一条真人の体当たり実験室
【動画付き】PS3で“サクサク”ビデオ編集 − ゲーム感覚が新しい「PlayMemoriesStudio」レビュー
■マイリストビュー
マイリストビューでは、「マイリスト」というプレイリスト的データを作成し、タイムラインビューから画像・動画を追加してさまざまな編集が行える。なお、マイリストビューへはトップメニューの「マイリスト編集」からもアクセスできる。
作成したマイリストはサブメニュー(「△」ボタン)から再生できるが、普通の再生だけでなく、ダイジェスト再生やトラベル再生をすることも可能。またFacebookなどにアップロードすることもできるのだが、このとき、ビデオデータを作成してアップロードされ、その動画がタイムラインビューに登録される。
このマイリストビューでの編集は、これまでにないゲーム的な感覚で面白い。まず、ユーザーは一番下の「新しいマイリストを作成する」を選択することで、新規マイリストを作成できる。そしてマイリストを開き、タイムラインビューから画像・動画を追加していくことができるのだ。
マイリストでは1つ1つの画像、動画ごとに編集効果を追加できるのが、PCのビデオ編集ソフトなどとは違うところだ。編集したい画像を「○」ボタンで選択すると編集モードが起動する。ちなみにここの静止画像は、デフォルトでは長さ6秒の動画として扱われる。
編集作業は左側のメニューから行えるが、その概念は普通のビデオ編集ソフトとやや異なっている。主な編集効果としては、「マルチアクション」「字幕」「効果音」、そして「ビジュアルエフェクト」「再生音量」の設定がある。最後の2つはビデオ全体に対するものなので、単に設定したり、選択したりすればいいだけだが、前者3つの場合はそれだけではない。
「マルチアクション」というのはビデオ編集マニアにもちょっと耳慣れない単語だが、映像をズームアップ・アウトしたり、リピートしたり、スロー再生したり、加速再生したりする機能。使える効果は静止画像と動画では異なり、静止画像では画像の「引き」と「寄り」、つまり画像の拡大と縮小だけしかないのに対して、動画では「部分リピート」、スロー再生、加速再生などもできる。
さて、ビデオ編集では「どこにその効果を入れるか」という設定が必要になるが、PMSではそれをアクションタグという仕組みで行う。これは時間軸で「この効果をここに入れる」というタグを設定するというもの。これを1つ1つのビジュアルアイテムごとに設定することができる。このアクションタグは後から削除したり、位置を移動することもできる。
位置指定が必要な編集のステップとしては、タグを入れる位置をメニューの一番上の「編集するシーンを探す」で探し、その位置に目的のアクションタグを設定することになる。この編集するシーンを探すは、スロー再生やシーン再生で長いビデオでも目的の位置を探しやすいものになっている。
■Facebookへのアップロードも簡単
Facebookへのビデオや画像のアップロードは、トップメニューのアップロード、そして、タイムラインビュー、マイリストビューの編集モードなどから行える。トップメニューのアップロードでは、タイムラインビューに存在する静止画像や動画しかアップロードできないのに対して、マイリストビューでは動画を作成してアップロードすることができる。ちなみに動画のアップロード時には、必要に応じて非公開設定を行うこともできる。
なお現在はFacebookにしか動画をアップロードできないが、将来的には今春開始予定のソニーのクラウドサービス「PlayMemoriesOnline」にもアップロードできるようになる予定とのことだ。
■PlayMemories Studioは何を変えるか?
PlayMemories Studioの特徴は、まさに「ゲーム感覚」で手軽に楽しい映像を作れること。手軽にも使えるが、その編集機能は奥が深く、ある程度本格的な映像の作成もできてしまいそうなポテンシャルを持っている。また、マップビューによって、より楽しく映像を視聴できるのもいい。
PlayMemories StudioはPCのビデオ編集が面倒だとか、スマホ/タブレットとPS3は持っているがPCは持ってない、というような人のデジカメライフ、ビデオカメラライフをもっと楽しくしてくれそうだ。そして今後、PlayMemoriesOnlineが始まったとき、さらにその楽しみは増すことだろう。
(一条真人)