カメラや動画撮影も大幅進化
「iPhone 4」のAV機能をレビュー − 圧倒的な高精細画面、フルHD再生も可能な驚異の実力
■色調バランスも良く視野角の広さは特筆もの
色調は、筆者所有のiPhone 3Gと比べると、比較にならないくらいバランスがよい。並べて比べてみると、筆者のiPhone 3Gは明らかに赤味が強すぎる。取材に同席していた編集者のiPhone 3Gではそれほどでもなかったので、ディスプレイの製造メーカーなどによって差があるのだろう。
ほかに、社内にあったiPhone 3GSなどとも色合いを比較してみたが、iPhone 4の色調改善効果は明確だ。いままでiPhone 3Gの色表現に疑問を感じていなかった自らの思慮の浅さを省みざるを得ない。まあ、iPhone 3Gは表示品質以前にカメラの撮影画質が貧弱だったので、気にもならなかったという面もあるのだが…。
コントラストおよび暗部の階調表現にも十分に納得させられた。編集部で用意したHD映像の、首都高速道路下の薄暗い部分。ここの階調やディテールが潰れない。単にディスプレイの解像度がHDに近いというだけではなく、単位面積あたりの画素密度が凄まじく高いので、実質的かつ総合的な描写力において、HDに匹敵する、あるいは上回るほどの臨場感が得られるのだ。
視野角は、縦方向は特に良好。iPhone利用の大部分を占めるであろう縦持ちスタイルにおいては、わざと角度を付けて見ても、色合いの変化などは目立たず、コントラスト低下もよく抑えられている。
横方向も、縦方向ほどではないものの、十分な視野角を確保している。大人数で様々な角度から画面を覗き込むというようなことになれば少し気になるかもしれないが、一人で使うぶんには不満を感じることはないだろう。
というわけで、画質への満足度は非常に高い。筆者はそもそも画質クオリティにそれほど重きを置かない方だが、そんな筆者でさえも無条件で感心させられてしまうほどの飛び抜けぶりだ。