[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第21回】“低音ホン”の決定打? デノン「AH-C300」のデカさと太さを体感せよ
■まずは仕様をチェック。デカいが装着感は良い
冒頭で「規格外」「最終兵器」と表現したが、何が僕にそう呼ばさせたのかというと、その大きさだ。写真だと遠近感が崩れるので伝わりにくいかと思うが、実物のデカさは圧倒的である。
最初に実物を見たときにはそのあまりのデカさに笑った。いや本当にデカいのだ。みなさんも実物を見ればきっと無駄にテンションが上がるはず。しかしここまでデカイと「いやこれ装着性だめなんじゃ…」と不安に思う方が多いだろう。
だが実際に装着してみると意外といける。それを実現しているのはどうやら、重量と形状だ。
まずデカさのわりには、重量がそれほどではない。本体重量はケーブル含まずで13gだから絶対的に軽いわけではないのだが、手にしたとき、そして装着したときには、重いとは感じられない。
そして形状だが、本体のデザインはアメリカの補聴器メーカーの協力を受けて、膨大な耳型を研究して完成されたものとのこと。また、耳のくぼみにフィットするシリコン製のイヤースタビライザーの効果も大きいと感じる。
カナル型イヤホンの重要アイテムであるイヤーピースも豊富に付属する。一般的なシリコン製が4サイズ、内側にジェル系の素材を加えた2層シリコン製が3サイズ、そして定評あるコンプライ社の低反発素材製が1サイズ。
あとこのイヤホン、ケーブルにはリモコン&マイクがないのだが、実はそれらをちゃんと“本体に”搭載している。ハウジングのデザイン的なアクセントになっているリングが、曲のスキップなどを行うコントロールホイール、その中央が再生や通話を行うボタンになっているのだ。マイクもハウジングに仕込まれている。
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