[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第92回】NCもBluetoothも!ソニーの“イマドキ高機能”ヘッドホン「MDR-ZX750BN」を聴く
■AACとaptX対応!MDR-ZX750BNのBluetooth機能にフォーカス!
まずはNFC対応。僕のようなiPhoneユーザーは利用できないのだが、NFC対応のスマートフォン等とは、本機とスマートフォン等とを物理的に軽くタッチさせるだけで、接続と解除ができる。また例えば帰宅後は自宅のBluetoothスピーカーにバトンタッチしたい場合は、スマートフォンをNFC対応スピーカーにタッチ。すると本機(ヘッドホン)との接続が自動解除されて、接続はスピーカー側に引き継がれる。確かに便利だ。しかしiPhoneユーザー的にはうらやましがるしかない。
音声データ伝送のコーデックは、基本のSBCに加えてAACとaptXにも対応。後の二つは圧縮効率や伝送時のビットレートの面で優位があり、音質向上に貢献。AACとaptXでの伝送には組み合わせる機器側の対応も必要だが、iPhoneとの組み合わせならAAC、最近のAndroid機との組み合わせであれば、多くの機種でaptXが利用できる。利用には特に設定は必要なく、ベストなコーデックが自動的に選択される。
なお本機はワイヤードでの利用も可能でケーブルが付属する。ワイヤード時でもノイズキャンセリングは利用可能だ。
なおバッテリーはUSBのmicroB端子(スマートフォンと共通の端子だ)からの充電。充電ケーブルは付属するが充電アダプタは付属せず、説明書ではPCのUSB端子からの充電が図説されている。フル充電からは、Bluetoothとノイズキャンセリングを両方オンで最大13時間の連続再生が可能だ。一週間の平日の通勤通学はこなせそうな、十分なバッテリーライフと言えるだろう。
ヘッドホンとしての素の部分の音質に関わる部分としては「ビートレスポンスコントロール」技術の採用が最大のトピック。同社ヘッドホンの新たな看板シリーズ「MDR-1R」およびその後継機やバリエーションモデルで採用されている技術の継承だ。
ハウジングにポート(通気孔)を設けることで低域における通気抵抗を調整。振動板にかかる空気の負荷を最適化し、振動板がよりすっと動けるようにしてある。これによって低域の過渡特性、音の立ち上がりと収まりを改善。低音のリズムをより正確に再現できるというのがこの技術の狙いであり特長だ。
では音質チェック!今回はiPhone 5との組み合わせなのでAACでの伝送になっているはずだ。ノイズキャンセリングはオンの状態。