOO」と組み合わせれば、ユーザーはNASが1つ増えるくらいの感覚でこのサービスを楽しむことができる(そのNASには3000万曲ものCDクオリティの楽曲が保存されているのだ!)。
現在国内では正式契約ができないTIDALだが、LINNは今回あえてフィーチャーしてきた。その意欲には敬意を表したい。この世界で同社は一歩進んでいる印象だ。