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メイン+サブの2画面ゲームに注目

iPad 2と「Digital AVアダプタ」が実現、新感覚の“2画面”ゲーム/ビデオ体験をレポート

公開日 2011/05/19 16:38 編集部:風間雄介
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今回ゲームのテストに使用したのは、iPad 2に最適化されたレースゲーム「Real Racing 2 HD」。このゲームは美麗なグラフィックで話題をさらった「Real Racing HD」の続編で、iPad 2に搭載されたA5チップのパワーを利用することで、さらにそのグラフィックの品位を高めている。私見だが、そのクオリティはPS2以上PS3未満、といったあたりだろうか。

Digital AVアダプタを使って、このゲームの画面をテレビに出力すると、ゲーム画面が1080pで表示される。iPad 2で表示する際は1,024×768なので、解像度が大きく向上していることがわかる。

しかもアップコンしているのではなく、iPad 2の内部で1080p映像を作り出し、出力しているのがポイントだ。解像度が上がっているため、iPad 2の画面では若干ガタついて感じられたところが、テレビに出力されたものでは滑らかに見える。

さらにこのゲームは、テレビ画面をメインディスプレイ、iPadをセカンドディスプレイにし、2つのディスプレイに別の情報を表示する機能を持っている。

メインディスプレイを見ながら、iPad 2をハンドルのように左右に傾けることでクルマを操ることができるのはもちろん、iPad 2の画面に様々な情報が表示されるので、コースの情報やラップタイムなどを、いつでもiPad 2上で確認できるのだ。

「Real Racing HD 2」をiPad 2とDigital AVアダプタでテレビに表示させたところ。テレビ画面とiPad 2の画面に違う映像が表示されていることに注目

ニンテンドーDSなど2画面のゲーム機はほかにもあるが、コントローラーそのものがディスプレイになると言えば良いのか、あるいはディスプレイがコントローラーになったと考えたら良いのか、とにかくこの「Real Racing 2 HD」の2画面ゲーム体験はこれまでに体験したことがないもので、かなり新鮮な印象を受けた。

だが、率直に言ってまだこのゲームでは、2画面システムがゲームデザインの中で完全に消化しきれているとは言えない。サブディスプレイを見なくても操作に全く困らず、サブ画面が存在する必然性に乏しいのだ。

だが今後、メインディスプレイとしてのテレビと、サブディスプレイ/コントローラーとしてのiPad 2をうまく役割分担させた、画期的なゲームが登場してくることも考えられる。2つの画面を使った家庭用の据置ゲーム機器はこれまで無かっただけに、大きな可能性を実感させられた。

■アダプターを使えばゲームサウンドも劇的向上

さて、HDMIからは当然ながら映像だけでなく音声も出力されるが、これもiPad 2でのゲーム体験の進化に一役買っている。

次ページHDMI出力でサウンドも劇的向上

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