GOLDENWAVE社との共同開発製品
<ヘッドフォン祭>HiFiMAN、“ヒマラヤDAC”とA級アンプ融合「SERENADE」など新製品を披露
フジヤエービックが主催する「秋のヘッドフォン祭 2023」が、10月28日にステーションコンファレンス東京にて開催された。本稿では、HiFiMANの新製品発表会の模様をレポートする。
HiFiMANは、このイベントに合わせて3製品を披露。先んじて発表されていたネットワーク機能内蔵ヘッドホンアンプ「GoldenWave SERENADE」とアナログヘッドホンアンプ「GoldenWave PRELUDE」(以下、PRELUDE/SERENADE)と、完全ワイヤレスイヤホン「SVANAR WIRELESS LE」が登場した。
SERENADE、およびPRELUDEは、中国で10年以上ヘッドホンアンプ開発を手掛けてきたGOLDENWAVE社との共同開発製品。『HiFiMANの先進的な技術とGOLDENWAVEのアンプ技術が融合したモデル』とアピールする。
SERENADEでは、同社独自のR-2Rラダー抵抗方式DAC「ヒマラヤPro」をデュアルで搭載。ネットワーク機能も内蔵し、DLNA再生/TIDAL Connect/Spotify Connect/Roon Readyなどに対応する。
新製品発表会で司会を務めた、オーディオライターの佐々木喜洋氏によると、「従来方式のDACの多くは、PCMデータをΔΣ変換してアナログ変換するため、いわゆる “デジタル臭い” と言われてしまうことがありますが、R-2R方式ではマルチビットでPCMを直接デコードすることで、そういったデジタル臭い音になりにくくなります」と説明。R-2R方式は多くの抵抗をはしご状に並べることから「ラダー方式」とも言われ、高精度な抵抗がたくさん出てきたこともあり、そのメリットが生かせるようになったとのこと。
さらに「ヒマラヤPro」では、従来製品に比べて消費電力が少ないというメリットも。また補正アルゴリズムを改良し、第一世代からTHD+Nのさらなる低減を実現。大型トロイダルトランスを搭載しており、32Ωで3kWという出力レベルを可能にした。
ネットワーク機能はモジュール化されており、背面パネルから取り外しも可能で、将来的なアップデートも見越した設計となっている。
佐々木氏も「ストリーミング機能を備えたDAC内蔵アンプということで、カジュアルなモデルと捉えられがちですが、A級増幅でここまでの出力を実現できる “硬派” な製品でもあります」とアンプ性能の高さに賛辞を送る。
PRELUDEはフルバランス構成の純A級方式のアナログヘッドホンアンプ。シングルエンドからバランスに変換する高精度のバランス変換回路を搭載し、「シングルエンド入力でもバランス駆動の効果がしっかり感じられる」とのこと。
ボリュームはアルプス製4連バランス、低ノイズのトロイダルトランスを搭載。シャーシは一枚板のアルミニウムから切削加工し共振を排除するなど、音質にこだわったパーツ選定が行われている。出力は3pinバランス(2本)、4pinバランス、4.4mmを搭載。3pinバランスはコンボジャックとなっており、6.3mmヘッドホンも装着可能。
HFiMAN JAPANの徐 家哲氏によると、「HiFiMANとGOLDENWAVEは以前から緊密な協力関係にあり、実は中国国内でも2社の製品は相性が良いと言われていました。今回共同開発した製品は、電力消費に優れたヒマラヤProと、A級アンプの双方の強みを生かしたものになっています」とアピール。2社の協業については「今後も継続的に製品開発を行っていく予定です」とした。
完全ワイヤレスイヤホン「SVANAR WIRELESS LE」は、「SVANAR WIRELESS」の下位モデル。LDAC対応を省いたほか、ハウジングをプラスチック素材にするなどの変更を加え、価格も「かなり安くなる予定」とのこと。11月中旬の発売を予定する。
また、最後にストリーミング用デコードアンプ複合機「EF500」も写真のみ公開された。その姿は縦置きのネットワーク機能内蔵ヘッドホンアンプのように見えるが、現時点で詳細は非公開とのことで、今後の発表が待たれる。
HiFiMANは、このイベントに合わせて3製品を披露。先んじて発表されていたネットワーク機能内蔵ヘッドホンアンプ「GoldenWave SERENADE」とアナログヘッドホンアンプ「GoldenWave PRELUDE」(以下、PRELUDE/SERENADE)と、完全ワイヤレスイヤホン「SVANAR WIRELESS LE」が登場した。
SERENADE、およびPRELUDEは、中国で10年以上ヘッドホンアンプ開発を手掛けてきたGOLDENWAVE社との共同開発製品。『HiFiMANの先進的な技術とGOLDENWAVEのアンプ技術が融合したモデル』とアピールする。
SERENADEでは、同社独自のR-2Rラダー抵抗方式DAC「ヒマラヤPro」をデュアルで搭載。ネットワーク機能も内蔵し、DLNA再生/TIDAL Connect/Spotify Connect/Roon Readyなどに対応する。
新製品発表会で司会を務めた、オーディオライターの佐々木喜洋氏によると、「従来方式のDACの多くは、PCMデータをΔΣ変換してアナログ変換するため、いわゆる “デジタル臭い” と言われてしまうことがありますが、R-2R方式ではマルチビットでPCMを直接デコードすることで、そういったデジタル臭い音になりにくくなります」と説明。R-2R方式は多くの抵抗をはしご状に並べることから「ラダー方式」とも言われ、高精度な抵抗がたくさん出てきたこともあり、そのメリットが生かせるようになったとのこと。
さらに「ヒマラヤPro」では、従来製品に比べて消費電力が少ないというメリットも。また補正アルゴリズムを改良し、第一世代からTHD+Nのさらなる低減を実現。大型トロイダルトランスを搭載しており、32Ωで3kWという出力レベルを可能にした。
ネットワーク機能はモジュール化されており、背面パネルから取り外しも可能で、将来的なアップデートも見越した設計となっている。
佐々木氏も「ストリーミング機能を備えたDAC内蔵アンプということで、カジュアルなモデルと捉えられがちですが、A級増幅でここまでの出力を実現できる “硬派” な製品でもあります」とアンプ性能の高さに賛辞を送る。
PRELUDEはフルバランス構成の純A級方式のアナログヘッドホンアンプ。シングルエンドからバランスに変換する高精度のバランス変換回路を搭載し、「シングルエンド入力でもバランス駆動の効果がしっかり感じられる」とのこと。
ボリュームはアルプス製4連バランス、低ノイズのトロイダルトランスを搭載。シャーシは一枚板のアルミニウムから切削加工し共振を排除するなど、音質にこだわったパーツ選定が行われている。出力は3pinバランス(2本)、4pinバランス、4.4mmを搭載。3pinバランスはコンボジャックとなっており、6.3mmヘッドホンも装着可能。
HFiMAN JAPANの徐 家哲氏によると、「HiFiMANとGOLDENWAVEは以前から緊密な協力関係にあり、実は中国国内でも2社の製品は相性が良いと言われていました。今回共同開発した製品は、電力消費に優れたヒマラヤProと、A級アンプの双方の強みを生かしたものになっています」とアピール。2社の協業については「今後も継続的に製品開発を行っていく予定です」とした。
完全ワイヤレスイヤホン「SVANAR WIRELESS LE」は、「SVANAR WIRELESS」の下位モデル。LDAC対応を省いたほか、ハウジングをプラスチック素材にするなどの変更を加え、価格も「かなり安くなる予定」とのこと。11月中旬の発売を予定する。
また、最後にストリーミング用デコードアンプ複合機「EF500」も写真のみ公開された。その姿は縦置きのネットワーク機能内蔵ヘッドホンアンプのように見えるが、現時点で詳細は非公開とのことで、今後の発表が待たれる。