HOME > ニュース > <MWC>“ソニーらしさ”にこだわり抜いたタブレット − 開発者が語る「Xperia Z4 Tablet」の魅力

10型クラスで世界最薄・最軽量

<MWC>“ソニーらしさ”にこだわり抜いたタブレット − 開発者が語る「Xperia Z4 Tablet」の魅力

公開日 2015/03/04 20:05 山本敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

フラグシップモデルならではの画質・音質のプレミアム感をアピール

「Xperia Z4 Tablet」の販売は日本を含む世界各地域で、6月からの展開を予定しているが、ソニーとしてはタブレットの高級機として販売を、当初はXperia Z2 Tabletで良いフィードバックのあった地域に限定して展開する考えであるという。伊藤氏は「タブレット市場のレンジが広がっている中で、ソニーの強みが出せる高級価格帯のレンジにポジショニングを定めて競争に打ち勝っていきたい」とコメントする。

X-Reality for mobileのデモンストレーションにより高精細な映像をアピールする

前機種のXperia Z2 Tabletはどんなユーザーが多かったのだろうか。伊藤氏は「Z2の特徴である画質や処理性能の高さを理解し、動画やゲームなどエンタメ系のコンテンツを中心にスタンドアローンで使われているケースも多いですね」と語る。

既に製品発表時のニュースでお伝えしている通り、液晶のサイズは10.1型とZ2から変わりないが、解像度がZ2 TabletのWUXGA(1,920×1,200)から、Z4 TabletではWQXGA(2,560×1,600)に上がるなど、「2K解像度10型クラスのタブレットの中でも、最も明るく高精細な画質を特徴としている」(伊藤氏)という。画面の輝度性能はZ2 Tabletとの比較で約40%もアップした。

高音質再生にもこだわった。Bluetooth経由でハイレゾなみの高音質再生を実現するソニーの新コーデック「LDAC」に対応した初のXperiaシリーズとなるが、ブースではプレミアムヘッドホンの「MDR-1ABT」を組み合わせて、ハイレゾ音源をワイヤレスで再生するデモを行っていた。ところが、会場にはLDACの技術を説明するパネルが設けられておらず、リスニングしている人もこれがハイレゾ相当の音質をワイヤレスで試聴していることがわかるようになっていなかった。

MDR-1ABTとの組み合わせによるLDACの試聴も可能だったが、LDACで再生中であることを示すパネルやLDACの技術説明は行われていなかった

この理由を伊藤氏に訊ねたところ「MWCでは技術的なコーデックの説明よりも、より体験に集中してもらいたかったため」いう回答だったが、1月のCESでは大々的に発表され、注目を浴びていたLDACをなぜより強力にプッシュしないのか、オーディオ・ビジュアルの展示会ではないとはいえ残念に感じられた。

Xperiaの上手な使いこなしやアプリ情報などを提供する「Xperia Lounge」は、日本国内でも「Xperia Lounge Japan」アプリを通じて提供されているが、ヨーロッパではそのサービスがさらに強化される。具体的にはXperiaシリーズの製品を購入後、サービスの会員としてユーザー登録を行うことで、製品のランクによって上級モデルのZ4 TabletやXperia Z3は「Gold」、ミドルレンジの「Xperia M4 Aqua」などを購入の場合は「Silver」とレベルを分けながら、それぞれにVIPコンテンツを提供していく。

Xperiaに関連するコンテンツサービスの動向としては、ソニーは日本を除く世界41市場でSpotifyとの連携による「PlayStation Music」も展開を発表している。日本ではこれに伴い、まずは3月29日に定額音楽配信サービスの「MusicUnlimited」が終了することだけが明らかになっており、代わりとなる音楽サービスがまだ発表されていない。伊藤氏は「日本国内でもXperiaシリーズが対応できる最適なコンテンツを用意して提案する計画だが、まだ具体的なことは考えていない」と答える。ユーザーがハイレゾ対応のフラグシップタブレットの魅力を十分に実感できるような新サービス、あるいは既存サービスとの連携モデルも含めた「高音質」側のアピールにもぜひ注力して欲しいところだ。

次ページスマホの次期フラグシップモデルはどうなる?

前へ 1 2 3 4 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE