高知県産・孟宗竹を使用
デノン、“竹” 採用の新フラグシップヘッドホン「AH-D9200」。“蛇口全開のオープンな音”
デノンは、ハウジング素材に高知県産・孟宗竹を用いたフラグシップ密閉型ヘッドホン「AH-D9200」を9月下旬に発売する。価格は195,000円(税抜)。
2017年1月に当時のフラグシップとして発売された「AH-D7200」(実売10万円前後)のさらに上位に、新しいフラグシップモデルとして登場するのがこのAH-D9200となる。よってAH-D7200も引き続きラインナップされる。
ハウジングの素材に高知県産の「孟宗竹」という竹素材を使用したことが最大の特徴。様々な素材を検討する中で、竹が備える軽量性、適度な剛性、優れた振動吸収性に着目。ヘッドホンのハウジングの素材として最適であることを発見したという。このハウジングは、優れた木材加工技術を有する職人によって仕上げられる。
ドライバーはAH-D7200と同じく50mm径ナノファイバー・フリーエッジドライバーを搭載するが、孟宗竹ハウジングの採用に合わせて、振動板形状やナノファイバーの配合率を変更してブラッシュアップされた。駆動系には、軽量化によって振動系の反応を高めるというCCAWボイスコイルが用いられている。
そのほか、アルミダイキャスト製ハンガー、国内メーカーと共同開発した人工皮革を用いた立体縫製イヤーパッドなどを採用する。ケーブルは着脱式で、AH-D7200同梱品よりグレードの高い6.3mmステレオミニ端子を備えたシルバーコートOFCケーブル(長さ3m)と、3.5mmステレオミニ端子のOFCケーブル(長さ1.3m)の2種類が同梱される。
インピーダンスは24Ω、感度は105dB/mW、再生周波数帯域は5Hz〜56kHz、質量は375g(ケーブル除く)。
デノンはAH-D9200の製造を行うために、プレミアムクラスのHi-FiコンポーネントやAVアンプの製造を行う新白河の製造拠点「白河オーディオワークス」に、ヘッドホン生産設備を新設。選び抜かれた1人の担当者の手により、AH-D9200の組み立てから検査、梱包まで一貫して製造。メイド・イン・ジャパンの品質もアピールされた。
9月5日にデノンは発表会を開催した。発表会では本製品の開発を手がけたディーアンドエムの竹野勝義氏、孟宗竹ハウジングの製造を手がけたミロクの山本敦氏が登場。ヘッドホンの詳細について説明を行った。
■竹ハウジングヘッドホンへの流れ − 上位機で一貫して木製ハウジングを採用
デノンが現在ラインナップする上位ヘッドホンはいずれも木製ハウジングを採用。これらの製品を“リアルウッドシリーズ”と呼称している。本シリーズは今回登場する「AH-D9200」(19.5万円)を頂点に、「AH-D7200」(’17年発売、10万円前後)、「AH-D5200」(’18年発売、6.5万円前後)、「AH-MM400」(’14年登場、4万円前後)というラインナップで展開する。
いずれのモデルも木製ハウジングと、Hi-Fiスピーカーと同様の構造を備えるフリーエッジ・ドライバーを採用しており、この組み合わせがデノンの高級ヘッドホンの特徴となっている。
デノンにとって「AH-D7200」は、同社ヘッドホンの新世代を告げるモデルとなった(この点については開発者インタビューで詳しく話を聞いている)。ひとつ前の旗艦モデル「AH-D7100」(’12年発売、12万円前後)は従来路線からデザインや音質傾向を変更した意欲的モデルだったが、AH-D7200においては、ファンの間で非常に評価が高かった2つ前の旗艦モデル「AH-D7000」(2008年発売、12万円前後)の方向性へ回帰。こちらをベースに発展させたヘッドホンとして登場し、以降登場する同社高級ヘッドホンの礎となった。今年4月には、AH-D7200の技術を継承しつつハウジングの材質を変更した「AH-D5200」が登場していた。
また、2007年に発売した天然ウッド製ハウジング採用の「AH-D5000」を端緒として、近年は高級クラスのヘッドホンでは木製ハウジングを採用。天然素材である木材の響きや音響特性を活かした音作りを進めてきた。
AH-D7000とAH-D7100においてマホガニー材、AH-D7200ではウォールナット材を採用。今年登場したAH-D5200では、ナチュラル・ゼブラウッドが採用された。そして今回、新しいフラグシップとして登場したAH-D9200は、同社モデルとして初となる竹素材ハウジングが採用された。
■サウンドマネージャーが語る、竹ハウジングが可能にしたサウンド
発表会ではデノンの全製品の音質チューニングを担当するサウンドマネージャー、山内慎一氏が登壇。AH-D9200で目指した音質について説明を行った。
AH-D9200では、同氏がこれまでデノンのHi-Fiコンポーネントで一貫して掲げてきた“ビビッド”かつ“スペーシャス”なサウンドをヘッドホンにおいても実現させるという目標があったという。「数年前まではスピーカーの音とヘッドホンの音は、ある程度分けて考えていた」と同氏。しかし、様々なヘッドホンを手がけるなかで手応えを得て、Hi-Fiの世界の音をそのままヘッドホンをシフトできることが可能になってきたのだという。「その集大成がAH-D9200」と山内氏は語る。
2017年1月に当時のフラグシップとして発売された「AH-D7200」(実売10万円前後)のさらに上位に、新しいフラグシップモデルとして登場するのがこのAH-D9200となる。よってAH-D7200も引き続きラインナップされる。
ハウジングの素材に高知県産の「孟宗竹」という竹素材を使用したことが最大の特徴。様々な素材を検討する中で、竹が備える軽量性、適度な剛性、優れた振動吸収性に着目。ヘッドホンのハウジングの素材として最適であることを発見したという。このハウジングは、優れた木材加工技術を有する職人によって仕上げられる。
ドライバーはAH-D7200と同じく50mm径ナノファイバー・フリーエッジドライバーを搭載するが、孟宗竹ハウジングの採用に合わせて、振動板形状やナノファイバーの配合率を変更してブラッシュアップされた。駆動系には、軽量化によって振動系の反応を高めるというCCAWボイスコイルが用いられている。
そのほか、アルミダイキャスト製ハンガー、国内メーカーと共同開発した人工皮革を用いた立体縫製イヤーパッドなどを採用する。ケーブルは着脱式で、AH-D7200同梱品よりグレードの高い6.3mmステレオミニ端子を備えたシルバーコートOFCケーブル(長さ3m)と、3.5mmステレオミニ端子のOFCケーブル(長さ1.3m)の2種類が同梱される。
インピーダンスは24Ω、感度は105dB/mW、再生周波数帯域は5Hz〜56kHz、質量は375g(ケーブル除く)。
デノンはAH-D9200の製造を行うために、プレミアムクラスのHi-FiコンポーネントやAVアンプの製造を行う新白河の製造拠点「白河オーディオワークス」に、ヘッドホン生産設備を新設。選び抜かれた1人の担当者の手により、AH-D9200の組み立てから検査、梱包まで一貫して製造。メイド・イン・ジャパンの品質もアピールされた。
9月5日にデノンは発表会を開催した。発表会では本製品の開発を手がけたディーアンドエムの竹野勝義氏、孟宗竹ハウジングの製造を手がけたミロクの山本敦氏が登場。ヘッドホンの詳細について説明を行った。
■竹ハウジングヘッドホンへの流れ − 上位機で一貫して木製ハウジングを採用
デノンが現在ラインナップする上位ヘッドホンはいずれも木製ハウジングを採用。これらの製品を“リアルウッドシリーズ”と呼称している。本シリーズは今回登場する「AH-D9200」(19.5万円)を頂点に、「AH-D7200」(’17年発売、10万円前後)、「AH-D5200」(’18年発売、6.5万円前後)、「AH-MM400」(’14年登場、4万円前後)というラインナップで展開する。
いずれのモデルも木製ハウジングと、Hi-Fiスピーカーと同様の構造を備えるフリーエッジ・ドライバーを採用しており、この組み合わせがデノンの高級ヘッドホンの特徴となっている。
デノンにとって「AH-D7200」は、同社ヘッドホンの新世代を告げるモデルとなった(この点については開発者インタビューで詳しく話を聞いている)。ひとつ前の旗艦モデル「AH-D7100」(’12年発売、12万円前後)は従来路線からデザインや音質傾向を変更した意欲的モデルだったが、AH-D7200においては、ファンの間で非常に評価が高かった2つ前の旗艦モデル「AH-D7000」(2008年発売、12万円前後)の方向性へ回帰。こちらをベースに発展させたヘッドホンとして登場し、以降登場する同社高級ヘッドホンの礎となった。今年4月には、AH-D7200の技術を継承しつつハウジングの材質を変更した「AH-D5200」が登場していた。
また、2007年に発売した天然ウッド製ハウジング採用の「AH-D5000」を端緒として、近年は高級クラスのヘッドホンでは木製ハウジングを採用。天然素材である木材の響きや音響特性を活かした音作りを進めてきた。
AH-D7000とAH-D7100においてマホガニー材、AH-D7200ではウォールナット材を採用。今年登場したAH-D5200では、ナチュラル・ゼブラウッドが採用された。そして今回、新しいフラグシップとして登場したAH-D9200は、同社モデルとして初となる竹素材ハウジングが採用された。
■サウンドマネージャーが語る、竹ハウジングが可能にしたサウンド
発表会ではデノンの全製品の音質チューニングを担当するサウンドマネージャー、山内慎一氏が登壇。AH-D9200で目指した音質について説明を行った。
AH-D9200では、同氏がこれまでデノンのHi-Fiコンポーネントで一貫して掲げてきた“ビビッド”かつ“スペーシャス”なサウンドをヘッドホンにおいても実現させるという目標があったという。「数年前まではスピーカーの音とヘッドホンの音は、ある程度分けて考えていた」と同氏。しかし、様々なヘッドホンを手がけるなかで手応えを得て、Hi-Fiの世界の音をそのままヘッドホンをシフトできることが可能になってきたのだという。「その集大成がAH-D9200」と山内氏は語る。