テレビ事業の営業赤字は696億円
ソニー、'12年度は純利益430億円 − 5期ぶり黒字、昨年度から大幅改善
■デバイス分野
イメージセンサーや電池、記録メディアなどが含まれるデバイス分野の売上高は、前年度比17.3%減少し8,486億円となった。為替の好影響やモバイル機器向け需要増加によるイメージセンサーの大幅増収というプラス要因はあったものの、中小型ディスプレイ事業やケミカルプロダクツ関連事業売却などの影響がぬぐえなかった。
しかし、営業損益は221億円の損失だった前年度に比べ、今年度は439億円の利益に転じた。前年度は中小型ディスプレイ事業売却に伴う損失192億円が計上されていたこと、そして前述のイメージセンサーなどの増収による。
■2013年度は売上高7.5兆円、純利益500億円を見込む
また、2013年度の連結業績予想も発表。売上高7.5兆円、営業利益2,300億円、純利益500億円。円安及びエレクトロニクス事業での増収を見込んでいることなどにより、大幅な増加を見込んでいる。
連結営業利益については、2012年度は資産売却による売却益と再評価益の計上により大きく改善したが、2013年度は増収の影響やエレクトロニクス事業での損益改善などにより、ほぼ前年度並みを見込んでいるとのこと。エレクトロニクス事業では約1,000億円の営業利益を目指しているという。
イメージング・プロダクツ&ソリューション分野では放送用・業務用機器およびレンズ交換式一眼カメラの大幅な増収を見込む。
またゲーム分野では、PlayStation 4を導入予定であることから、大幅な増収を見込む。
モバイル・プロダクツ&コミュニケーション分野では、スマートフォンの販売台数増加と高付加価値モデルの導入、および高付加価値PCの導入により、大幅な増収を見込む。
ホームエンタテインメント&サウンド分野では、液晶テレビでフルHDモデルの画質・音質向上や、4K対応機といった商品力を強化した高付加価値モデルの導入を予定。これにより販売台数増加・増収を見込む。営業損益についても、主に液晶テレビを中心とする増収の影響と更なる費用削減により改善させ、利益計上を狙うとのことだ。