各社ヘッドホンと組み合わせて実力チェック!
マランツ「HD-DAC1」レビュー(後編):ヘッドホンアンプとしての実力を野村ケンジが検証
■シュア「SRH1540」やB&W「P7」との相性も検証
HD-DAC1は、シュア「SRH1540」とも相性が良かった。SRH1540は低域がやや強調された印象にになるものの、ゲイン調整を「Low」または「Mid」にすることで、重心の低い、帯域バランスの整ったサウンドになる。特にハードロックやジャズなどとの相性が良く、グルーブ感の高い、躍動的なサウンドを聴かせてくれる。そういったジャンルをメインに聴く人は、「HD-DAC1」+「SRH1540」という組み合わせもぜひ試して欲しい。
さらに相性の良かった製品がB&W「P7」だ。同じD&Mグループで扱っているから、というわけではないのだろうが、シックで上質な「P7」のサウンドを、さらに勢いよく、快活にならしてくれる。おかげで、ジャズなどは普段より数段ノリのよい演奏に聴こえるし、ハードロックも疾走感あふれる演奏に感じられる。特にエレキギターの厚み、押し出し感が抜群にいい。P7を持っている人には、かなりの有力候補になることだろう。
■駆動の難しいカスタムIMEをあえて組み合わせてみた
最後に意地悪なテストとして、カスタムIEMも試してみた。製品は、JH Audioの12 ドライバー搭載イヤホン「Roxanne」だ。最初、ゲインを「Low」にして聴き始めたのだが、雑味の無いピュアな音に驚かされたものの、やや帯域バランスを欠いたところがあり、高域がキツい。そこで「Hi」に切り替えたところ、意外にもこれがバッチリで、ナチュラルな音色の抑揚豊かなサウンドを聴かせてくれたのだ。解像度も高く、音数も望外なほど多い。おかげで、とてもリアルな演奏を楽しむことができた。
■多様なヘッドホンに対応できる懐の深いモデル
このようにHD-DAC1は、AKG「Q701」のような、十全な実力発揮にちょっとしたコツのいるヘッドホンから、逆に敏感すぎて制動を効かせるのが難しい(=雑味のある音になりがちな)カスタムIEMにもしっかり対応してくれる、懐の深い製品であることが分かった。USB端子だけでなくiPodデジタル接続にも対応し、デジタルプリアンプとして活用できる便利さも含め、魅力ある製品といえる。
HD-DAC1は、シュア「SRH1540」とも相性が良かった。SRH1540は低域がやや強調された印象にになるものの、ゲイン調整を「Low」または「Mid」にすることで、重心の低い、帯域バランスの整ったサウンドになる。特にハードロックやジャズなどとの相性が良く、グルーブ感の高い、躍動的なサウンドを聴かせてくれる。そういったジャンルをメインに聴く人は、「HD-DAC1」+「SRH1540」という組み合わせもぜひ試して欲しい。
さらに相性の良かった製品がB&W「P7」だ。同じD&Mグループで扱っているから、というわけではないのだろうが、シックで上質な「P7」のサウンドを、さらに勢いよく、快活にならしてくれる。おかげで、ジャズなどは普段より数段ノリのよい演奏に聴こえるし、ハードロックも疾走感あふれる演奏に感じられる。特にエレキギターの厚み、押し出し感が抜群にいい。P7を持っている人には、かなりの有力候補になることだろう。
■駆動の難しいカスタムIMEをあえて組み合わせてみた
最後に意地悪なテストとして、カスタムIEMも試してみた。製品は、JH Audioの12 ドライバー搭載イヤホン「Roxanne」だ。最初、ゲインを「Low」にして聴き始めたのだが、雑味の無いピュアな音に驚かされたものの、やや帯域バランスを欠いたところがあり、高域がキツい。そこで「Hi」に切り替えたところ、意外にもこれがバッチリで、ナチュラルな音色の抑揚豊かなサウンドを聴かせてくれたのだ。解像度も高く、音数も望外なほど多い。おかげで、とてもリアルな演奏を楽しむことができた。
■多様なヘッドホンに対応できる懐の深いモデル
このようにHD-DAC1は、AKG「Q701」のような、十全な実力発揮にちょっとしたコツのいるヘッドホンから、逆に敏感すぎて制動を効かせるのが難しい(=雑味のある音になりがちな)カスタムIEMにもしっかり対応してくれる、懐の深い製品であることが分かった。USB端子だけでなくiPodデジタル接続にも対応し、デジタルプリアンプとして活用できる便利さも含め、魅力ある製品といえる。