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「パノラマ撮影+ウルトラワイド液晶」の威力を検証

【速攻レビュー】ソニー「DSC-HX1」のパノラマ能力をVAIO type Pで引き出す!

公開日 2009/03/25 00:47 Phile-web編集部・小野
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DSC-HX1とtype P
パノラマ撮影と1080p動画撮影が可能な“Cyber-Shot”「DSC-HX1」。発売に先駆けて実機を触る機会に恵まれたので、さっそくパノラマ撮影機能の実力を検証してみた。また、パノラマ写真ということで画像再生時にはワイド画面との相性が良いと思い、解像度1,600×768のウルトラワイド液晶を搭載したVAIO type Pとの相性も併せて試した。

■パノラマ画像合成の待ち時間にストレスはナシ

製品の細かいスペックなどについては、製品発売を伝える別項のニュース(関連ニュース)をご覧頂きたいが、本機でのパノラマ撮影は高速連写で撮影した複数の画像をつなぎ合わせるというもの。原理的には単純だが、鑑賞に堪えうるレベルの画像を実際に短時間で合成するというのはかなりの技術力だ。

本機にはジャイロセンサーが内蔵されており、画像ごとに記録されたジャイロ情報を読み取ってズレの少ないポイントを探すことなどにより、自然な画像合成を可能にしているという。

パノラマ撮影機能「スイングパノラマ」は、カメラを振る方向を上下左右に任意で変更可能。パノラマの度合いも「スタンダード」と「ワイド」の2段階が用意されている。

スイングの方向はメニューから設定変更できる

テスト撮影を行ったのは下記写真の場所。石製の欄干の前に立ち、横に長く続くレンガ作りの建物がどこまで写せるかを試した。まずはパノラマ機能を使わず通常のサイズで撮影したものが下記右側の写真。部屋がふたつと半分映っている状態だ。

テスト撮影ポイント。背後には交差点がある

ノーマルサイズでの写真。部屋が2.5個分写っている

パノラマを「スタンダード」モードで撮影したのが下記左側の写真。建物は端まで収まっており、パノラマ撮影の威力を感じさせてくれる。ちなみに、パノラマではない通常撮影時にも画像サイズの選択肢に「ワイド」があるのだが、こちらは通常画像の上下をカットしてワイドにするというものだ。

「スタンダード」パノラマでの写真

パノラマではない通常撮影時の「ワイド」写真は上下をトリミングするというもの

次にパノラマを「ワイド」にして撮影。こちらでは、ぐるっと後ろを振り向き、背後の交差点までも1枚の写真に収められてしまう。

「ワイド」パノラマでの写真。背後の交差点の様子までも1枚の写真へ収められる

続いては縦位置でのパノラマ撮影にもトライ。場所を移動し、縦に長い垂れ幕を撮影してみた。下記はパノラマ未使用時の写真だ。

ノーマルサイズでの縦位置写真。近距離から見上げるような形で撮影したため、全体が収まりきっていない

そして左がパノラマ「スタンダード」時のもので、右が「ワイド」時のもの。「スタンダード」では垂れ幕全体はもちろん上空までも収められ、「ワイド」ではスイング開始地点をさらに足下方向へと広げても対応できている。

「スタンダード」パノラマでの写真。もちろん撮影位置は上記通常撮影時と同じ地点だ

「ワイド」パノラマでの写真。街中でエビ反りの姿勢になるのが恥ずかしかったのでスイング開始地点を足下方向へと広げた

パノラマ写真の合成にかかる時間は約5秒。しかし、実際には撮影後にカメラをスイング開始地点まで戻しているうちに合成が完了するくらいの感覚で、写真合成の処理で待たされている感じはあまりなかった。この点に関するストレスは非常に少ないと言えるのではないだろうか。

合成の質に関しても、ところどころで「この地点で合成したな」と分かるズレはあるものの、概ね満足できるレベルに仕上がっている。このあたりは撮影者の手ブレ具合に影響される部分もあるので、なるべくまっすぐにスイングできるように注意すれば、高精度なパノラマ撮影が行えるだろう。

また、横位置写真での欄干部や、縦位置写真での街灯のポール部など、手前にあるもので合成のズレが少々目立つ結果となった。対象物との距離が近い場合の合成は少し苦手なようだ。複数枚の写真をつなぎ合わせるというその性質上、動的なものの撮影にも対応しづらいので、パノラマ撮影は雄大な自然など風景写真を中心に活用するのが良さそうだ。

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