やはり大きかった音質差
最新スマートフォン/iPod 7機種の音質を徹底比較! − 編集部員がガチンコ・クロスレビュー
■アップル「iPod nano(5G)」
公式サイトはこちら(6Gのページ)
iPod nanoの一世代前のモデル。編集部で最新モデルを持っている者がいなかったので、6Gは今回はテストしてません。とは言え、クリックホイールで快適に操作できる本機を、いまだに愛用しているという方も多いのではないでしょうか(すみません、言い訳です)。
音についても、iPod touchのミニ版といった感じ。touchが再生する音を1つの画像に例えるなら、それの縦横比を変えずにサイズをやや小さくしたようなイメージだ。あくまでも『For Anyone』を聴いた感じでは、touchと比べて全体の質にさほど変化は感じないが、スケール感が少し小さめになるイメージである(音場が狭くなるということではなく、あくまでも印象なのだが…)。 | ||
iPod touchよりも少しだけドンシャリ感が強く、高音域がクリアな印象。こちらもサビでの各楽器のバランスなどがよくまとまっている。イントロで入ってくる一発目のシンバルなどは気持ちよく響いてくれる。ただ、サビでのシンバル乱打はもう少しうるさく聴こえた方が良い気もした。ベースのアタック感やバスドラムの重低音が個人的に非常に好ましく感じた。 | ||
アッサリめの、やや乾いた印象の音。高音/低音ともにあまり伸びないのか、シェーンベルクでもYou look good to meでも全体的に音がこもる感じがした。今回試聴したアップル製プレーヤーでは、iPhone4とtouch系(スッキリしているが適度に肉がある)、3GSとnano系(余計な肉があまりない)、という系統に分かれるように感じた。 | ||
ほかのスマートフォンに比べて表現力は別次元。音が出た瞬間、低域から高域に至るまで、全体的にまろやかに感じられることに驚く。スマートフォンに比べてS/Nが際立って良いことが実感される。ウッドベースはダブつかずに下まで伸び、制動力も十分。ブラシの実在感も、手の動きまでが見えてくるようなリアルさ。トライアングルの音も上まで伸び、さらに微細な強弱も丁寧に描き分ける。バックでかすかに聞こえる囁き声も非常にリアルに感じられる。ただし、スケール感や音楽性といった部分はtouchにやや劣る。 |