高画質化・高機能化と小型化を両立
ソニー、世界初の「積層型構造」採用の新CMOS「Exmor RS」を商品化
イメージングモジュールについては、13メガ画素の「IU135F3-Z」で2012年モデルに比べ体積比7%減、周辺解像度40%アップを実現したことを紹介。8目が画素の「IU134F9-Z」においては「数が出るゾーンの商品なので体積と厚さが勝負になってくる」として、2012年モデル比で体積14%減、モジュール高さも14%ダウンさせたと説明した。
なお、Exmor RSセンサーを搭載したスマートフォン端末の登場時期については、「今年の秋から年末にかけて出荷するので、そこから商品が組み込まれてのことになるかと思う。明確には答えづらいが、年末商戦ということも視野に入ってくるのではないか」とのことだった。
■「デバイスからソニーを変え、ソニーの輝きを取り戻す」
上田氏は携帯電話向けイメージセンサー市場についても紹介。モバイル端末のメインカメラ市場は「2015年には16億を超える市場になるとみており、ここが我々の成長のメイン市場であることは確か」だとコメント。「そのなかで30%のシェアをとることをまず目標にしているが、2013年には達成できる見込みだ」と述べる。
またイメージセンサーの市場規模は現在2,200億円程度で、平均単価が170円と紹介。「そこで1,000円のものを売れたら1兆3400億円の市場になる。そのための付加価値をカメラの信号処理や実装技術で提供できると考えている」と、同社の持つ技術で市場拡大に貢献していきたいとした。
さらにプレゼンテーションの最後には「今回は主に2つの機能を紹介したが、それだけに終わらないのがソニーだ」とコメント。「10年先までの技術の仕込みをやっている」とし、「スマートフォンの波が落ち着いた後の、次の波は何か。家庭での様々なデジタル機器を指先ひとつですべてを制御できる『奥様は魔女状態』だろうし、車はたくさんのセンサーを搭載し、無事故無違反が実現できている。鉄腕アトムが歩いているかもしれない。つまり、非常に高速で特殊な処理をするセンサーが様々な場面で必要になる」と述べる。