<山本敦のAV進化論 第27回>様々な楽曲で音質チェック
【レビュー】スマホとつないで本領発揮! DAC内蔵ヘッドホン、ソニー「MDR-1ADAC」でハイレゾ再生
実際のテスト中に装着してみて、気になったこともある。確かにイヤーパッドは柔らかくなって密着感もアップしたのだが、反面、メガネを常時着用している筆者にとっては、イヤーパッドの上側も含めて肉厚になったぶん、メガネのツルがイヤーパッドに思い切り接触してしまうのだ。
座って音楽を聴く分には良いが、歩きながらだと頭部の動きに合わせてイヤーパッドの圧が変化し、メガネの位置が上下へと微妙にずれてくることがあった。この点はイヤーパッドが若干薄めなMDR-1Rの装着感の方が自分には向いていると感じた。もっともメガネを着替えてみたり、コンタクトにすれば済む話ではあるのだが。なお、以上はあくまで筆者個人の使用感であり、装着時に得られるフィット感には個人差があることもお伝えしておきたい。
そのほか、DACが内蔵されている分、本体の重さはMDR-1Rと比べてやや重くなるものの、負担に感じられることは全くなかった。こんな所にも柔らかいイヤーパッドやヘッドバンドを採用したことの効果が表れているのだろう。
今回MDR-1ADACを使ってみて、実際にスマートフォンでの音楽リスニングを便利で快適なものにしてくれるヘッドホンであることがよくわかった。特にUSBとヘッドホン端子の両方からハイレゾ出力ができる唯一のスマートフォンである「Xperia Z3/Z3 Compact」、そしてタブレットの「Xperia Z3 Tablet Compact」とは非常に相性の良いヘッドホンであることは間違いなさそうだ。
それぞれの端末ではヘッドホン出力の場合は最大96kHz/24bitまでになるが、USB経由では最大192kHz/24bitの出力までカバーしているので、USBケーブルをヘッドホンケーブルの感覚でつないでハイレゾリスニングが存分に楽しめるのがよい。
この時期にハイレゾ対応のAndroidスマートフォンの購入を検討されている方にとっては、ぜひ一緒にチェックすべきアイテムだと思う。筆者も物欲を大いに刺激された製品だ。