4人の筆者によるオーディオ連載
角田郁雄のオーディオSUPREME【第3回】ソニー「HAP-Z1ES」「TA-A1ES」を導入した理由
角田郁雄氏がハイエンドからスモールオーディオまでを実際に使い、その魅力をレポートしていく「角田郁雄のオーディオSUPREME(シュープリーム)」。第3回はソニーのHDDプレーヤー「HAP-Z1ES」とプリメインアンプ「TA-A1ES」を導入するに至った経緯、そしてそのサウンドの魅力をレポートしていく。
■ソニーの試聴室で体感した「Z1ES」と「A1ES」の衝撃
もう先月のことだが、ソニーのリスニングルームに伺った。最近、気になっていたHDDプレーヤー「HAP-Z1ES」の技術をさらに詳しく知りたかったからである。もちろん、ソニーのスピーカーやアンプも含めた、1ブランドで統合したシステムの音が聴けることも期待していた。
ところで、そもそも「HAP-Z1ES」が気になった理由は、現在発売中の『NetAudio』Vol.15でも書いたように、私が現時点で理想とするハイレゾ再生は、パソコンやiPadを使わずとも、再生時はCDプレーヤーのようにスタンドアローンで動作するものと考えているからだ。ダウンロードやプレーヤーに音源を転送する時以外はパソコンを使わなくてすむならば、パソコンはおろかiPadさえ苦手とする愛好家も、ハイレゾ再生にチャレンジするだろうと予測したのである。
こうした理想を、ソニーが実現してくれたことを嬉しく思う。4回にわたるソフトウェアのアップグレードのおかげなのかもしれないが、音質もさらに向上したようで、NetAudio誌の浅田編集長と一緒にHAP-Z1ESを聴いて、好印象を受けた。そして結局のところ、「2階のリスニングルームのラックの中段が空いている」と自分に理由をつけて、HAP-Z1ESを自宅に招くことにした。これは、実はソニーに行く前から決断していたことだ。
■圧倒的だった唯一無二のブランドの純正システムによる再生
ソニーのリスニングルームに伺った当日には、広報担当の安藤さん、HAP-Z1ESを担当した稲山さん、後述のインテグレーティッド・アンプ「TA-A1ES」を担当した佐藤さん、AVアンプを担当する遠藤さん、宮本さんが同席してくれた。そこでHAP-Z1ESについて私が理解していた技術を稲山さんに再確認し、また機能の詳細をレクチャーしてもらうことができた。
佐藤さんにはプリメインアンプ「TA-A1ES」の詳細も訊き、その後に、ソニーのフラグシップスピーカーで「SS-AR1」と、HAP-Z1ES、TA-A1ESを組み合わせたサウンドを聴くことができた。驚いたのは、ダブル・ウーファーを搭載する3ウェイスピーカーであるSS-AR1を、TA-A1ESが朗々とドライブしていることであった。
その音は柔らかみがあり、極めて高い透明度が特徴で、音像が空間にくっきりと浮び上がっていた。同時に、ハイレゾ音源の特徴であるアナログレコードに近い倍音を、鮮やかに描いていることにも感心した。めったに間近で聴くことのなかったワンブランドの組合せは、私が格別に好きな、ハイエンドなサウンドを聴かせてくれたのである。
せっかくの機会だったが、2曲ほどしか聴かなかった。たくさんの曲を試すまでもないと思うほど確かな音の再現を聴くことができたし、聴き終えたころには、私の脳裏にはTA-A1ESも合わせて導入しようという考えが湧いていた。自宅にはリファレンスとなるインテグレーテッド・アンプがない状態で、いくつか候補となるモデルを見つくろっていたところだったのだ。
■ソニーの試聴室で体感した「Z1ES」と「A1ES」の衝撃
もう先月のことだが、ソニーのリスニングルームに伺った。最近、気になっていたHDDプレーヤー「HAP-Z1ES」の技術をさらに詳しく知りたかったからである。もちろん、ソニーのスピーカーやアンプも含めた、1ブランドで統合したシステムの音が聴けることも期待していた。
ところで、そもそも「HAP-Z1ES」が気になった理由は、現在発売中の『NetAudio』Vol.15でも書いたように、私が現時点で理想とするハイレゾ再生は、パソコンやiPadを使わずとも、再生時はCDプレーヤーのようにスタンドアローンで動作するものと考えているからだ。ダウンロードやプレーヤーに音源を転送する時以外はパソコンを使わなくてすむならば、パソコンはおろかiPadさえ苦手とする愛好家も、ハイレゾ再生にチャレンジするだろうと予測したのである。
こうした理想を、ソニーが実現してくれたことを嬉しく思う。4回にわたるソフトウェアのアップグレードのおかげなのかもしれないが、音質もさらに向上したようで、NetAudio誌の浅田編集長と一緒にHAP-Z1ESを聴いて、好印象を受けた。そして結局のところ、「2階のリスニングルームのラックの中段が空いている」と自分に理由をつけて、HAP-Z1ESを自宅に招くことにした。これは、実はソニーに行く前から決断していたことだ。
■圧倒的だった唯一無二のブランドの純正システムによる再生
ソニーのリスニングルームに伺った当日には、広報担当の安藤さん、HAP-Z1ESを担当した稲山さん、後述のインテグレーティッド・アンプ「TA-A1ES」を担当した佐藤さん、AVアンプを担当する遠藤さん、宮本さんが同席してくれた。そこでHAP-Z1ESについて私が理解していた技術を稲山さんに再確認し、また機能の詳細をレクチャーしてもらうことができた。
佐藤さんにはプリメインアンプ「TA-A1ES」の詳細も訊き、その後に、ソニーのフラグシップスピーカーで「SS-AR1」と、HAP-Z1ES、TA-A1ESを組み合わせたサウンドを聴くことができた。驚いたのは、ダブル・ウーファーを搭載する3ウェイスピーカーであるSS-AR1を、TA-A1ESが朗々とドライブしていることであった。
その音は柔らかみがあり、極めて高い透明度が特徴で、音像が空間にくっきりと浮び上がっていた。同時に、ハイレゾ音源の特徴であるアナログレコードに近い倍音を、鮮やかに描いていることにも感心した。めったに間近で聴くことのなかったワンブランドの組合せは、私が格別に好きな、ハイエンドなサウンドを聴かせてくれたのである。
せっかくの機会だったが、2曲ほどしか聴かなかった。たくさんの曲を試すまでもないと思うほど確かな音の再現を聴くことができたし、聴き終えたころには、私の脳裏にはTA-A1ESも合わせて導入しようという考えが湧いていた。自宅にはリファレンスとなるインテグレーテッド・アンプがない状態で、いくつか候補となるモデルを見つくろっていたところだったのだ。
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