テレビも利益を前年度から上積み
ソニー、実質8期ぶりの最終黒字。エレキも5期ぶりに黒字
営業利益は、前年度比304億円増加し、721億円。デジタルカメラにおける製品ミックスの改善及び費用の削減などにより、分野全体で大幅な増益となった。なお、為替の悪影響は16億円だった。
デバイス分野は、売上高が前年度比 0.9%増の9,358億円で、営業損益は、前年度の890億円の利益に対し、当年度は286億円の損失を計上した。
■SXRD等を生産する熊本テックの被災状況説明も
そのほか発表会では、熊本での地震が与える事業への影響についても改めて報告。「一部社員とその家族は避難所生活を余儀なくされているが人的被害はない」とした上で、主にソニーセミコンダクタマニュファクチャリング 熊本テクノロジーセンター(熊本テック)の被害状況を報告した。
熊本テックは、今回の本震震源地から約12kmの位置となる熊本県菊池郡菊陽町に2001年に設立され、現在は約3,200名の従業員が働く。主にCCD/CMOSイメージセンサー、HLCD(高温ポリシリコンTFT液晶パネル)、そしてプロジェクター等のSXRDを製造している。
クリーンルームが低層と高層の二層構造になっており、「高層のクリーンルームは揺れが大きく損害が生じている」とのこと。ただし低層のクリーンルームと生産ラインの被害は少なく、5月3日を目処に創業を再開する見込みだという。
なお、サプライヤーの工場も被災地域にあることもあり、前述のようにゲームやホームセンター製品へも影響が出る可能性があると指摘。こうしたこともあり、今回は2016年度の業績見通し発表を延期する。「地震の影響を含めて精査をしており、5月24日を目処に改めて業績見通しを発表したい」とした。