AV機能を中心に実力検証
【レビュー】「iPhone 5」の実力を全方位テスト
■ディスプレイ大型化の是非を問う
使い勝手を良くも悪くも大きく変える可能性があるとされていたのは、ディスプレイサイズの縦方向への拡大、それに伴う全体のサイズ感の変更だ。
最大の危惧は、ディスプレイの上端部分に指が届きにくくなるのではないかということ。大画面と引き換えに操作性が損なわれたのでは残念だ。
しかしこれは、筆者の感覚では、大きな問題を感じなかった。というよりも、予想外に違和感がほとんどない。筆者は身長170cmで、手のサイズは特に大きくも小さくもない方だと思う。僕でOKということは、成人男性ならばだいたい違和感なく扱えるだろう。
取り回しの良さ、手にしたときの軽さ、バランスの良さも貢献しているだろう。持ち手にかかる負担が減っており、持ち方の調整が行いやすい。操作の場面に応じてスムーズに持ち方を変えられる。
画面サイズ大型化のメリットは、単純に、ディスプレイに一度に表示できる情報量がアップすること。例えばウェブブラウズ時、スクロールせずに一覧できる範囲が広がるのは使い勝手向上に大きくつながる。個人的にはホーム画面のアプリアイコンが一列増えたことで、日々常用する主力アプリを一枚のホーム画面に収められるようになったのも嬉しい。
また画面サイズとは異なる話だが、インセル型の採用でディスプレイの表層カバーが薄くなったことは、操作感にも影響していると感じる。画面の中のアイコンなどをタッチするときに、よりダイレクト感があるのだ。いままではまさに「ガラス1枚挟んだ距離」だったのが、そのガラスがなくなったかのような感覚だ。この点も特筆しておきたい。