カメラや動画撮影も大幅進化
「iPhone 4」のAV機能をレビュー − 圧倒的な高精細画面、フルHD再生も可能な驚異の実力
■信じがたいほど高精細なディスプレイは動画の空気感さえ描き出す
人間の視力の限界を超えたという触れ込みの「網膜ディスプレイ」は、iPhone 4の最大の売りだ。解像度は960×540ピクセルと、画素数がiPhone 3G/3GSのちょうど4倍となり、画面サイズは3.5インチのまま変わっていない。画素密度を表すppi(ピクセル・パー・インチ)では326ppiとなっている。液晶の方式は、当サイトの読者にはおなじみのIPSだ。
その精細感をまず手軽に確認したければ、マップアプリで現在地を表示してみればよい。特に文字(フォント)の読みやすさは、3G/3GSと大きな差がある。小さめの文字でもそのまま読めるので、地図を頻繁に拡大表示させる必要がない。美しいし、実用性も格段に高まっている。
そしてさらに決定的な実感を得たければ、iTunesStoreで無料提供されている映画トレーラーをダウンロード、再生してみてほしい。iPhone 4にフィットするのは720pバージョンだ。
「Karate Kid」のトレーラーは、中国的な雄大かつ繊細な風景が何カットも映し出されるが、そのたびにハッとさせられる。森の木々の細部まで描写する精細感はもちろんだが、3.5インチ程度の画面サイズから、遠景の広がりや空気感さえ感じられるとは。その初見の驚きは「!」ではなく「?!」と表現したい。つまりは、一瞬信じられなかったくらいに驚いた。
まずその第一印象をお伝えした上で、デジカメ機能やビデオ録画機能で撮影した素材も含めての、画質の各要素を具体的に述べていこう。