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【CES】ソニー高木SVPが語る、ハイレゾを軸とした“音のソニー”復活

公開日 2015/01/08 15:02 山本 敦
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ー ハイレゾのプレミアムなイメージを高めていくために、据え置き型コンポーネントには今後どのように力を入れていくのか。

高木氏:オーディオルームで聴く据え置き型コンポーネントの領域についても、ハイレゾ対応の商品レンジを拡大していきたいと考えている。ポータブルだけでなく、ご自宅でいい音が聴ける展開もしっかりやらなければならないと認識している。

ー 「ソニーの音」をこれからどう定義していくかという課題は非常に重要。しばらく“お休み”されている間にバラバラになってしまっていた。これからどういう風にソニーのアイデンティティとなる音をつくっていくのか。

高木氏:休んでいたというご指摘はその通りだ。2012年に私がオーディオ事業を担当するまで休眠期間が長かった。「音のソニー」という軸がなかった時代だ。その影響で、これが「ソニーの音」だというものが今はない。一方で、世界の各地域ごとに人々が好みとする音はきめ細かく調査を行っている。本当に音が聴き分けられる、コアなオーディオファンの方々に納得いただけるソニーの音も、今後積極的に打ち出さなければならないが、そこは評論家の方々のご意見も参考にしながらつくりたい。

だが、まずはソニーのオーディオ事業を復権させることにプライオリティを置く。そのためにはまず地域、ターゲット単位でのケアを優先して進めていく。それに平行しながら、ハードルは高いと認識しているが、コアなオーディオファンに胸を張ってご紹介できるソニーの音を作り上げていくつもりだ。

■「ハイレゾ対応モデルが一番充実しているブランドがソニー」を狙う

ー 社内に「音質検討委員会」のような機関を設けているのか。

高木氏:12年の4月以降にオーディオ事業が一つになって以後、アイテムを横断して音質を検討するチームをつくった。評論家の方々にご指導をいただきながらしっかりとやっている。

ー アメリカ市場では、例えばヘッドホンではbeatsブランドが10代の層を中心にとても強い。マーケティングや使用シーンの提案において非常に戦略力に富んでいる。これから数々のオーディオ商品の軸の中で、ソニーの商品をより多くの人々に想起させるためのブランディング戦略をどう考えているか。

高木氏:アメリカではビーツやボーズのヘッドホンが非常に強い。プレミアムラインと呼ばれる100ドル以上の価格帯製品ではソニーの認知度がとても低いのも事実。その中で闘うため、「ハイレゾ対応モデルが一番充実しているブランドがソニー」というポジショニングを取りたい。ハイレゾそのものが普及していないのも事実だが、やはりソニーがブランディングの軸とするのはハイレゾだ。ハイレゾ対応製品の中に、若者向けのデザインがあったり、オーディオファン向けの製品を揃えていく。ハイレゾ対応という大きな傘の下でセグメントを分けながらブランディングしていく。

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